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2014年6月17日 (火)

人類の移動と疫病の歴史

●マラリア
・発祥:アフリカ熱帯雨林(6000年前:熱帯熱マラリア)
・病原体:マラリア原虫
・感染ルート:ハマダラ蚊による吸血
・病原体の拡散原因:
紀元前1500年ごろのインドや中国の書物、ギリシアのヒポクラテスもマラリアについて記述している。古くから、地球上の各地に存在していたと考えられている。
マラリアにはいくつかの種類があるが、最も死亡率が高いのが熱帯熱マラリアという種類。
熱帯熱マラリアは、発生後、それほど流行することはなかったが、2000年ほど前にアフリカに農業が導入され人口密度が増えると急激に流行するようになった。
マラリア原虫が繁殖できない鎌状赤血球を有する人のみがマラリアへの耐性をもつ。アフリカには鎌状赤血球をもつ人が多い(適応のための突然変異と考えられる)。植民地を求めた西欧人にはマラリアが障害となって当地に進出できなかった歴史がある。

●コレラ
・発祥:インド
・病原体:コレラ菌
・感染ルート:経口(菌を含むものを飲食する)
・病原体の拡散原因:
イギリスがインドを植民地化したことによってインド全体に拡散。更にヨーロッパに持ち帰られた。(それまでは、インドの限られた地域で密かに流行する程度だった。)

●結核
・発祥:不明(1万年前に誕生)
・病原体:結核菌
・感染ルート:空気感染
・病原体の拡散原因:
約1万年前に誕生した結核菌は、元はウシに感染する病気だった。牧畜の発達と共に約5000年前人間にも感染するようになる。

●黄熱
・発祥:アフリカ
・病原体:黄熱ウイルス
・感染ルート:ネッタイシマカ(蚊)などによる吸血
・病原体の拡散ルート:
黄熱発祥のアフリカから新大陸開拓の時期に大量の黒人奴隷が輸送された。この船に乗って蚊が運ばれたと考えられている。
有名な野口英世(千円札)は黄熱の研究中に感染し死亡したと言われている。彼は、黄熱の病原体を細菌と考えていた(間違っていた)。

●インフルエンザ(スペイン風邪)
・発祥:不明(古代エジプトに記録有り)
・病原体:インフルエンザウイルス
・感染ルート:空気感染
・病原体の拡散原因:
インフルエンザウイルスは、本来は、鳥に感染する病原体(トリ型インフルエンザ)。渡り鳥の腸内にはインフルエンザが共生関係で存在する。
これが、渡り鳥の飛来地で当地のニワトリなどに感染する。この段階では、人にはまれにしか感染しない。
しかし、それが家畜のブタに感染すると問題が起こる。ブタは人に感染するインフルエンザとトリ型インフルエンザの両方に感染するため、ブタの体内でヒト型のインフルエンザと接触したトリ型インフルエンザは、人間に感染するための遺伝子を得る。これが新型インフルエンザ。
中国には、渡り鳥の飛来地で、なおかつ家畜としてのアヒルやニワトリ、ブタが飼育されている箇所が多くあるため、新型インフルエンザの発祥は中国である場合が多い。
1918年に流行した「スペイン風邪」といわれるインフルエンザでは、4000万人~5000万人が死亡したといわれ、第一次世界大戦終結の遠因ともいわれる。

多田奨

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