« 爬虫類はなぜ卵に殻を作ったのか? | トップページ | オス・メス固定度の分類 »

2014年12月11日 (木)

哺乳類の恒温性獲得に伴う呼吸器官の発達

哺乳類になった生物は寒冷化に適応するために、恒温性を獲得した。
体内でどのように熱を発生させて、それに伴い何を発達させることで恒温性を獲得したのかを見ていきたい。

熱の発生の原理は、エネルギーを蓄える白色脂肪細胞、エネルギーを燃やす褐色脂肪細胞によるものであった。例えると、この二つの物質は「薪と暖炉」のような役割を果たし、熱源となった。褐色脂肪細胞の熱産生に関与しているタンパク質が発熱原因タンパク質と呼ばれるもので、これはミトコンドリアの中に確認できる。
以上のことから、ミトコンドリアは細胞内に酸素を吸収して、体内のエネルギーを作り出す役割を担っているが、「恒温性」を獲得するために、酸素を発熱に使用したことが分かる。
(リンク
(リンク
(キーワード:遺伝子資源利用学特論 第3回 動物の発熱関連遺伝子)

この熱の発生であるミトコンドリアと、呼吸器官に着目してみると一つの視点が見えてくる。
それは、酸素がより必要となったミトコンドリア(エネルギーの循環だけではなくて、発熱にも必要となった)に充分な酸素を送るためには、より効率的な酸素供給が必要となる。つまり、肺呼吸を発達させる必要があったはずである。また、寒冷下から逃れるためにはその酸素を体中に循環させて、発熱させ、さらに暖められた血液を体中に循環させる必要があったことから考えると、血管などの循環器系統も発達したであろう。

つまり、ここでの仮説は、
「恒温性を獲得し、その機能を活かすためには、酸素を効率的に循環させるための呼吸器官の発達と、血管などの循環器系統の発達が不可欠であったのではないか」ということである。

哺乳類への進化として挙げられる「恒温化、胎生、授乳」に加え、呼吸、循環器系統の発達の観点からも考察してみる必要があろう。
また、「寒冷化」という逃れられない外圧状況を軸に考えるのであれば、「寒冷化⇒恒温化→胎生、授乳、呼吸器官」の発達という因果関係も見えてくる。この点についてもさらなる追求が求められる。

参考投稿
両生類~爬虫類・哺乳類の進化系統樹(128270)
哺乳類が恐竜絶滅の時代を生き延びたわけ(126134)
変温動物から恒温動物への進化について補足(126138)
哺乳類の進化(恒温→授乳→胎生)(126024)

橋本宏

« 爬虫類はなぜ卵に殻を作ったのか? | トップページ | オス・メス固定度の分類 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 哺乳類の恒温性獲得に伴う呼吸器官の発達:

« 爬虫類はなぜ卵に殻を作ったのか? | トップページ | オス・メス固定度の分類 »

Ranking

  • にほんブログ村 科学ブログ 生物学・生物科学へ お勧めサイトランキングへ
2020年10月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

カウンター

最近のトラックバック

無料ブログはココログ