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2013年9月 7日 (土)

遺伝子進化と脳進化

> 現在、人類は、脳を中心とする認識機能の進化により、生存圧力をほぼ克服し、次の進化の段階に入ったのではないでしょうか

「脳が進化する」とはどういうことかを考えていて、脳と遺伝子にはある類似性があるのではないかと思い当たりました。

犬は人間より遥かに嗅覚が優れていますが、嗅覚受容体の遺伝子の数はほぼ同じで、人間はその6割程しか機能していないため、このような差が出るのだそうです。遺伝子はその時点でフル稼働してるわけではなく、未発現の部分がかなり存在しています(中立説ではこのような領域に「環境に無関係な突然変異が蓄積し、進化の準備がなされる」と説明されており、この点はやや疑問ですが)。

また、最近一部の痴呆性患者にサヴァン症候群に似た特殊能力が出現する例が見つかり、一般の人間もサヴァンのような能力を潜在的に持っている可能性が出てきたそうです。だとすると、このような例は、通常の人間では機能していない脳の部位が何らかの契機で発現するようになったと考えられ人間の脳神経回路も全てが機能しているわけではないということになります。

つまり、遺伝子も脳も、ある機能の原基を予め潜在ストックとして持っていて、それを環境の変化に応じて発現させる(→進化する)ことができる、という側面を持っているように思われます。柔軟性という点では遥かに脳が上ですが、やはり脳は遺伝子システムの上に塗り重ねられた新たな進化機構だということが言えそうです。

どうして、どのような機能で遺伝子進化から脳進化へのシフトが為されたのか。それを探ることで、共認機能観念機能の進化的な「意味」も明らかになるかも知れません。

田中素

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