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2015年12月 6日 (日)

生物史から学ぶ、男と女の組織論

男としてどう生きるべきか、女としてどう生きるべきか、男女の関係はどうあるべきか、、、誰もが考える普遍的な問いであるが、個(個人)の視点で見るか、種(集団)の視点で見るかで、これらの問いに対する答えは全く違ったものになる。

個(個人)の視点で見た場合、往々にして、男も女も同じようにすべきか、平等であるか、特か損か、、、男女を比較してどうなのかといった思考にとらわれやすい。(男であること、女であることの前に個(個人)を置いているので当然そうなる)

種(集団)の視点で見た場合はどうか。
そもそも、生物がメス(女)とオス(男)が分かれたのは何故なのか?
この原初的な問いが決定的に重要であり、男という存在、女という存在の全ての起点、基盤となっている。

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●実現論 前史:雌雄の役割分化 リンク 
雌雄に分化した方がDNAの変異がより多様化するので、環境の変化に対する適応可能性が大きくなり、それ故に急速な進化が可能だったからである。

事実、進化の源泉はDNAの多様性にある。つまり、同一の自己を複製するのではなく、出来る限り多様な同類他者(非自己)を作り出すことこそ、全ての進化の源泉であり、それこそが適応の基幹戦略である。しかし、同類他者=変異体を作り出すのは極めて危険な営みでもある。従って生物は、一方では安定性を保持しつつ、他方では変異を作り出すという極めて困難な課題に直面する。その突破口を開いたのが組み換え系や修復系の酵素(蛋白質)群であり、それを基礎としてより大掛かりな突破口を開いたのが、雌雄分化である。つまり、雌雄分化とは、原理的にはより安定度の高い性(雌)と、より変異度の高い性(雄)への分化(=差異の促進)に他ならない。従って、雌雄に分化した系統の生物は、適応可能性に導かれて進化すればするほど、安定と変異という軸上での性の差別化をより推進してゆくことになる。
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ひとことで言えば、生物がメス(女)とオス(男)が分かれたのは「環境の変化に対して、種としての適応可能性を高めるため」、これが全てである。
つまり、生物史を学んで分かるのは、「男女(オスメス)という性は、もともと二つでひとつ」ということ。
主従でも上下でも損得でもなく、メス(女)とオス(男)の二つの性があって、種(集団)としてはじめて成立する、どちらが欠けても成り立たない。二つに分化し差異化された性が、相互に惹きあうことによって統合される。(個人という概念が登場するはるか以前からそうである)
このように考えると、男女の違いも肯定的に捉えて深く感謝できるのではないだろうか。

現代の組織においても、男と女の問題は大きなテーマであるが、個(個人)を主体に考えても利害調整や妥協にしかならない。
雌雄分化の本義に立ち返って、男と女が調和、融合することによって集団としての適応可能性を高める、そのような組織論を目指したい。

※双極的世界観「男と女(雄と雌)は最も始原的な分化と統合の実現態である」 リンク 

※雌雄分化における統合「分化という差異化=遠心力の形成に対して、相互に惹きあうことによって求心力をつくり、統合している」 リンク 

※オスメス分化の塗り重ね構造「生物数十億年の歴史のなかで、外圧に適応していくために、役割分担と調和が塗り重ねられてきた、それがオスとメスの分化。オスという役割(存在)、メスという役割(存在)があわさってはじめて、外圧に適応的たり得たし、種をつなぐこともできたのである」 リンク

岩井裕介

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