統合されるべき
>「進化論」会議室より、認識論も絡むし、人間の脳の話にまでつながれば、脳の構造を理解した上での人間関係論・社会構造論にまでつながっていく可能性もあるので、より包括的なテーマ「科学論」の方でやるのはどうでしょうか?
「進化論」で、適応戦略としての認識機能の発達、という切り口でやってもよいのかもしれませんが、オスメス分化の話や、個体群としての適応戦略の問題も掘り下げてみなさんと議論してみたいな、とも思うので、脳の話は「科学論」の方に分離した方が分かりやすいのではないかと… <(15740 )
吉国さんから、「進化論のテーマを免疫系から神経系統に」という提案があってから、どのような切口が進化論に相応しいのかと考えていたのですが、なるほど確かに人間の脳に繋げれば、扱う分野もより広汎になっていって、全体像を扱うのには科学論的広さが要求されます。また、脳の問題は、それ故に現在の科学のあり方(問題)を論ずるのにこれほど適したテーマは無いとも言えるでしょう。
しかし脳には、極めて精密な分子機械という側面もあれば、現在のノイマン型コンピューターの限界を突破するニューロンコンピューターのモデル(情報処理システム)という位置付けもある。(もちろん、厄介な心(意識)の問題もあります。)
意識の問題については蘆原さんが言われるように、科学論が相応しいのかもしれません。けれども、もう一方で(生物学的な)神経回路の形成過程や神経細胞の進化過程(つまり脳の構造)という、脳を扱うのに切っても切り離せない事柄があります。もちろん単なる分子機械や、情報処理システムに還元するつもりは無いけれど、進化論ならではの議論というものも十分可能だし、むしろそうすることで、より統合された脳の実態に一歩でも近づけるのではないか、と思うのです。
したがって私は、人間の脳を扱うにしても、やはり科学論、進化論双方で取り上げるべきだろう、と考えているのですが。
進化論ではやはり神経細胞の始原あたりから始めざるを得ないのかもしれませんが、究極的にはそれらの論点も科学論で扱う人間の認識回路(脳)の問題として統合されるべきだろう、と思います。
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