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2014年8月 4日 (月)

体内の大腸菌がいなくなると…

 人間は、食べ物を摂取し、その栄養素を体内に吸収し、それをエネルギー源にして生きている。これはどんな生物でも共通であって、生きていく為には不可欠。誰もが当たり前に知っていることです。

 だけど、その中でもみんなが結構知らない部分があると思います。それが「吸収」について。口から入った食べ物が胃で分解されて、腸で吸収されている、その程度の認識の人が多いと思います。
 「人間が栄養素を吸収する為には、細菌の助けが不可欠」であるということを知っているでしょうか?

 栄養素を吸収する為には、吸収しやすいように消化する必要があります。その消化の役目を果たしているのが消化酵素。と以前までは言われていたのですが、実はこの役目を腸内に住んでいる細菌も担っているのです。腸内には約100兆もの菌が常住してますが、そのほとんどがこの役目を担っています(他にも人間に有用な役目を担っています)。
 
 例えば善玉菌で代表的なビフィズス菌は体に良いとよく聞きますが、これは消化・吸収の役目をかなり担ってくれるというのが一つの理由です。悪玉菌で代表的な大腸菌も同様に担っています。しかも、人間の消化酵素では消化できない栄養素もあり、各細菌の働きは人間の生と深いかかわりがあるのです。

 つまり常住している腸内の細菌の内、何かがいなくなってしまったら、これまでのように栄養素をうまく吸収できなくなってしまうのです。例えば悪玉菌と言われる大腸菌でも消化・吸収の働きをしており、しかもこの菌にしか消化できない栄養素もあるということなので、いなくなってしまうと人間にとっては非常事態なのです。

 そのような大腸菌が悪玉と言われる所以は、その内ごく少数が毒素を発するものがいて、これが下痢や出血等とつながる為です。ちょっと前に流行ったO-157等がこれに当たります。それらは病原性大腸菌とされていますが、それ以外の大腸菌はほぼ人間には無害です。むしろ消化・吸収の手助けをしてくれるのだから有用と言えます。(大腸菌が腸内環境悪化が原因で大量増殖してしまうと、有害なものになってしまいますが、それは大腸菌自体が要因ではなく、増殖するような腸内環境を作った人間側に要因があると思います)

 自分達で勝手に悪玉菌としている「大腸菌」もいなくなってしまうと、栄養素の吸収がうまくいかなくなり、体に何らかの影響が出てしまうということです。赤ちゃんは無菌状態なのですが、その為に消化機能がうまく機能してくれません。だから、人間の消化酵素で容易に消化できるミルクや離乳食しか食べられないのです。当然ミルクや離乳食にも細菌は含まれているので、それを摂取することで徐々に体内に細菌を蓄えていくのです。
 
 人間は常にいろんな細菌に助けられながら生きています。それをある細菌の悪い部分だけを見て悪玉菌と決めつけ、減らそう、なくそうとするのは部分だけしか見ていない証拠だと思います。悪玉菌(と言われているもの)を新しい抗生物質でなくすことに成功し、一部改善できたとしても、また新たな悪影響が出てくるのは確実だと思います。悪循環の始まりです。

 人間と細菌はこれまでも共生してきたということを考えると、細菌を人間がどうこうしようということ自体間違いだと思います。細菌が敵になるのも味方になるのも、人間側に原因があるのだと思います。

米澤祐介

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