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2013年2月12日 (火)

群れの秩序維持・序列の共認

>この考えから導かれる結論は、先ず群れが発生する。ここでは、性的に平等な乱婚状態の集団と なる。その中から、独占欲の強い複数の個体が体力と大きな体躯を獲得して闘争に勝利し、ある 程度独占的な性関係も獲得する。この時点で、別の群れとして分裂する場合もある。

群れが「性的に平等な乱婚状態」に収束するという必然性については、もう少し考えてみる必要があると思います。
様々な生物を対象に見てゆくことも可能ですが、ここでは議論の中心である原猿から真猿にいたる過程で考えてみます。

これまでの敵同士を仲間同士とみなすことが可能になったのは、元来の追従本能(群れの本能)に加えて共認機能によるところが大である、ことは先に述べましたが、次にそこで彼らはお互いをどのように認め合っていたのかが問題となります。

いきなり人間の話になって恐縮ですが、私たちは時として対立し競合しあいながらも集団・仲間としてまとまってゆくことを常に考えています。集団を形成・維持してゆくための秩序を重んじ、ルールを守るという規範の共認があるからです。

時代とともにその中身は、武力という力の序列であったり、経済力というお金の序列であったり、能力(これも中身はいろいろですが)による序列であったりと様々ですが、いずれもみんなが認めるところの共通の評価軸があって集団の秩序が保たれるという基本構造があります。

このような、敵同士でありながらもお互いを認め合うことができる共通の評価軸とそれによる序列の共認は、共認集団形成の祖であるサル以降、人類に至るまで通じる基本要素なのではないかと思います。

そこで、サルたちがどのような評価を軸に序列を共認したか?というと、やはり当時の最大課題であった集団の縄張確保とそのための闘争力、すなわち力の共認が主軸であったのではないかと思うのです。

それまで(原猿時代)固体としての課題であった縄張り確保が群れの課題として置き換わり、そのための闘争能力が群れの秩序を維持するための評価軸となり序列が共認されていった。と考えると
それに伴う性の獲得も序列化されていたと考えるのが妥当な気がします。

ニホンザルのボスを頂点にした序列化や、毛づくろいやマウンティングに見られる序列共認の行動様式も、このような序列共認が現在にいたるまで残り続けていることの証左なのではないかと考えています。

阿部和雄

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