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2013年3月20日 (水)

オスとメスの遭遇

高樋さん今晩は、レスが遅くなり申し訳ありません。
>雌雄が出合うことの少ない単体行動で、必要な個体数を数千万年間維持することは、果たして可能なのでしょうか。

一般に食虫目は体長に比して実に広大な縄張り≒行動圏を持っています。
例えばテンレック(体長30cm前後、マダガスカルの食虫類、夜行性)で一晩の行動圏は0.5~2haです。(これを例えば人間に当てはめると約25倍の12.5~50haという驚くべき面積に相当します。)
しかし、それでもオスメスの遭遇が可能なのは、蘆原さんも仰っている様に縄張りで強烈に臭いのマーキングを行うからだと思われます。例えば、あるオスがメスの残した臭跡を約50m追跡して、メスに追いついて求愛した事例が観察されています。
かつ発情中の雌は行動圏を200㎡と1/100~1/25にまで縮め、オスが見つけやすくするなどの行動形態を取っているようです。(テンレックの事例)
 
余談ですが食虫目の中でも最も原始的なトガリネズミは、基礎代謝率が極めて高く、1日に自分の体重ほどの量の餌(小昆虫、ムカデ、クモ等)を食べねばならないようです。勿論それだけの捕獲行動が必要となります。
特に行動圏の大きい(かつ性闘争=縄張り闘争の激しい)オスにその傾向が顕著です。
これだけの激しいエネルギーを使って、短命(最大1.5年)の内に死んでゆく、これが哺乳類の原型のようです。

正に適応態としてはギリギリの綱渡り、哺乳類の元祖の奇跡的な(ある意味で異様な)生存様式を感じるとともに、オスという生き物に奥深く刻印された「宿命」(もしくは業)の原風景を感じます。

北村浩司

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