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2015年7月

2015年7月30日 (木)

子殺し:チンパンジーをはじめ、ライオン、複数のサル類やジリス、イルカなどでも確認されている?

子殺し(2069)の事例は霊長類にある特殊事例だと思っていましたが、アフリカのライオン、複数のサル類やジリス、イルカなどでも同様の行動が確認されている様です。
目的についてはそれぞれの個体で確認が必要だと思います。

進化論から進化学へ(アマチュア進化学者への道)
AmateurDsさんのブログ引用です。
リンク
(以下引用)
 インド北部に生息するハヌマン・ラングールはハーレムを形成し、ボスが雌のグループに対する性的接触を独占しますが、もっと強い雄が現れてハーレムを力ずくで乗っ取り、ボスの交代が起こると、新しい雄は離乳前の子どもを殺そうとします。子ザルを殺された母親はまもなく授乳が止まり、発情を再開します。雌はわが子を殺した相手の求愛を受け入れ、その雄は雌の次の子どもの父親となります。雄の繁殖にとって潜在的な資源である母ザルは、子ザルの死によって実質的な資源に変わるのです。従って、子殺しは雄にとっては適応的なのです。反対に、雌にとっては仔を殺されるのは明らかに適応的ではありません。雌たちはしばしば姉妹や近親どうしであるので、狙われている子ザルが生き延びることに関して、遺伝的利益を共有しています。そのため、群れの雌同士が協力して子を隠したり守ったりすることがあります。しかし残念ながら雄は雌よりも大きく、腕力でもはるかに勝っているため、たいていは子殺しに成功してしまいます。

 この行動は発見された当初はその行動のあまりの突飛さ、残虐さにより、そして当時考えられていた「種の利益」にそぐわず、ほとんど認められませんでした。しかし、その後アフリカのライオンにおいても同様の行動が発見されました。タンザニアのライオンも、単独の雄が複数の雌を抱えて繁殖し、雄が入れ替わった際に新しい雄は群れの中の乳児を殺すことがあります。この発見によって、ハヌマンラングールの例も広く認められるようになったのです。その後さらに、複数のサル類やジリス、イルカなどでも同様の行動が確認されています。

 なお、ハヌマンラングールはインドから東の地域にも分布しますが、その地域では雄は単独でハーレムを維持するのではなく、雌の群れに複数の雄がいます。その地域では上記のような子殺しの行動は見られないそうです。このような子殺しの行動は、単独の雄と複数の雌でハーレムを形成するタイプの動物特有のものと考えられています。

ヨネ

2015年7月27日 (月)

【図解】もともと、生物には親子関係など無かった

●もともと、生物には親子関係など無かった
                             母系集団
             ┐                 ↑
(真猿) ・巣離れ親離れ本能│─→若雌♀:親和>巣離+性闘争→群残留
       ∧     │
       ∥     │
(原猿) ・親和本能    │─→若雄♂:親和<巣離+性闘争→群脱出
       ∧     │                 ∥
       ∥     │                 ∥
(原モグラ)・性闘争本能   │─→成体後:保育<性闘争→子放逐 ∥
       ∧     ┘ ↑ ♂♀         ∥  ∥
       ∥       │            ∥  ∥
    ・保育本能(時限本能)─┴──→一定期間のみ親子 ∥  ∥
       ∧               ∥    ∥  ∥
       ∥               ∨    ∨  ∨
(単細胞)・個体(同類他者)の多様化原理==>新個体は新世界(環境)へ

>従って、「放逐」や「移籍」の理由が必要なのではなく、もし親子が一緒に居るとしたらその「同棲」の理由こそが必要なのです。<(2194

ECHO 
 

2015年7月24日 (金)

オキシトシンは警戒心を解く

「オキシトシン」とは、スキンシップをはじめ出産時や授乳時の母親の脳内に分泌される親和物質。
という一般的な理解でしたが、一般動物(ほ乳類?)にもその親和物質の脳内分泌が有ることを知りました。
その事例として老人ホームやオフィスでも「動物介在療法」として時折話題になる犬や猫です。(そう言えばという感覚。)
共認機能はないものの、共感できた時と似たような感覚になるのはこのためのようです。

以下参考引用です。
<共認動物のベース>
>同じ原モグラから出発して地上に繁殖の道を求めた肉食哺乳類や草食哺乳類は、進化するにつれて親和本能を強化し、その親和物質(オキシトシン)によって性闘争本能を抑止することで追従本能を解除し、(尋常な)集団動物と成っていったのであろう。
(実現論1_3_07)

<ネズミによる観察>リンク
(以下引用)
>オキシトシンの神経をドーパミンの流れている神経が取り囲んでいます。ここからドーパミンが放出されると、その刺激でオキシトシンが分泌されるのです。これまでオキシトシンは、出産や授乳のときに母親の体内で働くホルモンだと考えられてきました。しかし最近脳の中でも働く物質だとわかってきたのです。
脳の働きが異なる二種類(家族型と単独行動型)のネズミからオキシトシンの新たな作用が発見されました。
家族性ネズミの方が、単独行動型のネズミよりオキシトシンのレセプターの多いことが発見されたのです。
生まれたばかりの赤ちゃんを親と引き離した場合、この二種類のネズミの行動には歴然とした違いが現れます。オキシトシンレセプターの少ない単独行動型の母親は赤ちゃんに無関心です。赤ちゃんもあまり母親への執着は強くありません。
一方オキシトシンレセプターの多い家族性ネズミの方は母親は赤ちゃんが心配ですぐに駆けつけて保護します。赤ちゃんも懸命に乳首にしがみつきます。
動物には本来自分以外の生き物を恐れる原始的な本能があります。オキシトシンはこの不安をうち消して、親子の強い結びつきを生み出す役割をしていたのです。
哺乳類は進化するにつれ仲間同士で接触することが必要になってきました。オキシトシンは知らない相手を恐れるという動物本来の自己防衛本能を乗り越えるために働くようになってきたのだと考えられます。 <
(引用終わり)

<ペットによる幸福感>リンク
(以下引用)
>実は身近なところに「オキシトシン」分泌のヒントが隠されていました。人が動物の体をやさしくさすることで人間の体内で「オキシトシン」量が高くなるのです。また触られた動物達の体内でも「オキシトシン」量が高くなることが証明されています。「オキシトシン」は幸福感に影響を与え、心理的・精神的な感情を反映する可能性が期待されています。つまり人と動物が触れ合うことによって、ストレスを緩衝し孤独感を癒してくれるなどの相互作用が働き、多くの恩恵が得られるのです。<
(引用終わり)

ヨネ 

2015年7月21日 (火)

男女の性差(2) ~ユニセックスから訣別~

続き(2)です。

日経ネット「ユニセックスからの訣別(安藤茂彌氏)」リンクより引用します。

以下引用です。

 女性は出産後数日して、自分の赤ちゃんの匂いを嗅ぎ分け、遠くにいても泣き声を聞ける能力を身に着ける。母親の脳内回路は子育て回路一色になり、子供の一挙手一投足に気を配るようになる。これはオキシトシンの作用である。また、子育ての過程で生じるドーパミンの作用によって、母としての幸福感を満喫し、出産前のように物事をネガティブに考える回路がオフになってしまう。ただ、夫とのセックスをすることの優先順位ははるか下に行ってしまう。

 子育てを終わり、閉経期に入ってくると女性の脳はまた変わる。この時期は子供が巣立つ時期であり、子育てに必要なホルモンが見る見る減少し体の変調を訴える時期である。この時期を通り過ぎて次に向かうのは、自分自身のことである。すなわち、自分以外の人(子供、夫、親族)に尽くそうとする気持ちは薄れ、自分の望むことを実現しようとするようになる。以前には人間関係を良く保とうとした気配りは薄れ、「大切なのは自分」といった心理が大きく支配するようになる。これが女の一生だという。

 この著書を読んで、「女性の人生はいかにホルモンに作用された人生であるか」に驚かされた。女性に較べれば、男の人生ははるかに単純である。性欲の高揚・減衰はあるものの、それ以外は一直線の人生である。ところが女性の人生は、人生のそれぞれのステージで大きく変遷する。ものの考え方、感じ方、行動様式はステージごとに異なる。

日本では今年から公的年金の半分は、離婚後の妻に支給されるようになった。熟年離婚はこれからさらに増えるだろうが、離婚を持ち出すのは圧倒的に女性のほうが多い。日本では申し立ての8割は女性から出されるが、米国でも65%と高水準である。子供が巣立つ頃になると、女性は自分が必要でなくなったことの失意に襲われ、自分の人生を取り戻そうと離婚を決意する。これも更年期のホルモン減少のなせる業なのである。

 この本は、核家族化の問題についても触れている。仕事に忙しくて十分な時間を子育てに割けなかった母に育った女子は、不安感を抱え、ストレスに弱く、病弱な子供に育つ可能性が高いという。この形質は、祖母、母、娘と三代に渡って女性だけで引き継がれるという。自分が母親から十分に親の愛情を受けられなかったことを、また娘にするという。

 人間の肉体は長い時間を経て徐々に進化してきた。太古の時代に人間は核家族ではなかった。家族は近い親族と一緒に住み、子育てで母親の代わりをする「仮親」が周りにたくさんいた。こうした「仮親」が忙しい実母に代わって、子供の面倒を見た。その結果、ストレスに弱い女の子が出てくる確率は低かったが、近年の核家族化で新たな問題がでてきたとしている。

 女性はこの30年間に、仕事でキャリアを積み、男性から経済的自立を果たせるようになった。また、医学の発達で子供を持つ時期をコントロールできるようになった。日本でも、85年に男女雇用機会均等法が成立し、女性の社会進出は一般的になった。その後、小泉首相時代のいくつかの改革を経て、日本はこれからアメリカ型の格差社会に入ろうとしている。賃金は減り、既婚女性が働かなくては家計を支えられない世の中になってきた。

 米国では70年代には「ユニセックス」という言葉が流行し、男女間に性差がないことを強調した。それ以降、性差を発言することは「政治的なタブー」とされてきた。しかし、この10年間の医療機器の発達で脳を生態観察できるようになり、男性の脳と女性の脳は大きく異なっていることが明らかになってきた。米国ではまだ「政治的なタブー」は生きているが、これから性差を認める研究が多く出てくると見られる。

 最近、精神障害を訴える10代後半から30歳代の未婚女性が増えている。これは男女平等制度と女体が持つ本来の機能との板ばさみになって起こっているように思う。平等化は女性に機会を与えると同時に、苦痛も与えてしまった。これからの制度改革は性差を前提として行わないと、今後長きに渡って禍根を残すことになりかねない。ユニセックスから訣別する時が来たようだ。

以上引用終わり。

復讐の叫び

2015年7月18日 (土)

男女の性差(1) ~ホルモンの違い~

男女の性差は、近年の研究より大分明らかになりつつあるようです。特に脳の構造、化学物質、遺伝子、ホルモン、機能において男性の脳と女性の脳の違いが分かってきており、ホルモンに関する違いについて書かれている記事を紹介します。

長い年月を経て獲得してきた機能の重要性がよく分かります。それを観念でもって都合よく押さえ込むと体に異変が起きるもの当然だと思います。

日経ネット「ユニセックスからの訣別(安藤茂彌氏)」リンクより引用します。

以下引用です。

 シリコンバレーでは、今年は人間の脳を解明する年になるといわれている。研究者の関心が高まる中、女性の脳を分析した本が現れた。Louann Brizendineによる The Female Brain である。彼女はカリフォルニア大学バークレー校で神経生物学を専攻し、エール大学で医学博士号をとり、その後ハーバード大学付属の精神医学センターで精神医学の訓練を受けた専門家である。長年、女性専門の精神科医として活躍している。著書を掻い摘んでまとめると次のようになる。

 人間は約3万個の遺伝子を持っているが、男女でほとんど違いはない。性を区別する1%の遺伝子が違うだけである。近年PETや機能MRIの発達で、脳の内部を生体観察できるようになった。その結果、脳の構造、化学物質、遺伝子、ホルモン、機能において男性の脳と女性の脳には際立った違いがあることがわかってきた。

 受精時に、女性はXXの染色体を持つのに対し、男性はXYの染色体を持つ。男子の胎児は胎内で大量のテストステロン(男性ホルモン)を浴び、男性としての機能を備えていく。一方、女子の胎児は誕生して6ヶ月から24ヶ月の間に体内で大量のエストロゲンが分泌され、女子特有の言語能力、感情表現をするようになる。

 少女期に、女子の脳は男子の脳より2年早く成長する。感情と記憶形成をつかさどる海馬も女子のほうが大きく言語能力に優れる。女性は男性に較べて生涯にわたっておしゃべりである。男性は一日に七千語しゃべるが、女性は一日に2万語しゃべる。これは女性が人と人との関係を重視し、言葉によって親密な関係を作ろうとする欲求が強いことに起因している。

 思春期になると、男子はテストステロンとアンドロゲンの分泌により、闘争を好み、独立性を好む男性的な性格が現れる。女子はエストロゲンとプロゲステロンの分泌により、争いを好まず、他人との協調を好む性格が現れる。初潮後の女子は、エストロゲンとプロゲステロンが月に一度の周期で乱高下し感情の起伏が大きくなる。ホルモンが多く分泌される思春期に入ると、女性はちょっとしたことで意気消沈したりするようになる。この時期の女性のストレス耐性は、男性の半分しかない。

 女性は言語によって人間関係をスムーズに進めようと勤めるが、人間関係(特に異性関係)がうまく行かなくなると、セロトニン、ドーパミン、オキシトシンといった絆(きずな)ホルモンが後退し、代わってコルチゾールといったストレスホルモンが活発になり、女性は強いストレスに悩まされるようになる。思春期の女性に精神障害が出やすいのは、こうしたホルモンの働きに起因する。

 女性も、男性ホルモンと呼ばれるテストステロンを持っている。テストステロンは性欲を刺激するするホルモンである。8歳から14歳の間に男性のテストステロンは25倍に増加するのに対し、女性のテストステロンは5倍にしかならない。青年期には男性のテストステロンは女性の10倍になる。男性は女性との性的な交わりを空想し、女性よりはるかに強い性的衝動を持つようになる。

 女性の性欲は妊娠と密接に結びついている。結婚してしばらくすると、身近にいる新生児の匂いを嗅ぐだけで、赤ちゃんを産みたい衝動に駆られるようになる。これは新生児の頭から出るフェロモンが女性の脳を刺激して、オキシトシンの分泌を促すからである。女性は妊娠すると体内に大量のオキシトシンが分泌され、脳内の母性回路が活発化する。女性は新しく生まれてくる胎児にきめ細かい注意を払い、慈愛することに専念するようになる。

 妊娠中に母親の血液供給と胎児の血液が結合すると、脳に大量のプロゲステロンが分泌され、母親は極めて安定した精神状態に入る。この時期にストレスホルモンは高いレベルになるが、不思議なことに母体はストレスを感じなくなる。ただし、赤ちゃんのことに専念するあまり、ほかの事には注意散漫になる。仕事を持っている母親はこの時期に、仕事との両立が難しい精神状態に立たされる。

以上引用終わり。(2)に続く。

復讐の叫び
 

2015年7月15日 (水)

【図解】実現論.前史 (ロ)雌雄の役割分化

生物史上最初の大進化
     光合成生物の誕生
         |
         ∨
      種間闘争圧力△
         ∥
         ∨
 安定性の保持  + 多様な同類他者(変異体)
   ∥          ∥
   ∨          ∨
  修復系    +   組替え系
  (酵素)    ∥   (接合)
  (2n体)   ∨  (減数分裂)
   etc.  ┏雌雄分化┓  etc.
   ∥  ∥    ∥  ∥
   ∨  ∨    ∨  ∨
  雌=安定性   雄=変異性
   ∥ 「差異の促進」  ∥
   ∨          ∨
  生殖負担      闘争負担
   ∥          ∥
   ┗==> 調和 <==┛
         ∥   
         ∨
   種としてのバランスを保持
 川井孝浩 

2015年7月12日 (日)

男からの期待と女からの期待は何が違うのか

男性の視点で見た場合、男からかかる期待と女からかかる期待は何が違うのでしょうか。
あるいは男からの期待と女からの期待では活力の度合いが違うのか、その違いは何なのか。
麻丘さんの投稿177331を読み、そんな疑問が沸いてきました。

ここではやはり男女の、「闘争」「生殖」という種の保存を前提とした役割の違いというものが横たわっている様に思います。

同じ闘争存在である男からの期待は、具体的なある課題に対する役割期待、突破期待です。
一方生殖存在である女からの期待は、こうした特定の課題を超えた、いわば男という「種」に対する期待です。
生命原理に基づいた、より深い期待、といえるのではないでしょうか。
つまり男からの期待と女からの期待はその次元が根本的に異なるのだと思います。

こう表現するととても大袈裟に聞こえますが、本能次元で私たちは潜在的にそう感じているのだと思います。
そしてこの点を理解する為にも、男女というものを表面的な現代の価値観だけで考えるのではなく、生命の起源や雄雌分化の事実とその意味等を深く勉強、追求する意味があるのだと思います。

山田孝治

2015年7月 9日 (木)

re:性闘争も自分からみんなへ転換している。 ~ 現在は「性闘争」を封鎖し始めているのでは?

>そのためにはどうしたらいいんだろう?って追求してゆくこと。 それが現在の性闘争なのかな。って感じました。(217296) かんちゃん、こんにちは。 現代の性闘争=「みんなにつながる性闘争」と言う切り口は、視点としては面白いと感じましたが、もう少し「性闘争の本質」を考えた上で、現在の状況を捉える必要がありそうです。 そもそも性闘争とは・・・ >哺乳類の哺乳類たる最大の特徴は、弱者が種を維持する為の胎内保育機能(それは、危機ゆえに出来る限り早く多くの子を産むという、危機多産の本能を付帯している)である。しかし、卵産動物が一般に大量の卵を産み、その大部分が成体になるまでに外敵に喰われることによって淘汰適応を実現しているのに対して、胎内保育と産後保護の哺乳類には、適者だけ生き残ることによって種としてより秀れた適応を実現してゆく淘汰適応の原理が働き難くなる。そこで、淘汰過程が成体後に引き延ばされ、成体の淘汰を激化する必要から、哺乳類は性闘争=縄張り闘争の本能を著しく強化していった。実際、性闘争を強化した種の方が適応力が高くなるので、性闘争の弱い種は次第に駆逐されてゆく。かくして哺乳類は、性闘争を極端に激化させた動物と成っていった。(実現論1_3_04) >哺乳類は、淘汰適応の必要から性闘争の本能を極端に強化し、その性情動物質によって追従本能(いわゆる集団本能の中枢本能)を封鎖することによって、個間闘争を激化させ淘汰を促進するという淘汰促進態である。しかし、それはその様な大量淘汰態=進化促進態としてしか生き延びることができない弱者故の適応態であり、生命の根源本能たる集団本能を封鎖し、大多数の成体を打ち敗かし餓死させるこの極端に強い性闘争本能は、生き物全般から見て尋常ではない、かなり無理のある本能だとも言える。だからこそ、同じ原モグラから出発して地上に繁殖の道を求めた肉食哺乳類や草食哺乳類は、進化するにつれて親和本能を強化し、その親和物質(オキシトシン)によって性闘争本能を抑止することで追従本能を解除し、(尋常な)集団動物と成っていったのであろう。このことは、大量淘汰の為に集団本能をも封鎖する異常に強い性闘争本能が、もともと地上での尋常な適応には適わしくないor 問題を孕んだ本能であることを示している。しかし、現哺乳類やサル・人類の性情動の強さから見て、やはりこの強すぎる性闘争本能を進化の武器として残し、それが作り出す限界や矛盾を乗り越えて新たな可能性に収束する(例えば親和本能を強化する)ことによって、哺乳類やサル・人類は進化し続けて来たのだと考えるべきであろう。(実現論1_3_07) 性闘争=縄張り闘争であり、「集団本能を封鎖する」尋常ではない(無理のある)本能。言い方を変えれば、「性闘争」は「集団を破壊する」本能とも言えます。 だからこそ、共認機能を唯一の命綱として生き延びてきた極限時代の人類は、集団を破壊する「性闘争」を徹底的に封鎖します。 >凄まじい外圧に晒され、共認機能(更に観念機能)を唯一の命綱として生き延びた人類は、共認を破壊する性闘争や自我を五〇〇万年に亙って全面封鎖してきた。実際、この極限状況では、人類は期待・応望の解脱充足を生きる力の源にしており、その充足を妨げ、生きる力の源を破壊する様な性闘争や自我が徹底的に封鎖されてゆくのは必然である。あるいは、絶対的な課題共認・規範共認によって(つまり、絶対的な共認圧力=集団統合力によって)、性闘争や自我が発現する余地など、全くなかったとも言える。(実現論1_7_02) しかし、遊牧部族の父系制転換と略奪闘争→私権闘争を皮切りに、極限時代から封鎖してきた性闘争が顕現します。 > 人類が五〇〇万年に亙って封印してきたパンドラの箱を開け、性的自我から性闘争を顕現させた遊牧派生の不倫→駆け落ち集団=邪心集団は、全集団間に警戒圧力を生み出し、遂に五五〇〇年前の乾燥期、彼らによってまずイラン高原(メソポタミアとインドの間の大高原)で、人類最初の同類闘争=掠奪闘争の幕が切って落とされ、次いで中央アジア高原に連なる遊牧部族の帯を介して、モンゴル高原(北方アジアの大草原)に伝播していった。  掠奪闘争は、部族から部族へと玉突き的に拡がり、勝ち抜き戦を通じて、次第により強大な武装集団の下に統合されてゆく。こうして、数百年に及ぶ掠奪闘争の結果、ほぼ全ての本源集団が破壊されて終った。元々、モグラの性闘争とサルの同類闘争は、性闘争=縄張り闘争の本能上でつながっていたが、性闘争の禁を破った人類も、本源集団を破壊し本源共認を解体してしまったことによって、いったんモグラ→サルと同じ本能レベルに後退し、性闘争を皮切りに同類闘争=掠奪闘争を繰り広げた事になる。 (実現論2_1_03、実現論2_1_04) 性闘争=縄張り闘争であり、同じ種族の仲間(成体)を「敵」と見なす本能なので、人類にとっての「縄張り」である「私権闘争」や、「自己肯定・他者否定」である「自我」と極めて結びつき易い。 言い方を変えれば、私権時代の「自我・私権闘争」とは、「私権を媒介にした(本能である)性闘争」に過ぎないとも言えます。 すなわち、私権時代=有史以来の文明社会とは、本能原理に基づいた社会に過ぎなかったともいえるわけです。 翻って現在について考えてみると、70年貧困の消滅→95年私権原理の崩壊→私権欠乏の衰弱が進む一方で、充足思考・共認収束の大潮流が日に日に顕在化してきています。 そのような中、「集団を破壊する性闘争」はやはり封鎖される傾向にあり、「仲間第一」である若者の仲間集団では、性が封鎖され始めています。 性闘争を下敷きとした自我・私権の性は、集団=仲間共認を破壊してしまう。しかし、現在の制度は自我・私権に基づいた一対婚制度と恋愛しかない。仲間集団における新しい性の在り方、そしてそれを実現する新しい「制度」が存在しないが故に、「性は一旦全て”棚上げ”」とされているのが、現在の仲間関係なのだと考えられます。 草食男子を始め、現在は様々な性の衰弱現象が見られますが、そのような性の衰弱現象も、共認収束⇒性闘争封鎖の顕現であると見れば、新しい可能性の萌芽として考えることができます。 そう言う意味で、現在は「新しい性闘争を模索している」のではなく、「新しい可能性に向かう為に、”性闘争を封鎖”することを模索し始めている」と捉えるのが正しい状況認識であると思います。

西谷文宏

2015年7月 6日 (月)

【図解】原猿における共感機能の進化の流れ

若オス≒敗けザルが共感機能獲得<─────┐く
      |         |         |り
      V         V         |返
     性闘争<─────首雄となる       |し
      |         |         |進
      |         V         |化
      |  ┌──────────オス┬───┘
      |  |オスメス共に共感機能遺伝|   ∧
      |  └──────────メス┴──>|期
      |              |     |待
      |              |     |応
      V              |     |合
  共感機能を獲得した         V     |回
   首雄の不全感△       メスの共感欠乏△ |路
      |              ∥     |進
      |              ∥     |化
      V              ∥     |
  性(本能)的期待           V   出産時の安全 
  +共感充足期待△ ========>同居─>食料確保有利

 

※共感回路を最初に獲得した若オス≒敗けザルの中から首雄となるものが現れその機能を遺伝、さらには、首雄とメスとの同居を繰り返す中で、共感機能・期待応合回路は進化していく。

ギニュー特戦隊 

2015年7月 3日 (金)

【図解】哺乳類の性闘争本能

●哺乳類の本能特性

     外圧(自然、外敵)
       ∥
       ∨
     体内保育+産後保育
       ↓
     淘汰適応の原理が働き難い
       ∥ 
       ∨
     性闘争=縄張り闘争本能を著しく強化
       ∥
       ∨         ┐
     オスの闘争性(性闘争)強化│
       ↓         │
      内雌外雄        │
       ∥         │
       ∨         │
      首雄集中婚       │──→サル・人類も踏襲
                 ┘

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