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2015年10月22日 (木)

【大気の歴史】10~陸上植物により、大気中の酸素の急増

大気中の酸素濃度が上がり、それによりオゾン層が形成されたことで紫外線が遮断され、植物は陸上に生活の場を得る。 そのことで、水と無機栄養を吸い上げる根と、それを運ぶ丈夫な茎、そして光合成を担当する葉とを持つようになり、乾燥に耐えて子孫を残すための胞子というしくみを獲得する。また、より多く光を得るために高く茎(幹)を伸ばして、分解されにくい木質の構造をつくるようになったものが現れ、それら木生のシダ植物が森林をつくるようになる。 強く分解されにくい身体を持つようになったこれらの陸上植物は、枯れて倒れてもなかなか分解されず、地層に保存され、大量の石炭として地下に埋蔵されることになる。そしてシダ植物と、シダ植物から進化した裸子植物などの森林は4~3億年前には地球上の大陸に広がり、そして大規模な炭田をつくることになる。北米やヨーロッパ、中国などの炭田は、この時代の大森林が姿を変えたものと考えられている。 シダ植物などの大森林が形成されると、光合成のために二酸化炭素が消費され、酸素が大気に放出されることになる。植物が分解されるときにその酸素は消費されるはずだが、分解されずに石炭として地下に埋蔵されると、その分の酸素は大気に残る。こうして大気中の酸素が急速に増加した。 3億年前の石炭紀と呼ばれる時代には、地球の大気中の酸素は現在よりも多く、30%を越えていたと考えられている。 <先カンブリア紀以降の酸素濃度>    年代            PAL値   酸素濃度 6億年前   先カンブリア紀           1% 5.4億年前 カンブリア紀   0.1PAL   2% 4.2億年前 シルル紀     0.5PAL   10~14% 4億年前   デボン紀      3億年前   石炭紀      1.5PAL   30~35% 2.5億年前 二畳紀      0.7PAL   13~15% 1.9億年前 ジュラ紀              15~22% 1億年前   第三紀               22~26% ---------------------- ※参照 「地球の水と空気の歴史  萩谷 宏 」リンク 麻丘東出

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