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2016年10月22日 (土)

地球に生命の種を蒔いたのは彗星か。その奇妙な外観は、地球外微生物の存在で説明できるとの新説

彗星着陸機「フィラエ(Philae)」が着陸を果たした彗星の奇妙な外観は、地球外微生物の存在で説明できるとの新説が6日、天文学者チームから発表されたそうです。表面の黒い外核が、太陽の熱によって沸騰して消えないのは、何者かが絶え間なく物質を補充しているからだと主張されています。

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2014年に世界初の彗星着陸を果たした欧州宇宙機関の探査機ロゼッタと着陸機フィラエだが、その彗星には微生物が潜んでいる可能性があるという。

有機物を豊富に含んだ黒い地殻など、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星(67P)の際立った特徴は、氷の下に生息する微生物の仕業と考えるのが最も理に叶った説明である、と科学者は主張している。しかも、地球の極域よりも生命に適しているそうだ。

ロゼッタはここでウイルス粒子のような有機物の塊を検出したとも伝えられている。しかし、ロゼッタもフィラエも生命の直接的な証拠を探索するための装置を備えていない。そうした提案はあったが、一笑に付されただけだったそうだ。

15年前に同計画に携わっていた天文学者であり、宇宙生物学者でもあるチャンドラ・ウィクラマシンゲ教授は、「とても安価な生命検出実験を盛り込みたいと思っていました。ですが、当時は突飛な提案だと見なされました」と説明する。

彼と英カーディフ大学のマックス・ウォリス博士は、67Pやそれに類似した彗星には、厳しい生息環境で生きる極限微生物のような微生物が存在する可能性があると主張する。こうした彗星は、太陽系が誕生した初期に地球あるいは火星などの他の惑星に生命の種を蒔いたという。

昨年11月、ロゼッタから切り離されたフィラエは、67Pの表面にバウンドして、崖かクレーターの壁と見られる付近に着地するという歴史的な快挙を達成した。ソーラーパネルに届く太陽光が乏しかったことから、休眠モードに入ったが、彗星が太陽に接近したため再び稼働できるようになった。

67Pは「おもちゃのアヒル」のようだと形容される。2つの彗星が細い首で繋がったような外観で、小さい側は2.5×2.5×2.0km、大きい側は4.1×3.2×1.3kmだ。現在、地球から2億8440万km離れた地点を、時速11万7482kmで移動している。

ウィクラマシンゲ教授とウォリス博士のシミュレーションによれば、微生物は彗星の水分の多い領域に生息しているという。微生物は不凍塩を有しており、-40度の低温でも活動することができる。

同彗星は黒い炭化水素の外殻を持ち、これが氷や緩い氷の”海”、再凍結した”湖”が存在するクレーターを覆っている。また、ここには有機物の瓦礫が存在する。

彗星から得たデータは、氷の構造物や芳香族炭化水素、あるいは黒い表面に微生物を含んでいることをはっきりと示唆しているように私には思えます」とウィクラマシンゲ教授。「黒い物質は、太陽の熱によって沸騰して消えながらも絶え間なく補充されています。何かがかなりの勢いでそれをやっているに違いありません」

同教授によれば、これまで氷に走る亀裂が物質を噴き出し、表面に降り積もっていることが示されてきた。これは地下の微生物の活動によってガスが発生し、氷の層がその圧力に耐えられなくなったことが原因であるそうだ。彗星の周囲で水とともに観測されているガスも、生物的メカニズムなら説明がつくとウィクラマシンゲ教授は話す。

フィラエは、67Pの表面に環状および線状鎖の有機分子を確認した。これはメタンなどの単純な炭化水素よりも複雑なものだ。しかし、これがタンパク質を構成するアミノ酸であるか断言することはできない。

彗星の周囲を取り巻くガスの中からは、地球の大気で見られるウイルス粒子にも似た有機分子の塊が発見されている。ウィクラマシンゲ教授は、これが実際にウイルス粒子である可能性はあると考えている。もしそうなら、彗星が太陽に最接近するにつれて、その微生物の活動は活発になるだろう。

地球外生命の可能性について、今まさに常識が覆ろうとしていると教授は話す。

「現在の推定では、銀河に存在する太陽系外惑星の数は1400億個以上とされています。生命を宿すことができる惑星は豊富にあるでしょうし、隣の星系は手を伸ばせば届く距離にあります。生命は宇宙では必然的な現象なのだと思いますね。500年前は、地球が宇宙の中心ではないと受け入れるのは容易ではありませんでした。革命的発見があった後も、生命と生物については地球が中心の座にあり続けています。こうした考えは、人類の科学文化の中に深く浸透しているので、追い出すには多くの証拠が必要になるでしょう」

ウィクラマシンゲ教授は、1970年代に宇宙で有機分子の証拠が発見された当時、主流派からなされた激しい反論を例に挙げた。

67Pや他の彗星の今後の調査については、生命を検出する設備が不可欠だと同教授は考えている。しかし、研究機関は長年に渡って築き上げられたパラダイムをリスクに晒す本格的な生命探査には乗り気ではない。

「ロゼッタは、彗星は凍りついて不活性なものではなく、地質的変化が存在し、南極や北極よりも微生物が暮らしやすいという可能性を既に提示しています」とウォリス博士。

王立天文学会によれば、彗星に微生物が繁殖するには液体が必要であり、氷や雪の裂け目に潜んでいる可能性を示すモデルが天文学者によって提唱されたそうだ。
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引用終わり

松本翔 

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