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2013年9月10日 (火)

本当に免疫系(本能系)はまっとうに働いているのか

アレルギー問題が遺伝的要因よりも、直接的には環境要因だろうという意見が多く出されています。その中で、以下についてはなかなか微妙な問題をはらむと思われますので、少し私なりに検討したいと思います。

>その免疫機能が引き起こすアレルギーが、私たちとって適応的でないものならば、問題は免疫系の認識機能にあるのではなく環境の方です。そして、その環境とは「豊かさ欠乏」に導かれ私たち自身が実現したものに他なりません。<
> 本能機能は一貫して現実を認識し続けています、観念機能でいくら現実を捨象しようともそれは変わりません。その本能機能は排除すべき異物として、現在の環境を認識しているのかも知れません。<

おそらく、言われんとすることは、人類を取り巻く環境(人類が実現した環境)において、本能機能である免疫系はその環境に適応して(正しく)現実を認識し続けている。だから、アレルギー問題は免疫システムがおかしくなったのではなく、人類の豊かさ欠乏が実現した環境が狂ってきたからだ、ということだと思います。

私も、免疫系の一部が活性化してアレルギーを起こしている事実から、環境要因が直接の第一の要因である、というのは過去msgで述べたとおりです。ただ、「免疫系」は正しく認識している(まっとうに働いている)と突きつけられると、少し違うのではないかと思います。本能・共認・観念が整合せずに、観念(特に価値観念)が狂った環境を作り出したのは間違いないですが、果たして本能は観念の影響を受けないのでしょうか。(言葉を変えると、免疫系は確かに無意識の機能ではあるが、本能機能として切り離せるものなのでしょうか)。

まず、理論的に本能・共認は先端の観念に可能性収束したということは、本能を含む全ての機能が観念機能に統合されているはずですから、本能機能といえども観念機能の影響を必ず受けています。その一番典型が性機能でしょうか。だから、各適応機能と<本能・共認・観念>との関係は、むしろそれぞれのシステムの発現に<本能・共認・観念>の3段階が塗り重なっていると考えた方がよいと私は思います。

本来の観念は、まさに本能では実現できない現実をさらに直視するために生まれたものです。ところが、現在は観念が統合できないという統合不全の問題であり、また現実の一部だけを捉えたり、ありもしない幻想を捉えるという旧観念の問題です。

観念が狂えば、本能も当然のことながら悪い影響を受けることが予想されます。無菌状態の環境とは、無圧力空間におかれた観念機能を意味します。つまり、圧力を忌避して逃避しているのは、観念そのものであり、それが豊かさが実現して以降顕著になったのではないでしょうか。

恐ろしい現象として、現在の犬の脳は狼の2/3の大きさしかないそうです。また、この現象は他の家畜も同様で、家畜となった動物は近縁の野生種と比べて脳が小さく、ニューロンの数も少ないそうです。さらに、初期のホモ・サピエンスの脳が平均1450gなのに対し、現代人の脳の平均は1300gに減少しているというデータがあります。(日経サイエンス『進化する脳』より)
脳の重さと観念機能や本能機能の働きが比例するとは思いませんが、快適のよい空間は脳や免疫系の働きを低下させていると見て間違いないと思います。

これは一種の精神破壊(観念破壊)です。これが、アレルギーの環境要因につぐ、第二の要因だと思います。

吉国幹雄

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