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2016年6月12日 (日)

歴史的な大噴火2

【6万年前の箱根大噴火】
「6万6000年前前には、箱根山が大噴火を起こしている。この噴火では、5立方キロを超える大量の珪長質マグマが噴出した。

「箱根山のこの噴火によって、神奈川県全域と東京都、埼玉県南部、千葉県北部が厚い降下軽石層によって覆われてしまった。その厚さは、東京で約20センチ、横浜で約40センチ、平塚では1メートルを超え、小田原ではじつに4メートルあまりにも達した。」
「降下軽石の噴火直後に、大規模な火砕流が噴出した。大量の軽石を含んだ高温の火砕流は、東京までは達しなかったものの、三浦半島を含む神奈川県のほぼ全域を、場所によっては、数メートルにおよぶ厚い火砕流堆積物でふたたび覆いつくしたのである。」(

富士山と箱根山は表面上はそうは見えないが、地盤として続いている関係でどちらか一方が大噴火すればもう一方も連動して噴火する

関東平野の台地は火山灰の風化土層である関東ローム層によって厚く覆われている.この大部分は、およそ2万年~9万年前の期間における富士山と箱根山の度重なる噴火の火山灰が飛来して堆積したものである。

【フランス革命の引き金となったラキ火山(アイスランド)の爆発】
1783年6月8日、地下水がマグマに触れて水蒸気爆発が発生し、長さ26kmにわたり130もの火口が誕生した。線状噴火である。しかし噴火規模は次第に収まり溶岩流を主体とするハワイ式噴火へと変わっていった。

この噴火はスカフタ川の炎と呼ばれ、約15 km³の玄武岩溶岩と0.91 km3のテフラ(火山灰など)を発生した。溶岩噴泉は高さ800-1400mに達したと推定される。溶岩の噴出は5か月で終わったが、噴火自体は断続的に1784年2月7日まで続いた。

ラキ火山近郊のグリムスヴォトン火山でもまた1783年から1785年の間に噴火が起きている。双方の噴火により、800万トンのフッ化水素ガスと1億2000万トンの二酸化硫黄ガスが噴出し、付近の羊の80%、50%以上の牛と馬を殺し、住民の21%の命を奪った飢饉が発生した。

噴煙は噴火対流によって高度15kmにまで達した。この粒子の影響で、北半球全体の気温が下がった。ヨーロッパでは「ラキのもや」と呼ばれた。イギリスでも火山灰が降り、1783年の夏は「砂の夏」(sand-summer)と呼ばれた。イギリスの死者数はさらに8000人増えたと推測される。

ラキ火山の影響は、その後数年にわたってヨーロッパに異常気象をもたらした。フランスではこの影響で、1785年から数年連続で食糧不足が発生した。その原因は、労働者数の減少、旱魃、冬と夏の悪天候であった。1788年には猛烈な嵐が起こり、農作物が大被害を受けた。これにより生じた貧困と飢饉は、1789年のフランス革命の大きな原因のひとつになった。
北村浩司

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