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2013年2月24日 (日)

ドーパミン神経が引き起こす「快」とは何か?2

実験(2)側坐核からどんな時にドーパミンが出てくるかということをリアルタイムにモニターする。

この実験ではサルが使われます。サルがスイッチを押すとジュースがもらえる装置を使い、時間軸に沿って神経細胞がインパルスを発する様子を見るというものです。

この実験では、その経験を繰り返す前に、ランプを点けて、これからあげますよという予告をする。それを何回か繰り返すと、これからもらえるという予告信号が出た時に、腹側被蓋野の神経細胞が活動するようになって、実際にもらえたときには、もう大した活動をしなくなる。

これらの実験に限って言えば、ドーパミン神経の役割は必ずしも「快」を起こすことではないと言えない、という可能性が出てきます。

自然の中で生きている生物にとって、プラスであることが起きることを察知することは重要です。あそこに行けば、餌を食べることが出来るということを認識し、それに向かって行動しなければ、そもそも餌場に行くことも出来ない。プラスを察知したときに行動の原動力になるような働きを、ドーパミン神経回路はしているのではないでしょうか。

そこで推測になりますが、これらのことからサル時代の+回路=ドーパミン回路による不全の解消の働きは、このように考えられないでしょうか?

この+回路は、ドーパミンにより「快」を感じて不全を解消(マヒさせた)したというよりも、ドーパミンが活性化することで可能性を感じ不全を解消(不全を可能性に変える)したのではないか。

当然他の神経回路との相互作用も考えなければいけないとは思いますが、解消したことの中身が「不全を実現可能性に変える」であれば、「快」による不全のマヒよりも、より強力ではないかと思うのですが。

(参考文献:廣中直之「快/不快のサイクル運動」)

斎藤幸雄

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