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2014年12月17日 (水)

動物は生殖能を限定する方向で進化してきた

植物は、有性生殖をはじめ胞子生殖、栄養生殖など、多様な生殖様式を持っている。また、進化史上の高等植物は雌雄同体が一般的である。

昆虫の生殖様式も多様であり、驚くべきことに、ハチ、アリなどのように単為生殖を行いn半数体の個体をつくる種さえある。
(ハチ、アリのn半数体オスとは何なのか? →生殖巣と精子をつくるため“だけ”の個体。昆虫の性は動物と異なり、全身の細胞レベルで個別に決定されるため、このようなn半数体による個体形成も可能なのかも知れない?)

動物系統の生殖様式も多様であるが、進化の歴史上は、生殖方法を限定する方向へ(無性生殖を放棄して有性生殖オンリーへ)、オスメスの固定度を高める方向へ(雌雄同体から雌雄異体へ、性決定機構の固定化へ)、多様な生殖能を放棄する=限定・特化路線をあゆんできた。

つまり、種の保存に係る生殖過程を(多様な同類他者=小変異体を生み出せる)有性生殖=生殖細胞の合体→減数分裂システムに限定させてきた。そうして、最も負担の大きい生殖過程を分離することによってはじめて、体細胞系列を高度に機能分化させていくことが可能になったとも言える。

高度に進化しても多様な生殖能を持つ植物や昆虫と、動物との違いは、大きくは、外圧構造の違いにありそうだ。植物は、光合成により自立的に栄養分をつくり出せるし、生存のために摂取する物質は、水や二酸化炭素等々、自然界に潤沢に存在する(植物等に寄生する昆虫もそれに準ずるだろう)。それに対して、動物は動いてエサをとるしかない。食い合いやエサの取り合いから、摂取機能を進化させる圧力が強く働き、その進化がさらに種間圧力を強化し、身体機能の高度化(=体細胞系列の高度な機能分化)を促進するという外圧(循環)構造にあったと考えられる。

岩井裕介

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