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2017年5月

2017年5月23日 (火)

ソマチットってなに?

ソマチットが端的に分かりやすく解説してあるサイトがありましたので紹介します。
ソマチット「ヒトの血液中に極微小な生命体が存在する」とした仮説のこと
(リンク)より
------------------以下引用------------------
ソマチット(ソマチッドの表記もある)とはフランス系カナダ人ガストン・ネサン(1924年 - )が「ヒトの血液中に極微小な生命体が存在する」とした仮説のこと。もしくはその生命体のことを指す。なお、このソマチット仮説は医学的・科学的に認められているものではない。
■ネサンの説
ネサンによれば、自分自身が発明した3万倍率(分解能:150A=0.015μm)の光学顕微鏡(ソマトスコープ)によりソマチットを発見したとする[1]。
また、ネサンはこの仮説に基づいた治療によって、多数の癌患者を治癒せしめたと主張した。 ただし、ネサンは医師免許を持たないため、法的に医療行為をできない。そのため、カナダの厚生省から告訴された。
また、ある貝の化石中に古代ソマチットを発見したとして、これが骨粗鬆症の治癒に有効であると主張する者もいる。[1]
■日本におけるソマチット
日本におけるソマチット研究の中心は日本ソマチット学会である。 学会では、牛山篤夫(元長野県茅野市立病院長)が発見して命名した結晶性粉末S.I.Cをソマチットと同じものであると主張している。なお、牛山は1962年(昭和37年)4月と1968年(昭和43年)3月に衆議院で行われた科学技術振興特別委員会などで参考人として研究内容を説明している[要出典]。
ソマチッドとしばしば関連付けて語られる千島学説は、「赤血球は、白血球や肝細胞、脂質、生殖細胞などありとあらゆる細胞に転換し、また、逆にそれらの細胞から赤血球へと戻ったりといった、体内で千変万化の働きをしている」という従来の医学界の常識を覆す内容が主張の骨子に含まれているため、その正当性が疑問視されてきた。
応用分野として、ソマチット農法なども存在する。
■主張
日本ソマチット学会の公式サイトで提示されている主な仮説と主張は以下の通り[2]。
■不死と原子変換
・ソマチットは(通常環境では)不死の生命体である。
・ソマチットは地球上最古の原始生物である。
・ソマチットは2500万年前の化石内部に生息していた。
・ソマチットは細菌でもウイルスでもない別の生命体で、DNAの前駆物質である。
・ソマチットは原子変換(生物学的元素転換)を起こす。
・ソマチットは非常に高い知性を持ち、塩酸の中で殻を造れる。
・ソマチットの原理により、サルの脳みそを食べると頭がよくなる。
■ソマチットと癌
・ソマチットは癌細胞ができると避難行動を取る。よって発症を予測できる。
・ソマチットは癌患者の血液中にはまったく存在しない。
・ネサンの開発したソマチットの原理による癌抑制剤には驚異的な効果がある。
・ソマチットは(牛山によれば)ガン免疫菌である。
・ソマチットの原理による牛山のガン抑制剤SICは驚異的効果がある。
・ソマチットの培養は50年以上前に成功した。
■尿療法の原理
・ソマチットを白血球は抗原と認識しない。すなわちソマチットは白血球以前の基礎免疫である。
・ソマチットが元気になれば、免疫力はあがる。
・ソマチットは人体内の環境が悪くなると尿に混ざって体外に逃げ出す。もしくは血小板や赤血球内に逃げ込んで殻を作る。
・ソマチットの原理によれば、元気になるには水素濃度の高いマイナスイオン水を飲むとよい。
・ソマチットの原理は尿療法を説明できる。すなわち、逃げ出したソマチットにもう一度体内で働いてもらうという意味である。
・ソマチットは人間の生き方を変えることができる。
------------------引用終了------------------



松下晃典

短期間で繁殖戦略を転換(有性→無性)するサメ

サメの一種において有性生殖を行っていたメスの個体が、オスと隔離された数年後に無性生殖で産卵したことが確認されました。
生物において無性生殖自体は特殊ではありませんが、短期間で一個体が有性生殖から無性生殖へ戦略転換することが確認されるケースは稀少です。
サメは古くから体の構造もふるまいもほとんど変えてこなかったと言われており、現存するサメも約1億年前と大きく変わらないようです。
おそらくサメは、繁殖戦略を無性生殖から有性生殖に転換した初期段階の生物で、外圧状況によっては、無性生殖へと戻ることが可能であるのだと思われます。
一方でその後の進化、多様化で現れた生物の多くが有性生殖に可能性収束したことから、同類他者(遺伝子の多様性)を残すことが、適応戦力上は極めて重要であったことを示していると言えます。
◇オスから引き離されたサメが単独で産卵、有性生殖から無性生殖へと素早く繁殖戦略を変更した事例が観察されるリンク
<GIGAZINE>より
////////↓↓引用開始↓↓////////
かつてオスとつがいになり産卵したことのあるメスのサメが、オスと隔離された数年後に単独で卵を産むことに成功したことが確認されました。サメは子孫を残すために短い時間で有性生殖から無性生殖へと繁殖戦略を切り替えた可能性が考えられます。
Switch from sexual to parthenogenetic reproduction in a zebra shark : Scientific Reports リンク
Female shark learns to reproduce without males after years alone | New Scientist リンク
クイーンズランド大学のクリスティン・ダジェオン氏とその研究チームは、オスと引き離されて数年経った後に、メスが単独で産卵するというこれまでにあまり例のない現象を観察しました。
このサメは「レオニー」と名付けられたトラフザメのメスで、オーストラリアのリーフ水族館で飼育されている個体です。レオニーは1999年にオスのパートナーとつがいにされ、数度の産卵を経て合計24匹の子どもが孵化していました。その後、2012年にパートナーが別の水槽に移されたことで、オスのいない環境で過ごしていましたが、2016年に単独での産卵に成功しました。
オスと交尾することなくメス単体で卵を産む無性生殖の動物自体は珍しくありませんが、有性生殖だった動物が無性生殖に変化することは極めて希です。特に、有性生殖で産卵経験のある個体が、その後、無性生殖に切り替える例は、一部のトビエイとボアで観察されたことがあるだけで、サメとしては初めての観察例となりました。
ダジェオン博士は、数年前につがいだったオスの精子を使って再び受精した可能性を疑いましたが、生まれた稚魚の遺伝子を調べたところ、母のレオニー由来のものしか見つからなかったことでこの可能性は消えたとのこと。レオニーは、単為生殖で子孫を残したことになります。
ダジェオン博士は、有性生殖だったサメが環境の変化から無性生殖へと切り替えることは生存競争上で有意なことだと考えているとのこと。本来、有性生殖で子孫を残す生き物が無性生殖を行うことは、極端に言えば近親交配にあたり遺伝的には不利になると考えられます。しかし、オスに出会わず交配できない場合に、一時的に無性生殖によって自らの遺伝子だけを持つ子孫を残して次世代に遺伝子を託すことは、短期的な生存戦略としては極めて優れているとダジェオン博士は考えています。
////////↑↑引用終了↑↑////////



稲依小石丸

2017年5月19日 (金)

昆虫社会の進化

『世界初の「遺伝子改変アリ」で、その複雑な昆虫社会の進化を解き明かす(米研究)(リンク)』より引用します。
”超個体”とも呼ばれるアリのコロニーは、アリ同士の協力の産物である。この複雑なアリ社会が嗅覚に大きく依存している仕組みを、世界初の遺伝子改変アリが解き明かしてくれた。
■昆虫の織り成す社会的行動
チャールズ・ダーウィンの時代から、生物学者は社会的行動の進化に並々ならぬ関心を抱いてきた。これまでになされたミツバチの研究からは、昆虫の社会性を作り出したと思われる遺伝子のヒントが得られている。
しかしその遺伝子を阻害する方法がなかったために、実際にどのように機能しているのか調べることは難しかった。
■クローナルレイダーアントの遺伝子改変に成功
社会的昆虫の遺伝子を改変することは難しい。個体のゲノムを改変することはできるとしても、アリの卵は非常に敏感なうえ、働きアリがいなければ成長できない。そのために卵をきちんと孵化させ、成虫まで育てることができないのである。
さらに社会的昆虫のライフサイクルが複雑なことが、調査が可能になるタイムフレームの中で十分な数の遺伝子改変個体を確保することを阻んでいる。
そこでアメリカ、ロックフェラー大学の進化生物学者ダニエル・クロノーアー(Daniel Kronauer)氏はクローナルレイダーアント(clonal raider ant)に注目。
この種はガッチリとした体格をしており、コロニー内に女王アリがいない。かわりに各々が無精卵を産み、クローンが誕生する。つまり、一度個体のゲノムを改変すれば、改変された個体が素早く増えるということだ。他の種ではできない実験をこのアリなら可能にしてくれる。
これまでの2年以上にわたる研究から、既存の卵は成虫の産卵を防ぐ化学物質を発することが判明していた。これを利用すれば、アリを隔離して、産卵をコントロールし、必要な個体数を確保することができる。
それでも遺伝子物質を注入する際に卵を傷つけないようにするコツを身につけるまでには1万回以上もの試行錯誤が行われた。さらに生まれたアリをコロニーに返して、成虫に面倒を見てもらえるようになるまでにも数か月かかっている。秘訣は幼虫を10匹のグループに混ぜることだという。
■アリの嗅覚受容体は350個
遺伝子編集技術CRIPRで阻害したのはorcoという遺伝子だ。これはアリの触覚の臭いを感じる神経細胞が働くうえで不可欠なタンパク質を作る。神経細胞はフェロモンを検出し、仲間や他の動物とのコミュニケーションを図るために利用されるものだ。
実はアリの嗅覚受容体は350個と非常に多く(ミバエでは46個)、クロノーアー氏はその複雑な社会システムの秘密がこの嗅覚にあるのではないかと睨んでいた。
遺伝子改変アリの行動と脳の解剖からは、嗅覚受容体が大きな役割を果たしていることが窺えた。通常、生まれたばかりのアリ(明るい色)は最初の数か月を仲間と一緒に身動きせずに過ごす。
しかし遺伝子改変されたアリの場合はそわそわと、すぐさま周囲をうろうろし始める。また遺伝子改変アリは仲間のあとをつけることもしない。仲間のあとを辿ることはコロニーの一体性を維持し、協力するために必要な行動だ。
長期的な問題も発生した。レイダーアントは通常2週間ごとに6つの卵を産む。しかし遺伝子改変アリは同期間で1つしか産まなかった。寿命も2、3か月と、通常の6~8か月に比べて短い。
さらに驚きの影響が見られたのは脳である。そこには各種の嗅覚受容体の神経終末が集まる糸球体という部位がある。ところが遺伝子改変アリにはこれが形成されていなかった。これはマウスにおいて同様の遺伝子を阻害したときに見られるのと同じ現象である。
脳の発達状態を比較した本実験では、社会性動物の複雑な行動制御がどのように進化したのかについて知見を与えてくれるという。



村田頼哉 

2017年5月13日 (土)

人間の祖先は基礎的な神経系と口、消化管を持った単純な形をした生き物

「半分動物で半分植物。それがイソギンチャクの正体だったらしい(オーストリア研究)(リンク)」より引用します。
これまで、イソギンチャクは動物に分類されていた。しかし、今年ゲノム・リサーチ(Genome Research)に発表された2つの研究からイソギンチャクは遺伝的に半分植物で半分動物であることが分かった。
今回の研究でイソギンチャクの今までの分類学的な位置は変わらないが、地球の生物がいったいどのように相互に関係しあってるかを解明する手がかりとなる。
この研究を率いたオーストリア、ウィーン大学、進化発生学のウルリッチ・テクナウ氏はこう話す。「人を含め全ての動物は植物とは遠縁である。しかし、イソギンチャクは刺胞動物門と呼ばれる動物群の代表であり、ごく初期に分岐し、多くの祖先的な特徴を持っている。」
今回の研究で研究者たちは遺伝子発現の仕方に注目した。遺伝子発現とは、遺伝子の情報からタンパク質やRNAなどといった産物が合成されるまでの過程のことである。遺伝子発現は「転写と翻訳」と呼ばれる、少なくとも2つの主要な段階を踏まえて行われる。
「転写」とは遺伝子配列からRNAが作られるまでの過程の事である。「翻訳」」とはmRNA(メッセンジャーRNA)の配列をアミノ酸配列に変換しタンパク質を合成するまでの過程である。
研究グループは、イソギンチャクで行われる転写の制御方法を他の動物と比較したところ、動物間で行われる方法とほぼ同じであることがわかった。ところが翻訳の制御方法は、動物ではなく植物のものと類似していた。
動物の遺伝子発現は長い時をかけ進化してきた。
共著者であるミケーラ・シュワイガー氏はこう説明する。「イソギンチャクは複雑な遺伝子制御を行っている。この方法は約6億年前、私達人間やハエ、イソギンチャクの祖先にあたる生物が生まれた時にはすでに存在していたのかもしれない。」
イソギンチャクはとても早い段階で分岐した為、植物と似た転写方法を維持したままだったと考えられる。他の昆虫や脊椎動物の祖先は分岐した時には既に、植物の制御方法を失ったか、大きく方法を変えたと考えられる。
テクナウ氏は、イソギンチャクと人間、ハエの祖先は基礎的な神経系と口、消化管を持った単純な形をした生き物であったのではないかと推測している。
ジェームズクック大学のサンゴゲノム解析グループのデイビット・ミラー氏は今回の研究について完璧でとてもすばらしい研究であると述べている。「刺胞動物は典型的な動物の遺伝子を制御するのに植物に似たシステムを採っている。しかもその制御される遺伝子はイソギンチャクや私達に共通してあるものだ。これは凄いことだ。」
イソギンチャクは6億年前から地球上に存在し、その命を絶やすことなく適応させながら今に至っているわけだ。水中恐るべし。植物とか動物とか、なんかもうそういう概念取っ払った、とんでも生物がまだまだたくさん潜んでいそうだ。



村田頼哉

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