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2014年5月21日 (水)

なぜジャワ原人、ネアンデルタール人は滅びたか?

これまでの考古学の成果から、過去数百万年の間に人類には複数の種類がおり、その多くは、歴史の中で滅びていったらしいことがわかっている。

 では、そういった滅んでいった人類、たとえばジャワ原人、ネアンデルタール人が滅びていった理由はなんであろうか?
 現生人類との戦争に負けたという説、混血により同化していったという説、現生人類のほうが知力に勝っていたからという説などがあるが、どれもすっきりしないところが残る。
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 たとえば戦争説だが、当時の人類の数は多くても数千万で、人種間の接触自体きわめて稀で、ましてや縄張りや資源をめぐって合い争う必要はなかったはずである。 

 ヒントは、拡散していった人類がもともといたアフリカの気候にあるのではないだろうか。
 人類は、アフリカの熱帯で進化していたが、熱帯には、人類にとってある脅威があった。それは、病原菌が繁殖しやすい、という点である。
 人類は数回、アフリカから出て行って、世界各地に拡散していったが、次の拡散のたびに、古い人種が滅びている。そのとき、新しい人類が抱えていた病原菌が古い人種を滅ぼしていったのではないだろうか?
 アフリカに居続けていた人類は、熱帯で生まれる新種の病原菌の耐性を身につけていくことができた。しかし、すでに冷帯や温帯に拡散していた人類は、それを身につけることができなかっただろう。

※人類が抱えていた病原菌が別の地域に移動することで、原住民を滅ぼした例が、スペイン人のアメリカ原住民の征服である。これは苛烈な支配が原因だとされているが、それだけでは、一億以上存在していたとされる、アメリカ原住民たちが数十年の間に、数十万人へと減少していったスピードが説明できない。
 当時、スペイン人にあって、原住民たちになかったもの。それは、天然痘への耐性である。新大陸には天然痘がなかった。スペイン人が持ちこんだ天然痘によって、大打撃を受けたこと。それがアメリカ大陸の諸文明を滅ぼした大きな理由ではないか、という仮説がすでに幾人の研究者から提示されている。

阪本剛 

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とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!

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