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2013年2月 3日 (日)

前段のサル社会はどうなのか?

まず、進化の前提としてのサルの性規範はどうだったのか、確認が要りますね。現在のサルはヒトによる環境破壊や、乱獲のために保護しなければならないほど激減しているため、元々の群れの規模が保たれた観測事例を元に考えるべきですね。京大の今西氏をはじめとしたアフリカ、日本でのボノボ、ヒヒ類、ニホンザルの研究やグドール女氏などのフィールドワークなどが良い対象ではないでしょうか。

 ニホンザル(30~100匹)あたりはボスザルが全ての面で飛びぬけた能力を持ち、メスザル達は、ボスザルに対してのみ性の対象としているようです。群れ同士がせめぎあう状況の中、縄張り争いや、ボスにならんとするワカザルの挑戦、えさの配分、メス同士の喧嘩の仲裁など、ボスザルは最も過酷な存在といえます。(動物園でさえ、ボスザルは一目でわかるぐらいに)そして、オスは上から下まで完全に序列が決定しており、縄張り争いでの役割、えさを食べる優先権について所謂、規範で律しています。小競り合いとか、上への挑戦も最後はマウンティングで勝負の結果を知らしめます。一方のメスは、闘争には関知せず(サル同士の闘いなので体格に勝るオス同士でなければ勝負にならない)、専ら、ボスへの性を中心とした親和的行為を競い合っているようです。(グルーミングも含めて)

 ボノボになると、敵はチンパンジーとなりますが、観察状況では、あまり緊張状態がなかったようです。より大型で、ニホンザルに比べると平和な環境のようです。彼らも、基本的には、ニホンザルと同様の社会ですが、ボスザルとメス達の性はよりゆるく、親和行為として、性あるいはそれの真似事を頻繁にしているようです。それも、相手が誰であるかは、固定されていないようです。

 結局、群れとして緊張状態(ストレス)高いと、それを突破できるオスにメスは依存し、集中する傾向となり、弛緩状態となると、フリー化する傾向にあるようです。ただ、それを群れの中でまさしく、共認しているから、持続していけるのですが。逆にその結果を認められないものは離れザルとなってしまうのでしょう。彼らの戦いの対象は、樹上生活ゆえに、えさには事欠かない豊かな状況なので、まさに同種のサルが中心となります。その結果、メスは結果的に戦えない存在となってしまい、より性、親和的存在としての価値へシフトしたと思います。当然、群れの中で共認されたものとして。
 さらに、彼らサルにはまだ、ヒトのような観念(物事の法則性や、客観的視点)を持たないので、おかれた環境にストレートに対応するような規範なのだと思います。だから、性のありようも、種の固有のものではなく、群れの置かれた状況によって、ある程度の変化を持つものだと思います。
 
 長くなってすいません。まずは前段のサルの概論でした。どなたか補足ありましたらお願いします。

鈴木康夫

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