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2015年5月13日 (水)

【仮説】中心体は「変異誘発装置」ではないか

193564で投稿されているが、中心体の異常は染色体=遺伝情報の分配異常を引きこし、細胞の癌化を誘発する。現在、医学会で研究が進んでいるが、人類の癌の原因のうち、大部分はこの中心体異常が原因となっているようだ。

細胞の「癌化」と捉えれば、中心体異常は生物にとってマイナス要因でしかないが、より根源的に考えてみると、この中心体異常と言うのは、細胞(遺伝情報)の「変異誘発」である可能性も考えられる。

良く知られるように、DNAは2重螺旋構造で非常に安定的である。遺伝子変異(突然変異)は遺伝子複製時のコピーミス、トランスポゾンやレトロポゾン等の内部要因と、紫外線による損傷等の外部要因によって引き起こされるが、通常遺伝子修復酵素によって、変異発生率は数億分の1の確立まで制御されている。

しかし、中心体異常による遺伝子分配のミス→突然変異の誘発は、修復酵素でも修復できない。ごく一部が変異を受ける程度なら、変異した遺伝子を”カット”した上で、DNA2重螺旋構造の鋳型利用によって、遺伝子を正常な形に修復できるが、そもそも正常に遺伝子が分配されなければ、修復も何もない。

人類の癌の発生率の高さから考えて、中心体異常によって引き起こされる変異率は相当に高く、先に挙げた内的要因・外的要因による遺伝子変異よりも、中心体異常によって、細胞が癌化する=変異する可能性の方が遥かに高いことが伺い知れる。(当然、癌の増加の問題は様々な人工物質との関係性を探る必要はある)

また、植物細胞においては、中心体と同様の機能をもつMTOCの働きによって、遺伝子が倍数体化(遺伝子のセットが2セット以上、細胞内に存在する)することが知られており、この倍数体の植物は通常体に比較して、強く、大きくなることから、植物の進化上も重要な役割を果たしてきたことが解っている。

以上から仮説的に考えると、「中心体」(もっと広義には細胞分裂装置)は、それそのものが生物における「変異誘発装置」としての役割を担っている可能性があるのではないだろうか。(原核生物におけるZリングによる細胞分裂でも同様のことが言える)

このように考えると、「中心体」にも、安定機構と変異誘発機構の両方が備わっている可能性がある。
(※最近発見された、中心体に存在する中心体制御タンパク質KIZUNA(リンク)等は、安定機構の一つと考えられるだろう。)
中心体と生物の「変異」には非常に深い構造が潜んでいそうだ。

西谷文宏

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