« 免疫システムと体内の関係(免疫とは最強の内圧システム) | トップページ | 人類は個の保存ではなく集団の保存に可能性収束した。 »

2014年6月26日 (木)

母子を通じて受け継がれる免疫環境

人は1億種以上の抗原(ウィルスや細菌)に対応できると言われていますが、それは先祖代々体験して克服してきた抗原との戦いの成果を、母子を通じて受け継いできているからです。

免疫の継承は2段階によって行われます。
1.胎盤を通じて、継承される抗体(IgG)
IgGは、既に接触しことがある抗原に合わせて作られる抗体で、母体から胎盤をを通じて胎児に移行できる唯一の抗体です。新生児の免疫システムが自分で抗体を作り出す時期(生後6ヶ月~1才)までは、母体のIgGが胎児や新生児を保護します。

2.母乳を通じて、継承される抗体(IgA)
IgAは鼻、眼、肺、消化館など、粘膜で覆われた体表面から微生物やウィルスが進入するのを防ぐ働きをします。IgAは分子量が大きく胎盤を通過できませんが、生後母乳を通じて新生児に継承されます。特に出産後最初に出てくる初乳は特別で、ふつうの母乳にくらべてたんぱく質が多く、脂肪と糖が少ないことに加え、IgAが非常に多く含まれています。

母乳に含まれるIgAは、腸管粘膜に広がることによって、食べる・飲むといった行為を介して侵入してくる抗原を排除すると同時に、腸管を通して体内に吸収され、母乳のIgAを飲むことによって感染症に強くなります。


この2つの仕組みをあわせて「母子免疫」と呼び、母親自身が獲得してくた免疫を子供に伝え、生まれたときから伝染病にかからないようにしています。


(参考)
新オッパイア・ラ・カルト 母子同室制と母子異室制
リンク

γ-グロブリン(免疫グロブリン)の種類
リンク

免疫グロブリンについて
リンク

松尾茂実 

« 免疫システムと体内の関係(免疫とは最強の内圧システム) | トップページ | 人類は個の保存ではなく集団の保存に可能性収束した。 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 母子を通じて受け継がれる免疫環境:

« 免疫システムと体内の関係(免疫とは最強の内圧システム) | トップページ | 人類は個の保存ではなく集団の保存に可能性収束した。 »

Ranking

  • にほんブログ村 科学ブログ 生物学・生物科学へ お勧めサイトランキングへ
2020年8月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

カウンター

最近のトラックバック

無料ブログはココログ