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2016年4月16日 (土)

なぜ食物繊維は必要なのか?~食物繊維は6番目の栄養素~

「食物繊維が豊富な野菜をしっかり食べなさい」と以前からよく言われてきましたが、最近の研究で食物繊維由来の何が身体に良いのか?どのような現象が消化器内で起きているのか?が次第に分かってきました。 > Tレグ(=制御性T細胞)”と呼ばれる免疫細胞の存在が、アレルギー根本治療の“鍵”として注目を集めています。このTレグをコントロールすることで、アレルギーが完治するというケースが出始めている。(302984) 例えば、このアレルギー根本治療の“鍵”として注目を集める「制御性T細胞」。この制御性T細胞の分化誘導に必要なのが「酪酸」です。そして「酪酸」は 豊富な食物繊維をエサに腸内細菌が作り出します。 つまり、“食物繊維”の多い食事を摂ることで“腸内細菌”(クロストリジウム目)の活動が高まり、その結果多量の“酪酸”が作られ、この酪酸が炎症抑制作用のある“制御性T細胞”を増やし、大腸炎が抑制されるのです。 (参照:腸内細菌が作る酪酸が制御性T細胞への分化誘導のカギリンク) かつては、「食物繊維は人の消化液では分解できないのだから単なるカスで、いってみればウンチの材料にしかならない。」などと考えたれていました。ところが実際は、腸内細菌が自分たちの栄養を得るために食繊維を醗酵分解する過程で、代謝物質としてさまざまな生理活性物質を作り、その一部が有用物質として生態の健康維持に関わっている、という事実が明らかになってきました。これが、今では「食物繊維は6番目の栄養素」と言われる理由です。 例えば、腸内細菌は食物繊維に含まれる未消化物を分解して、エネルギーを作り出しますが、結腸上皮細胞のエネルギー源の約7割は醗酵代謝物に由来することが既に明らかになっています。もし、腸内細菌がいなければ栄養状態が悪くなり、上皮細胞の増殖力が低くなる現象が確認されています。そればかりか、体内の代謝バランスそのものが腸内細菌による代謝物によって調整されていることまで分かってきています。 さらに重要なのは、新生児に腸内細菌が定着するこことで免疫系の発達が促されるなど、腸内細菌は宿主の免疫系にさまざまな面で関わっている、事が明らかになりつつあることです。 ヒトとは、自身がもつ機能と腸内細菌の機能が合わさった“超有機体”とも言える存在。今後のさらなる腸内細菌の役割の解明に期待しています。 参考文献:株式会社ヤクルトの健康情報誌「ヘルシスト230号」他 斎藤幸雄

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