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2017年1月 5日 (木)

外圧の排除は適応力低下を加速する

ある植物を餌とする虫を強制的に排除すると、その植物が持っていた虫に対する抗体(適応力)が、短い期間で喪失してしまうという実験結果が報告されている。

○たとえ厄介者の昆虫であっても、人間は昆虫を必要しているリンク
<Science Newsline>より
////////↓↓引用開始↓↓////////
科学雑誌「Science」に掲載された論文の中で研究者は、植物を餌にする蛾を環境から取り除いた場合、その植物の持つ蛾に対する抗体物質の遺伝情報が3~4世代という急速な速度で失われることにより、その植物に変化が生じるということを実験室内での実験を通じて明らかにした。

研究を主導したCornell UniversityのAnurag Agrawalは、月見草の場合、特にその傾向が顕著に現れたのだが、環境から蛾を取り除いた場合、月見草の特定の種は、蛾に対する防衛能力を持つ遺伝子を弱めてしまったと述べる。

昆虫がいない世界では、月見草は昆虫から組織を防衛するためにエネルギーを使うことを辞めてしまい、昆虫に対する防御能力は自然交配を繰り替えす内に消えてしまった。この実験結果には非常に驚いている、なぜならば、昆虫がいない世界では、昆虫に対する防御能力は、ほとんどリアルタイムのスピードで、とても早く失われてしまったからだ、とAgrawalは述べている。

////////↑↑引用終了↑↑////////

これは植物に関する実験のひとつだが、「生物は外圧に適応すべく存在している」ということを端的に示す事例でもある。

たとえば人間でも、小さい頃から冷暖房の効いた室内でずっと過ごしていると、発汗などの体温調節機能がきちんと作用せず、ちょっとした環境変化で体調を崩してしまう。

外圧を排除することによって、快適性や利便性を得ているようで、実は生きていくために欠かせない適応力を喪失していると言える。

そして、外圧に対する適応力の獲得には、一定の歳月が必要となるが、外圧を排除(遮断)してしまうと、獲得した適応力の喪失はあっという間なのだ。

生物は、常に外圧を捉えて対峙し、突破口を模索するほど適応可能性が拓かれ、生き残っていくことができるのだと思う。

稲依小石丸

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