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2013年10月 1日 (火)

神経細胞の特殊性と免疫機能

41166(進化論会議室)によれば、多細胞化、神経細胞(ホルモン分泌細胞)の分化、脊椎の形成、人類の各段階において免疫機能は進化してきた、とされています。
それで、特に脊椎動物以降に免疫グロブリン蛋白(抗体タンパク)が登場して以降の免疫グロブリンの分化について少し詳しく調べてみました。
免疫グロブリン(Ig)は、魚類はM型のみ。両生類はMとG型、哺乳類でM,G,A型が登場。ウサギ、ねずみでM,G,A,I。サル(マウスも?)ではM,G,A,I,Dに分化しています。そして人類ではさらにGが4種、Aが3種に細分化されているようです。

この流れを大きく見れば、神経系の発達につれて免疫機能が進化したともいえますが、逆の見方をすると神経が発達するにつれて、厄介なウィルスが増加してきた→そのために免疫機能を進化させざるを得なかった、という見方も成立します。実際人類は他の動物にない厄介なウィルスが急増しているように思われます。これは一種のいたちごっこであり、自己矛盾を抱えているとも見ることも出来ます。

その理由を考えてみるに、神経細胞の特殊性が考えられます。まず神経細胞は分裂・増殖しない細胞です。おそらくこれは記憶等の蓄積を分裂増殖後の新細胞に移植することが出来ない(or極めて困難)なことから来ていると思われます。その意味で高度に役割を分化された細胞です。(一般の体細胞は分裂増殖する)
つまり神経細胞の分裂増殖しないという性質(高度に役割分化された存在であるがゆえに分裂が拘禁されている)、もしくは神経を保護し栄養分を与えるグリア細胞(元は髄鞘)の性質とウイルスを発生させる仕組みに何か連関があるのかもしれません。

また神経細胞は軸策突起を用いて、伝達させるべき神経細胞の近くまで近づくことが出来ます。つまり(仮説ですが)神経細胞はおそらく相手の神経細胞の膜タンパクの構造(形)を識別する能力を持っていると考えられます。
因みに免疫細胞も分裂増殖せず、役割を終えれば(抗原抗体反応を起こせば)死滅する点は神経細胞と同じです。そして抗原抗体反応は抗体の膜タンパクが抗原(同じく膜タンパク)を識別し、反応する活動です。

あるいは、神経細胞の膜タンパクを識別する機能がウイルスを作り出している可能性もあります。特に後者は識別のための軸策突起の先端の組み換えor形状変化のミスによって病原や変異タンパクを発生させている可能性もあります。
もしかすると免疫グロブリンの機能はこの神経細胞の膜タンパクの識別機能を転用したものかも知れません。(実際骨髄でB細胞もT細胞も作られます)

仮説を多々孕んでいますが、いずれにせよ神経細胞と免疫系は極めて親近性が高い存在なのではないでしょうか?神経細胞及び免疫系の仕組み双方を解明する上で、大いに参考になるのではないでしょうか。

北村浩司

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