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2015年3月 2日 (月)

原始マクロファージからリンパ球細胞への道程

原始マクロファージからリンパ球細胞への道程について、安保徹著の「未来免疫学」に仮設が提起されています。

以下は北海道在住の「手稲山人」さんの読書録からの転載です。
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●原始マクロファージから「接着」の能力を受けついだのがリンパ球
●貪食作用のあるナチュラルキラー(NK)細胞は最も古いタイプのリンパ球

>顆粒球もリンパ球も元はマクロファージであった。原始マクロファージから、その2つの能力のうち「接着」の能力を受けついだのがリンパ球であり、「異物を食べ込む力」を高めたのが顆粒球である。リンパ球は、マクロファージの食べる能力を失った代わりに異物との接着を専業とし、T細胞レセプターや免疫抗体といった接着分子の多様化によって接着の能力を「認識」の能力に高めた。リンパ球の中でも分泌顆粒をもち貪食作用のあるナチュラルキラー(NK)細胞は最も古いタイプで、最も洗練されているのがT細胞(i.e.胸腺由来T細胞)ということになる。著者の発見した「胸腺外分化T細胞」はNK細胞的要素を持っていたり、レセプターの数が少なかったり、「自己応答性」を持っていたりして両者の中間に位置することになろう。

●単細胞から多細胞へと進化するときマクロファージが防御細胞として準備された

>(A)生物が単細胞から多細胞へと進化するとき、はじめにできてくるのが、からだをおおう皮膚(外胚葉上皮)と口から肛門までの腸管(内胚葉上皮)である。皮膚は海水にさらされており、腸にはあらゆる異物や有毒物質が入ってくる。まず、この2つの部位で、元祖白血球であるマクロファージが防御細胞として準備された。

●二胚葉生物から三胚葉生物への進化段階でNK細胞の原型ができた

>(B)内胚葉と外胚葉だけの二胚葉生物(クラゲなど)から三胚葉生物(線虫などの寄生虫からミミズなどの環形動物)へと進化し、臓器の多様化の前段階である腹腔ができたころ、原始顆粒球ができ、同時に原始リンパ球としてのNK細胞の原型ができたのではないかと想像する(リンパ球進化の第1段階)。

山澤貴志

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