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2013年10月19日 (土)

免疫系、神経系の分子の共通点

> 外来情報の受容・認識・反応という過程、相互連絡が化学物質で行われているなど、神経系と免疫系はその機能的側面でも共通点が多く、案外近い起源を持っているのかも知れません。(田中さん 42099

免疫系と神経系の細胞や分子には、いくつかの共通点があるようです。

 免疫系の抗体は、構造がよく似た数多くの分子とスーパーファミリーを形成しています。このスーパーファミリーの分子の多くが接着分子としてはたらきますが、神経系にもいくつかの免疫グロブリンスーパーファミリー分子が存在しています。

例えば、マウスのT細胞にあらわれるThy-1抗原は、ヒトを含む動物の脳神経細胞に多く検出されます。また免疫系の接着分子ICMA-1に似たNCAMが神経鞘細胞にみられるようです。

 さらに、グリア細胞などの神経支持組織の細胞は、潜在的な免疫活性を持ちます。

通常は、免疫系の細胞や抗原の脳への侵入は血液脳関門によって制限されています。しかし、血液脳関門が破られ細菌やウィルスが侵入すると、グリア細胞などが食細胞として働きます。さらに関門を越えてリンパ球が脳内に入ると、グリア細胞によってT細胞に抗原が提示され、獲得免疫系が稼動します。

ただし、この場合免疫系のもともと異物を排除する攻撃のはたらきによって、逆に脳組織を破壊することになります。

これら共通点からみると、脳神経系と免疫系の細胞の分化・発生の起源は互いに深く関連しているようです。

斎藤幸雄

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