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2015年1月25日 (日)

マウス繁殖の秘密~手軽な受精と丈夫な膜~

げっ歯類の卵細胞膜の抵抗は強い(≒膜が丈夫)。中でもマウスやラットは、中心体が卵子由来なので、卵子に対して精子頭部のみの注入(≒軽微な接触)で子が産まれるという。

>卵細胞膜の硬さは種によって異なる。げっ歯類などでは卵細胞膜の抵抗性は強いので、ピエゾ装置を使用して顕微授精を行なう。
マウスやラットでは中心体が卵子から生じるので精子頭部のみの顕微授精のみで産子が得られているが、他の動物種では尾部に中心体形成部位があるので、頭部のみの注入で正常な受精は得られていない。
※ピエゾ装置とは電気パルス発生装置のこと。

~北里大学 顕微授精技術に関する論述より
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受精のしやすさは、「卵子に対しては、精子頭部のみの注入でOK(受精成功)!」という手軽さにあり、受精卵の安定度の高さは、丈夫な卵細胞膜に守られている、ということに起因するのではないか。それらが両輪でマウスの多産戦略を支える。

他の哺乳類のように精子に中心体がある場合は、精子の頭部ではなく尾部にあるため、精子全体が卵子に入り込む必要があるが、卵子に中心体があるマウスでは精子は頭部のみで十分受精の役割を果たす。

ラットの繁殖力の秘密は、

①卵子に中心体がある→精子の頭部接触のみで受精する
②受精卵は丈夫な膜に守られ、確実に着床を果たす

この当りにあるのではないか。

阿部佳容子

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