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2015年1月10日 (土)

哺乳類への機能進化の流れ

一般的に哺乳類は、胎生(カモノハシの卵生は例外)、授乳、恒温性、体毛等で特徴づけられる。それらの機能が進化史上どのあたりから獲得されたかを見てゆく。

■胎生
・エオマイア(白亜紀前期、1億2500万年前)が、知られる限り最古の有胎盤類とされる。
・キモレステス(白亜紀後期、7000万年前)の化石で初めて「胎盤」が確認されている。

■授乳
・ディキノドン(ペルム紀後期)の仲間が、汗腺を発達させ、栄養分のある汗を流し、子供になめさせた最初の動物(授乳の起源)といわれる。

■恒温性
・エダフォサウルス(石炭紀~ペルム紀 )には、背中に大きな帆があり、体温調節のためのものと考えられている。
・ペルム紀中期~後期には内温性を獲得した種もあったとの説があるが、はっきりした事は判っていない。
・トリナクソドン(三畳紀前期)の仲間は、体温を調節する方法を発達させたと考えられている。体が毛で覆われていた可能性もある。横隔膜を獲得していたとも言われる。
・アデロバシレウス(三畳紀後期、最古の哺乳類? )の段階では内温性を獲得していたと考えられている。

■体毛
・エステンメノスクス(ペルム紀中期)では体の表面にはウロコがなく、現代の哺乳類と同じように皮膚の分泌腺をもっていた。
・エオマイア(白亜紀前期、1億2500万年前)で毛の痕跡が見られる。骨格からの推定ではおそらく体毛はペルム紀後期か三畳紀前期の非哺乳類祖先の段階で出現したという。


各々の始まりと推定される年代順に整理してみると概ね次のようになる。
・体温調節機能(石炭紀~ペルム紀)
・内温性(ペルム紀中期~後期? 三畳紀後期には獲得)
・体毛(ペルム紀後期か三畳紀前期)
・授乳(ペルム紀後期)
・横隔膜(三畳紀前期)
・胎生(白亜紀前期)

おそらく、恒温性(体温調節、内温性、体毛等)や横隔膜(エネルギー効率)等の仕事機能の進化⇒授乳~胎生等の生殖機能の進化の流れか?(継続)

※これらの化石は進化系統樹(166559)でみると一直線に繋がっているわけではなく、盤竜類とキノドン類以外の獣弓類は絶滅していることに注意。

※参考リンク
●エダフォサウルス(体温調節、石炭紀~ペルム紀 、3~4m )
リンク
●エステンメノスクス(皮膚の分泌腺、ペルム紀中期 、3m )
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●ティタノフォネウス(ペルム紀後期、3m)
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●ディキノドン(授乳の起源、ペルム紀後期、120cm )
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●ディイクトドン(土中生活、ペルム紀後期 、50~60cm)
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●キステケファルス(土中生活、ペルム紀後期、33cm ) 
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●トリナクソドン(体温調節、横隔膜、三畳紀前期、50cm )
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●アデロバシレウス(最古の哺乳類?三畳紀後期、10~14cm )
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●エオマイア(最古の有胎盤類、白亜紀前期、1.25億年前、10cm )
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●キモレステス(胎盤、白亜紀後期、7000万年前、15cm)
リンク

雪竹恭一

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