« 機能進化は遺伝子の変化に直結していない。 | トップページ | 多細胞における役割分化は、まずは生殖分化から »

2013年8月 8日 (木)

再統合のために遺伝子は組み換えられた。

この遺伝子の多様化において、次に問題になるのは何故新しい遺伝子が登場する時期の特徴=何故新しい遺伝子を登場させる必要があったのか、である。

真核生物が登場する過程(②)では古細菌系統の菌類に真正細菌(バクテリア)が飲み込まれることから起こっている。その後も真核細胞は真正細菌を捕食し、あるものはミトコンドリアのようにこれを共生器官とし、独特のハイブリッドゲノムへと進化してきた。つまり一つの生命体の中に古細菌由来の遺伝子と真正細菌由来の遺伝子が混住するという事態を経ているはずである。つまり異なるものが混在し、それを再統合する必要から新たな遺伝子が作られていると類推できる。そしてその次の段階で、核、ミトコンドリア・小胞体・ゴルジ体などの異なる各機能を統合する必要が登場し、更に新たな遺伝子群を登場させたたということなのではないか?

また多細胞化(③)に伴う遺伝子の多様化も同様である。カイメンは多細胞とはいっても各細胞間の役割分化もない極めて原始的な多細胞生物である。そこで細胞間のシグナル伝達系の遺伝子が急速に発達したことから考えて、やはり多細胞間を統合する必要上登場したと類推される。

脊椎動物(④)については各組織・器官の独立性を高める必要、かつ各組織間の統合を図るという必要からほぼ機能的・構造的にほぼ同種の遺伝子を組織依存的に使えるように新生させたということなのではないだろうか。

いずれも大きく言えば多様化(分化的要素の登場・必要)に伴う統合のためと考えられる。(免疫系⑤だけは同じ原理で説明できるか、別の原理となるのかは、改めて考えたい)

次の投稿では、遺伝子の多様化(活性化)と機能的進化の発現の関係を、分子的仕組みという面から考えたい。
 
北村浩二

« 機能進化は遺伝子の変化に直結していない。 | トップページ | 多細胞における役割分化は、まずは生殖分化から »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 再統合のために遺伝子は組み換えられた。:

« 機能進化は遺伝子の変化に直結していない。 | トップページ | 多細胞における役割分化は、まずは生殖分化から »

Ranking

  • にほんブログ村 科学ブログ 生物学・生物科学へ お勧めサイトランキングへ
2020年8月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

カウンター

最近のトラックバック

無料ブログはココログ