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2013年6月18日 (火)

生物の地上進出 個間圧力の登場(仮説)

カンブリア紀の生物の大爆発は、地球環境の中では、海中という生命起源の共通環境の中での出来事です。もちろん、酸素濃度や種間圧力―肉食動物の本格的登場等で、適応圧力は異なりますが、細胞・生理環境としては真核生物の登場と同じ環境です。

生命・生物の地上への進出は、シルル紀の植物の地上進出が始まりです。地質年代の呼び名は沢山でて来ますが、『やまびこネット進化論」の解説が、大変見やすく良いですね。
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そこで、生物の地上への進出について、検証すべきことがあるのかないのかを含めて考えて見たらどうでしょうか。

論点を、三つ程あげます。

先ず第一は、地上への進出は、海中での種間(闘争)圧力から、海中での圧力に押されて(負けて)、地上に逃げ延びなければならなかった生物から、地上環境への適応として進化したかどうかです。弱者が、過酷な地上環境にかろうじて適応する事によって、高度な機能(乾燥に耐える表皮など)を獲得して、海中の生物に比して、より高度な構造へと進化適応したと見ることができるかどうかです。
ここでは、自然圧力が種間圧力に変わって、再登場する。過酷な地上環境だが、それが、一方で「可能性の場」として開かれたといえるのかどうかです。

二つ目は、地上への進出は、植物、昆虫類、軟体動物、そして脊椎動物(両生類)と、どの種類が地上種の優勢となるわけでなく、あらゆる生物の種類が、ほほ並行して、地上進出をしている。
共生とは多様性の観点からみて、どう見えるかです。
種間闘争(共生も入れてよいと思いますが)という構造は、海中から地上へ丸ごと移って行ったのだろうか。

最後が、地上進出での性と生殖の構造として、何が原理的に加わったかです。

海中での生殖(有性生殖)は、一般には海水中への卵子、精子の放出と精子の運動による受精によって、実現します。幾つかの例外はありますが、魚類、甲殻類、軟体動物(貝等)はこの形式です。

しかし、地上に進出すると、この受精の場である『海』は存在しません。体外に卵子、精子を放出したら、乾燥して卵子、精子が死んでしまいます。
この受精の場「海」を雌の体内に用意しなければなりません。
必然的に、オスの精子をメスの体内の『海』に取り込む、オス・メス交尾という生殖形式が必要となります。

海中での有性生殖は、繁殖期にオス・メスが群れをなして、卵子精子の放出を行えばよいので、個体という位相は、本質的には不要です。

これが、地上進出での交尾となると、特定のオス・メスの交尾になりますので、個体が特定される。或いは、一つの個体(オス)によって、他の個体(他のオス)が、生殖局面で排除されます。

個間闘争(個間圧力)という原理は、生物(動物は鮮明です。植物は一寸違うかもしれませんが)の地上進出によって、はじめて成立したのではないでしょうか。

村田貞雄

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