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2012年10月19日 (金)

オス・メスの事実の確認

まず、有性生殖における事実を確認してみましょう。

有性生殖をする生物には性差があります(当然人間も含めて)。その点は当たり前すぎる事実です。その進化上の理由をあらためて基本的なところを見直してみます。

性差の必然性は、オスの闘争負担を大きくして、その分メスの闘争負担を小さくすることにより、メスの生殖を有利にし、多くの子孫を残せるように適応したことにあると考えられます。極端に言えば、オスはたくさん死んでも一匹いれば、多くのメスに子供を残せる(メスが淘汰され、オスが生き残っても、多くの子供は残せません)。

オスは基本的に脆弱です。「脆弱?オスは大きいし強いやんか!」と思われるでしょうが、乳児死亡率が高い、病気に弱い、栄養をとらないとすぐ死ぬ、とどれをとってもメスより不利です。それに、男性ホルモンの一つテストステロン。これはもっぱらオスの攻撃性を誘発するホルモンです。オスはその働きで、すすんで危険な目に遭い多くが死ぬ。さらに、生き残ったオスも性闘争をして、生き残ったものだけが子供を残せるということで、より外圧への適応スピードがアップするわけです。

言ってみれば、オスはごくわずかを残して淘汰されて死んでいくのが役割で、メスは勝者の子を残すのが役割ということです。そうすることで、より効率的に適応的な子孫を残してきたということです。

人類へ至るまで何億年と、有性生殖の生物はこのような戦略で外圧に適応してきました。細かく見れば多様性はありますが、これが基本原理でしょう(メスをオスより淘汰させる生物は不適応で、種そのものが淘汰されているはずです)。

有性生殖という戦略を、陸上における生物の殆どが採っている理由は、上の例だけではなく、他にもたくさんあると思います(「多様性の実現」「病原微生物への抵抗性の獲得」などなど、長くなるので割愛しますが、それらを検証し直す必要もあるでしょう)。

あるいは、「過去何億年そうやってこようと、現在は状況が違うんだから、オス・メスの役割を逆転したっていいんだ。オスの果たしている“闘って死んでいく”という役割をメスも果たせばいいんだ。」というのが男女同権論者のみなさんの主張でしょうか?かなり無理があるな~というのが実感ですが…。

蘆原健吾

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