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2013年8月30日 (金)

問題はそんな単純ではない>抗体受け渡し

「進化論」の会議室の大きなテーマは、生物の適応戦略や適応機能を進化的に明らかにすることで、現在の閉塞状況を突破するための何らかのヒントや答え(構造認識)を提示することにある、と私は思っています。

「免疫系の学習と獲得」(前回39816)は「免疫システムの遺伝と免疫系の連続性と多様性」を焦点に当てて、学習と獲得という視点で免疫系を捉え直しました。もともとは、個体における免疫系はなぜ遅れて(つまり、生まれてから)発達していく必然が進化的にあるのか、という問題から出発しています。従って、母乳に含まれる抗体と子どもの免疫の関係については、(細かい物質名に触れざるを得ないこともあって)、簡単にしか扱っておりません。

母乳と生まれてくる子どもの抗体関係(免疫発達)については、以下のサイトが分かりやすいと思います。

リンク

アレルギーに関する投稿も続いており、この問題は環境破壊(→肉体破壊・精神破壊)に直結する重要な現実的な問題だと思いますので、「科学論」の方で「アレルギー」問題を扱ったらどうでしょう。ただ、以下の言説についてのみ、若干意見と感想を述べさせていただきます。

>母子間における免疫受け渡し機構についてなんですが、もはや国民病と呼ばれるアレルギーを引き起こす抗体、あるいはアナフィラキシーを誘発する抗体までもが受け渡されるのでしょうか。仮に受け渡されるとすれば、その時期を特定すれば回避し得る問題だということになります。<(39918、水船さん)

まず、アレルギー問題を「どのように回避すればよいか」(方法論)に走ることは、問題の原因追求に蓋をした表層的な捉え方ではないでしょうか。なぜ「アレルギー」が起こるのか、なぜ近年それが大多数の人間の抱える疾患となったのか…。石野さんが(39960)で大きな問題として捉えた「免疫機能の暴走か?文明の暴走か?」という問題なのか。(直観レベルでは、自律神経などの免疫系のコントロールが狂ってきた。その原因が現在の統合不全によるところが大きいと思いますが)

また、アレルギーを引き起こす抗体IgEは胎盤を通して受け渡されるIgGの1万分の一しか存在しないと言われますが、そもそもIgGは進化的にどのような意味(役割)があったのか。アナフィラジー(即時型過敏症)がなぜ引き起こされるのか。ヒスタミンやセロトニンという毒性の強いアミン系物質が皮膚や鼻粘膜・血管で即時的に放出されるのは進化的に一体意味のないことだったのか。なぜ、それが現在問題になってしまったのか。(直観レベルでは、内外の圧力環境の変化→無菌化が一番大きいと思いますが)

いずれにしろ、これらの問題を仮説も含めて追求することこそが、まずは重要だと思います。


吉国

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