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2014年11月 5日 (水)

役割特化のための異形配偶子

同形配偶子:相反する性質を持った配偶子で大きさや形が同じである。
異形配偶子:相反する性質を持った配偶子で大きさや形が異なり、大型の配偶子を雌性配偶子、小型を雄性配偶子と言います。
では、なぜ大きさや形が異なったのでしょうか?

異形配偶子の殆どは多細胞生物以降に登場しますが、新たな生命体の為には、より多くの栄養を蓄える必要があります。
この栄養を蓄える機能を担い、大型化したのが雌性配偶子であり、異形配偶子の起源であるようです。

同形配偶子の場合には、両配偶子とも運動能力があり、異形配偶子となった当初の段階でも両配偶子とも運動能力はありましたが、雄性配偶子の更なる大型が進むと、運動能力を失って「待ち受ける性」となります。これを卵細胞、卵と言います。

一方、雄性配偶子は、雄性配偶子が「待ち受ける性」となった以上、運動能力を高める必要があります。つまり、益々小型化し必要最小限の遺伝子情報しか持たない「追い求める性」となります。これを精細胞、精子と言います。

ちなみに大きさの違いは、人類場合には精子5μmに対して、卵子100μmと20倍になっています。

つまり、有性生殖の為だけに特殊化した配偶子を作らなければならない多細胞生物にとって、配偶子を鞭毛を持ち運動能力の優れた精子と、運動能力はないが発生に必要な多くの栄養分を持つ卵子に分化させた方が、受精と発生の効率を高めるのに有利であった言えます。

参考;生命と進化 第4章 地球の進化と生命(リンク
   生殖と減数分裂(リンク

村田頼哉

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