« 膜タンパク質と浸透圧調節 | トップページ | 生殖細胞の特殊性 -始原生殖細胞から精子形成までー »

2014年10月12日 (日)

一般の体細胞と造精細胞との違い

造精細胞というのは将来精子になる細胞。造精細胞は「精原細胞→第一次精母細胞→第二次精母細胞→精細胞→精子」というプロセスを経て精子になってゆく。

精巣の中で、始原生殖細胞(受精後すぐに体細胞と分化した生殖細胞のもと)は精原細胞になる。精原細胞は生殖適齢期になると、絶えず分裂して、精原細胞のストックを作るとともに、次の段階へ移行する幹細胞となって行く。

次の段階へ移行できる精原細胞は、さらに分裂して第一次精母細胞になる。はじめは核も細胞質も小さいが、時間をかけて成熟し、核が大きくなる。成長した精母細胞は、減数分裂Ⅰによって、2個の第二次精母細胞となり、つづいておこる減数分裂Ⅱによって4個の精細胞になる。精細胞は減数分裂の結果、一般の体細胞よりも核も細胞質も小さくなる。

造精細胞にピタリと寄り添ってセルトリ細胞があり、精細胞はセルトリ細胞の細胞質内に頭を突っ込んで変態を始める。そして、精細胞は細胞質を失い、先体、ミトコンドリアの詰まった中節、尾を備えた精子となる。

セルトリ細胞というのは、造精細胞が精子になるのを助ける細胞。中胚葉由来の細胞で、精細管の壁から立ち上がるように間隔を置いて配列されている。核に切れ込みがあり、細胞の区画がはっきりしない。造精細胞へ栄養補給を行ったり、細菌等の外敵から造精細胞を守ったり、体細胞が造精細胞を異物と認識して攻撃するのを防いだりする役割を担っている。

次の段階へ移行する運命にある精原細胞は、分裂しても細胞質が完全には分離せず、細胞間橋によりつながっており、このつながりは以後、精細胞になるまで保たれる。そのため多数の細胞が同調的に分裂して、一つながりの精細胞となり、一つながりの細胞質がセルトリ細胞に吸収されて精子が作られる。

以上リンクを参考


造精細胞が一般の体細胞と違う点を整理すると、以下のようになる。
①受精後すぐに体細胞の系列と分化するが、生殖腺(精巣)に収まると、生殖適齢期になるまでは休眠している。(殆ど分裂しない。)
②生殖適齢期に達すると活発に分裂するが、減数分裂によって、二倍体細胞から一倍体細胞に変わる。(核も細胞質も小さくなる。)
③精原細胞は、分裂しても細胞質が繋がっており、同調的に分裂する。
④最後に精子になる時は、セルトリ細胞の作用によって変態する。(細胞質を失う。)

雪竹恭一

« 膜タンパク質と浸透圧調節 | トップページ | 生殖細胞の特殊性 -始原生殖細胞から精子形成までー »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 一般の体細胞と造精細胞との違い:

« 膜タンパク質と浸透圧調節 | トップページ | 生殖細胞の特殊性 -始原生殖細胞から精子形成までー »

Ranking

  • にほんブログ村 科学ブログ 生物学・生物科学へ お勧めサイトランキングへ
2020年8月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

カウンター

最近のトラックバック

無料ブログはココログ