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2015年4月 1日 (水)

免疫機能の進化(循環器系との関係)

免疫系の進化の話をしていたときに出た仮説です。

最初は陸上のほうがウイルスや細菌が繁殖、進化しやすいので陸上の脊椎動物で特に進化したのではないかという議論からスタートしました。

しかし、陸上と水中では水中のほうが細菌やウイルスも繁殖しやすそう。

次に出てきたのが、体温。恒温動物になると環境が安定し、細菌やウイルスも繁殖しやすそう。これは鳥インフルエンザがインフルエンザの元凶になっている事実とも整合しています。

でも、免疫系の進化を見ると、抗体などの獲得免疫は魚(脊椎動物)の段階で進化させている。体温の獲得により免疫機能を進化させる必要性が高まったことは間違いなさそうですが、出発は体温ではなさそう。

次に出てきたのが循環器系の発達に対応するためという仮説。体の隅々まで酸素や栄養を運搬する循環器系はウイルスや細菌も、非常に速いスピードで全身に運んでしまいます。

循環器系がなかったときには、体内に侵入した細菌やウイルスも、徐々に拡散していくしかなく、対抗する側も食細胞が徐々に集まってくるような単純な方法で対抗できたのでしょう。

しかし循環器系ができると一旦体内に侵入されたらかなりのスピードで全身に広がります。そのために、体内に侵入されないための二重三重の防御ラインや体中に張り巡らされたリンパ網、迅速に対応するための指揮命令系統の構築、全身にすばやく広がる液性免疫などを発達させたと考えられます。

野田雄二

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