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2014年11月29日 (土)

魚類の性転換(雌性先熟、雄性先熟)の目的について

表題に関する事例が、千葉県立中央博物館分館海の博物館が発行している『海の生き物観察ノート』に記述されていました。リンク

>メスは自分が産む卵の数によって子供の数が決まるので、体が大きくなるのに比例して子供の数が増えていきます。これに対して、オスは自分の作る精子の数ではなく、獲得できるメスの数によって自分の子供の数が決まります。例えば、ベラ類では大型のオスがメスとのペア産卵を独占するため、体が小さいうちはあまり子供を残すことができません。このような場合には、小さいうちはメスとして繁殖し、体が大きくなってからオスに性転換することによって、自分の子供をより多く残すことが可能になります(これを雌性先熟と呼ぶ)。

気になる表現(自分の子供を残すではなく、種の保存が正解)がありますが、現象としては参考になります。例で出されているベラ類は、沿岸の藻場や岩礁で生育するため、縄張り争いが激しい(=自然外圧↑)。体の小さいうちは戦力にならない為、雌として繁殖するケースが多い。成長するとオスに性転換し、縄張り争いと放卵を担うことになる。


>一方、クマノミ類のようにイソギンチャクの周辺の限られた空間の中で同じ雌雄が繁殖を繰り返す場合には、メスの産卵数によって雌雄の子供の数が決まるので、オスは体が大きくても小さくても自分が残せる子供の数はほとんど変わりません。このような環境では、体が大きくなってからメスに性転換した方が、より多くの子どもを残すことが可能になります(これを雄性先熟と呼ぶ)。

イソギンチャクに守られたクマノミは、外敵から襲われる心配が少ない(自然外圧↓)。繁殖期に成長した雌として存在している方がより産卵できるため、種を保存できる可能性が増す。繁殖期から外れた時期に生まれると、雄になるケースが多い。


これらの事象から、自然外圧に応じて性別を決定していることが窺える。つまり【生物の性転換】は、自然外圧への適応戦略の1つであることが理解できる。

匿名希望

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