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2015年4月

2015年4月28日 (火)

遺伝子発現を調節する核タンパク質:HMG

>DNAに結合しているHMGというタンパク質が、染色体やDNAの構造変動を促す構造スイッチ装置の役割を果たしていることが発見された。

>HMGタンパク質に見いだされたDNA結合の構造モチーフが、男女の性を決定する因子であるSRYを始めとして、遺伝子情報の発現を調節する様々な因子に広く存在することが明らかになり、一般にHMGボックスと呼称されている。

>すでに、HMGの遺伝子の発現を調節する因子の同定、細胞質で合成されたHMGタンパク質が核へ移行するシグナルの発見、細胞増殖とHMGタンパク質遺伝子発現との係りの検索など基礎解析を終えた。

>HMG1タンパク質がクロマチン構造を弛緩し、遺伝子情報発現を促進する

>HMGタンパク質はDNAの組換え、修復、さらには外来DNAの染色体DNAへの組込み(インテグレーション)を促進するなど多機能をもつ
リンク

>SRYはY染色体上にある精巣形成に必要な遺伝子。
SRYタンパクは、HMGボックスというDNA結合領域を持つ転写因子である。多くの精巣形成に必要な遺伝子にはSRY結合部位を持ち、この部位にSRYタンパクが結合することで、精巣形成への発達を始める。
リンク

●考察
ややこしい話だが、翻訳すると
“(SRYからつくられる)SRYタンパク(転写因子)には、DNAの変異を促すHMGボックスという構造があり、SRYタンパクが(SRY以外の)精巣形成に必要な遺伝子群に結合することによって精巣が形成される。”
“MHGタンパク質がDNA変異を促すスイッチ役となることによって、SRYタンパクは転写因子として機能する。”
ということらしい。

どうやら、SRYが変異転写を担っているのは間違いなさそうである。その変異転写を促すスイッチとなっているのがMHGタンパク質ということだが、HMGタンパク質は、細胞質で合成されて、核へ移行するらしい。

細胞質に起こった何らかの変異情報が、HMGタンパク質にシグナル情報として伝えられ、HMGタンパク質がDNAに結合することによって、SRYが変異転写を担うという仕組みか?

雪竹恭一 

2015年4月25日 (土)

実現論前史、前半を学んで

ここ2ヶ月間ほど哺乳類~真猿集団に於ける雌雄分化までを学んだが、そこで新たな知見と共に、幾つもの気づきがあった。その中で特に印象深かった点を3つほど挙げてみたい。

①前史を学ぶ意義
>始原単細胞から人類を結ぶ直線上に塗り重ねられてきた遺伝子群(の内、現在も有効な遺伝子群)は、単細胞時代の遺伝子を含めて全て現在形において、作動している。~中略~(換言すれば、それら無意識の次元で作動する諸機能は、決して人間の意識と無縁ではない。)私たちが、哺乳類や原猿・真猿・類人猿にまで遡ってそれら諸本能や社会構造を解明しようとした理由も、そこに在る。(実現論1_1_04

ここでは、人類の直面する課題に対してどの様な共認闘争を展開していくのか、その為の考える軸として、これまで進化してきた由来を捉えることの有用性を端的に示されている。
塗り重ね構造(=進化積層態)という存在規定は、個々人が歴史的存在であるとの認識を具体的に提示したものであると共に、例えばコンピュータに於けるファームウェア→OS(オペレーティングシステム)→ミドルウェア→アプリケーションなどのソフトウェア構造をも想起させる。否、恐らくは人類の側が進化積層態であるからこそ、自然界の模倣としてこの様なシステムを発想し得たのであろう。
その点からも、人類が諸課題に対して今後新たな可能性を見出すにはDNAに深く刻み込まれた歴史の掘り起こしと事実共認が有効であると予想される。

②外圧適応態としての基本アプローチ
>事実、進化の源泉はDNAの多様性にある。つまり、同一の自己を複製するのではなく、出来る限り多様な同類他者(非自己)を作り出すことこそ、全ての進化の源泉であり、それこそが適応の基幹戦略である。しかし、同類他者=変異体を作り出すのは極めて危険な営みでもある(∵殆どの変異体は不適応態である)。従って生物は、一方では安定性を保持しつつ、他方では変異を作り出すという極めて困難な課題に直面する。~中略~より大掛かりな突破口を開いたのが、雌雄分化である。つまり、雌雄分化とは、原理的にはより安定度の高い性(雌)と、より変異度の高い性(雄)への分化(=差異の促進)に他ならない。(実現論1_2_02

進化という言葉自体は小学生の頃から馴染みはあるものの、具体的に安定と変異という2つの側面からなされるというシンプルな考え方は大きな気づきであった。
特にこの2つが相反する要素であるという点では弁証法的史観を再認識させるものでもあり、今後の諸課題への取組みや人生に向き合う上でも1つの視点を与えてくれるものである。

共認機能獲得のドラマ
>不全課題を抱えて依存収束した弱オスたちは、依存し合う中から、「どうする?」⇒「どうにかならないか?」と可能性を相手に求め、互いに相手に期待収束してゆく。こうして、依存収束⇒期待収束し、互いに相手を注視し続ける内に、遂に相手も同じく依存し期待している事を発見し(探り当て)、互いに相手の課題=期待を自己の課題=期待と同一視して理解し合うに至った。(実現論1_4_05)

見渡す限り本能しか持たない動物が殆どというこの自然界で、如何にして人類が登場し得るのか。この大きな問いへの解となるのが、生物史上、本能を初めて超えた共感統合の場面であった。
この変化は凡そ6500万年前に生じたといわれるが、今後、人類が新たな困難に直面した際に、このレベルの画期的進化が訪れるのか、否、きっと訪れるに違いないと予見させるに足る出来事であった。少なくとも、こうした史実を知るにつれ未来に向けて健全な楽観性を見出すことはできそうである。

最後に、全体を通じての印象だが、改めて人類はこれまでの進化の営みを謙虚に受け止め、感謝の念を持って然るべきではないかと思った。「教育には歴史さえしっかり教えればよい」と極論を述べる論客も過去にはいたが、自身が進化積層態であり、前人未到の未来へと乗り越えていこうという実存的存在だと規定した場合、やはりもっと過去に学ぶ必要があると自戒する次第である。

松岡隆

2015年4月22日 (水)

「安定と変異」という視点で哺乳類の進化を捉え直す

>胎内保育と産後保育の哺乳類には、適者だけ生き残ることによって種としてより秀れた適応を実現してゆく淘汰適応の原理が働き難くなります。そこで、淘汰適応が成体後に引き延ばされ、成体の淘汰を激化する必要から、哺乳類は性闘争=縄張り闘争の本能を著しく強化してゆきました。(1321

哺乳類の性闘争本能の強化は、弱者ゆえの生存可能性を模索した結果といえるでしょう。
これを生物の普遍構造である「安定と変異」という仕組みの中で捉え直すと、

胎内保育=外圧適応(自然+外敵)のために、より安定的に子孫を残す

性闘争の強化=外圧適応(自然+外敵)するために雄同士で闘い、変異性=適応力を獲得する

過酷な外圧状況の中でまず雌による生殖の安定度を高め、それから同類同士による個間闘争を繰り広げる中で、雄の変異性(=適応力)を高めたといえると思います。

生物は雄雌分化以降はその役割を差異化することで進化スピードを上げてきましたが、哺乳類の進化はまさに生物の普遍構造を踏まえた適応方法なんですね。

さらに付け加えると、その中で獲得した「胎内保育」や「性闘争本能の強化」は「種の保存のため」ということは頭にしっかり叩き込んでおく必要があると思います。

2015年4月19日 (日)

なんで適応するの?

人間=観念動物であるが故に、考えてしまう事のある疑問。

すなわち、「生きるのはなんで?」とか「何で生物が居るの?」といった疑問をぶつけられる事がある。

しかし、この疑問は、わざわざ頭を使って考えるようなものでは無い。

何故ならば、事実としてそのような構造が実在し、現実に存在するその状況をありのままに肯定視するだけの事だからだ。

むしろ、常に事実が先にあり、それらを的確に捉えるために我々は観念を使えるように進化してきた生き物なのであり、事実構造に対してたまたまある概念を当てはめたものの一つが、「適応」であり「生きる」という事なのである。

ところが、これらの観念は時に潜在思念とかけ離れた所で暴走してしまう事がある。それが、古代宗教や近代思想に代表される、頭の中だけで生み出された架空観念・倒錯観念の類いであろう。

迷った時こそ、体に聞け!
そこには、生命体の誕生から現在まで、凡そ35億年もの歴史を積み重ねてきた、外圧適応態、そして進化積層態としての現実が在る。

地球上に誕生した生物種の99%が絶滅したと言われる中で、現在も生きてこれた、即ちわずかな可能性にかけて成功体験を積み重ねてきた現実だけは、否定の余地など一寸も無く、それらの成功体験にはただただ感謝の念が産まれるだけではないだろうか。

「実現論.前史」リンク
とは、そういった当り前の事実を鮮明にしてくれる、構造認識の賜物である。

2015年4月16日 (木)

改めて「なぜ免疫を追求しているのか?」が分りました!

40億年に及ぶ生物の歴史というのは、単細胞から始まり、現在の我々のように高度に組織化された身体を持った多細胞生物という段階まで進化を塗り重ねてきている。
この進化の流れは、別の言い方をすると「変異の蓄積」とも言える。
従って、なんでや劇場の進化論や生物史は、その変異の蓄積を体系化、構造化していくことを主眼においている。

今回、なぜ免疫に着目したのかといういと、免疫はこの「変異のメカニズム」が極めて多様であるから!まさに変異の象徴物!
従って、「この免疫を解明することによって、過去に紡ぎされてきた大きな変異の何か象徴的な領域や原理が見出せるではないだろうか?」といった問題意識を持って追求を重ねている。
(現在の医学関係者が免疫をを研究して医療行為にに役に立てようとか、薬剤系の学会が新しい薬を開発するために免疫の仕組みを勉強するのとは異なっている。)

なるほど!

こういった進化の歴史の塗り重ね上に我々人類もいるということ。
そして、その過程で獲得してきた「摂理=事実」は、そう簡単には変わらない。
つまり、人間は、決して自然を超えることなどできないのだ。
だからこそ、自然の摂理をできる限り解き明かし、そこから学び取らなければならない。
そこに現在の様々な問題を解決する糸口があるではないか。

そんなことを感じさせる劇場でした!

三輪歩未
 

2015年4月13日 (月)

なるほど!がいろんなことにつながっていく☆

今月も免疫シリーズ3回目「なんでや劇場」に参加しました!
劇場中も、その後の勉強会でもどんどん「なんで?」が出てきて、「なるほど!」がいっぱい☆満足な1日を過ごすことができました。

おもしろいのは、普段の生活の中でも「そういえば前回こういったこと学んだな、だからこれとつながるんじゃ!?」、「なんか熱っぽいな、体の中で免疫機能が働いて~」と考えるようになったことです。勉強したことで普段の生活が楽しくなりました!

今回の1番の気づきは「免疫機能は、体細胞の変異によって作られた」こと!

カンブリア大爆発という多くの種の生物が爆発的に増加した時代で、DNA変異を加速させた時代に生まれた。
免疫機能は、「種間闘争」と「現在の機能だけではバイ菌、ウイルスなどの外敵に対処できなくなった」。だから「変異を特化させた機能」で対応せざるをえなかった!
「変異しやすい」ということは、決して何にでも対応できるという意味ではなくて、逆にウイルスを作り出してしまったり、子供にリンパ性白血病が多いのも変異という不安定さが作り出しているものなのではないかと考えられる。

これをもとに膨らませてみると、
免疫機能って体を守ってくれる機能だと思ってたけど、万能じゃない!
→「免疫機能」は、そもそも変異を起こしやすい!
→免疫が変異すればするほど、新たなウイルスも生まれる?
→ということは、ワクチンは一部のウイルスにしか効かない?

どんどん広がっていく!

いろんなことがつながる楽しみが生まれて、本当に「勉強」してよかったな~と思います。
仕事でも、勉強でも、常に「考える」「伝える」ということは行っているわけで、「なんでや劇場」はそういった「考える素養」を身につけることができる最適の場だなと思います☆

クマったイルカさん  

2015年4月10日 (金)

筋肉と神経は互いに握手するようにして結合している

>通常の細胞は、接着+反発のバランスによってつかず離れずの関係が構築されているのですが、神経細胞は、情報伝達をより迅速にするために、反発系の膜タンパクを後退させたと考えられるわけです。それ故に、神経細胞それ自体は、シュワン細胞によって完全に絶縁され、細菌・ウィルスへの防御を万全なものにしているのですが、どうしても筋肉細胞との接合部は外部からの侵入に犯されやすいわけです。

上記は先日のなんでや劇場で提起された脊椎動物の弱点です。筋肉細胞と神経細胞の接合部がどうなっているか調べてみました。

筋肉と神経は神経軸索の末端と筋肉細胞の決まっている部分とが両方のシナプスでわずかの隙間を介して接合されています。この関係を現在、化学親和説とよび以下のように考えられています。

>軸索誘導のメカニズムにより、軸索の終末はシナプス形成を行う標的付近まで到達する。こうして到達した軸索は、正しい標的細胞、そして標的細胞表面の正しい位置にシナプスを作る。正しい標的を認識するのに、「鍵」と「鍵穴」のような関係があって成立するという仮説が化学親和説である。(ウィキペディア:シナプス形成リンク
⇒つまり筋肉と神経は「鍵」と「鍵穴」のような関係で繋がっているのです。

また、神経細胞が筋肉の適切な位置に誘導され接合している状況はどのようになっているのか、以下の報告はそれを示しています。

>神経細胞は、その標的細胞(神経細胞や筋肉細胞)上に情報伝達の場としてシナプス構造を形成する。例えば、運動神経細胞は筋肉細胞上にシナプスを形成し、シナプスを介して信号を伝えることにより筋収縮を引き起こす。シナプスが正しく機能するためには、情報伝達に関わる様々な機能分子(主にタンパク質)が正しくシナプス部へ配置されることが重要であり、この過程がうまくいかないと神経疾患などの脳神経系の異常を引き起こすことになる。これまでに培養神経細胞を用いた研究から細胞接着分子とよばれる細胞同士をくっつける作用をもつタンパク質が神経細胞と標的細胞との接着及びシナプス部への機能分子の配置に関与することが示唆されてきた。シナプスが形成される際、神経細胞と標的細胞の細胞膜が接触すると、両者の膜表面に発現している細胞接着分子がちょうど互いに握手をするように結合してシナプス構造を安定化させる。同時に、細胞接着分子は同じ細胞内の他の分子にも結合することができるので、細胞接着部位への他の分子の集積も誘導することができる
⇒筋肉と神経細胞が互いに握手するような形で結合という部分はなかなかいい表現ですね。

(続く)

2015年4月 7日 (火)

スギ花粉症はなぜ起こるか?

国立成育医療センターの調査によると、ダニやスギ花粉のアレルギー体質保有者の割合は、20代では、'70年代までは20~30%という報告が多かったが、最近では特に関東地区では70~80%にも達している。

代表的なスギ花粉症を例にとって、そのメカニズムを見てみると、概略以下のようになっている。

「清潔すぎる環境に育つ→1型ヘルパーT細胞(及び制御性(サプレッサー)T細胞)が発達しない→2型ヘルパーT細胞が過剰に増える→サイトカイン(インターロイキン4)→B細胞がIgE抗体を大量産出→IgE抗体がマスト細胞(肥満細胞)と結合→マスト細胞(肥満細胞)がヒスタミンやロイコトリエンなどの顆粒を大量放出→アレルギー反応」

ダニや花粉は、粘膜バリアー下に存在している樹状細胞により異物として認識される。樹状細胞は、近くのリンパ節に行って抗原提示し、異物がやってきたことをヘルパーT細胞に伝える。その時、細菌やウィルスが混じっている場合は、1型ヘルパーT細胞に伝えるが、そうでない場合は、その異物が有害ではないと判断し、2型ヘルパーT細胞に伝える。(元々は、ダニや寄生虫を効率よく排除する仕組み。)

1型ヘルパーT細胞と2型ヘルパーT細胞は、相互抑制の関係になっており、1型ヘルパーT細胞が増える時には、2型ヘルパーT細胞にとって毒となるサイトカイン(インターロイキン12)が分泌され、2型ヘルパーT細胞が増え続ける時には、1型ヘルパーT細胞にとって毒となるサイトカイン(インターロイキン4)が分泌される。

子どもの頃から細菌感染を繰り返していると、変性した細胞の核(つまり自己抗原)が大量に放出され、制御性(サプレッサー)T細胞が増殖する。自己抗原と接触していないと、制御性(サプレッサー)T細胞は発達しない。制御性(サプレッサー)T細胞は、ヘルパーT細胞が過剰に働くのを制御する役割をもつ。

マスト細胞は、肥満細胞とも呼ばれ、皮膚や粘膜に多く存在する。中にヒスタミンやロイコトリエンなどの顆粒がぎっしり詰まっている。ヒスタミンは、知覚神経に作用してくしゃみや鼻水を出し、ロイコトリエンは血管を刺激して血管の拡張・透過性亢進を促し、鼻粘膜の腫れや鼻づまりを起こす。

関東地区に関して言えば、戦後に植林された大量のスギが成熟期になり、飛散する花粉量が増えたという要因はあるらしい。しかし、それだけでは、急激なアレルギー体質保有者の増加は説明しにくい。子どもの頃、牛や馬のいる環境で育った人は、都会で育った人に比べて花粉症にはなりにくい(確率は1/5程度)という報告もある。(これは衛生仮説といって、先進国では共通の傾向であるらしい。)

さらには、ダニなどのハウスダストの増加には、冷暖房で締め切った室内環境が大きく影響しているとの話もある。人間にとって快適な環境は、ダニなどにとっても繁殖するのに快適な環境らしい。

こう見てくると、アレルギー体質保有者の増加は、やはり市場論と大きく関わっている疑いが濃厚である。'70年代の豊かさ実現以降に急激に増加していることからみて、人間が、自然とはかけ離れた、人工的な快美空間を追い求めてきた結果であると思われる。

※参考:「アレルギーはなぜ起こるか」(斉藤博久著、BLUE BACKS)より。

雪竹恭一

2015年4月 4日 (土)

安定を担う女脳、変異を担う男脳

> 男性ホルモンは左脳の発達を抑える影響があり、左脳というのは言葉や計算の能力を担当している。つまり、男の子の言葉が遅いという現象は、左脳の発達の遅れの現れということになります。
(中略)
男の子は左脳の発達が抑制されたおかげで、右脳を発達させるチャンスを獲得します。< 175347

> 女脳は左右の脳が連絡をよくとりあっている、バランスのとれた脳ともいえます。対して男脳は、脳梁が細いので脳のなかで能力に偏りが見られます。< 175353


性染色体とは別に、男性ホルモンによって男脳が形成されるのはなぜなのか、ずっと抱いていた疑問が解けました。

人間の脳回路は後天的に作られるため、性染色体=本能的な差異だけでは不十分です。そこで男児に対しては、脳が外的環境に触れる時期に左脳の発達を抑えて左脳と右脳の分離を図り、より外的環境に適応した変異体を作り出しているようです。

脳の構造においても、「安定を担う女、変異を担う男」という雄雌原理が徹底されているのですね。


そう考えると、自然外圧を遮断した都市と、家庭という過保護空間の2重のシェルターが、いかに真っ当な男脳の形成を邪魔しているかがわかります。

松尾茂実

2015年4月 1日 (水)

免疫機能の進化(循環器系との関係)

免疫系の進化の話をしていたときに出た仮説です。

最初は陸上のほうがウイルスや細菌が繁殖、進化しやすいので陸上の脊椎動物で特に進化したのではないかという議論からスタートしました。

しかし、陸上と水中では水中のほうが細菌やウイルスも繁殖しやすそう。

次に出てきたのが、体温。恒温動物になると環境が安定し、細菌やウイルスも繁殖しやすそう。これは鳥インフルエンザがインフルエンザの元凶になっている事実とも整合しています。

でも、免疫系の進化を見ると、抗体などの獲得免疫は魚(脊椎動物)の段階で進化させている。体温の獲得により免疫機能を進化させる必要性が高まったことは間違いなさそうですが、出発は体温ではなさそう。

次に出てきたのが循環器系の発達に対応するためという仮説。体の隅々まで酸素や栄養を運搬する循環器系はウイルスや細菌も、非常に速いスピードで全身に運んでしまいます。

循環器系がなかったときには、体内に侵入した細菌やウイルスも、徐々に拡散していくしかなく、対抗する側も食細胞が徐々に集まってくるような単純な方法で対抗できたのでしょう。

しかし循環器系ができると一旦体内に侵入されたらかなりのスピードで全身に広がります。そのために、体内に侵入されないための二重三重の防御ラインや体中に張り巡らされたリンパ網、迅速に対応するための指揮命令系統の構築、全身にすばやく広がる液性免疫などを発達させたと考えられます。

野田雄二

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