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2017年8月27日 (日)

いかに生命は「無秩序」な状態から生まれ、進化するのか?

少し難解だが興味深い考察
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スティルたちは、将来を予測するにかけて価値のない過去の情報は、保存しておくのに熱力学的なコストがかかることを示した。効率を最大化するなら、システムを選択的にする必要がある。過去のすべてを無差別に覚えておくことは、大きなエネルギーコストがかかるのだ。逆に、まったく環境の情報保存に無頓着であれば、予期せぬ事態の対処にいちいち苦労することになるだろう。
「熱力学的に最適化したマシンは、過去の記憶への想起をなるべく最小限に抑え、予測とのバランスを取る必要があります」と述べるのは共著者であり、サイモン・フレイザー大学のデイヴィッド・シヴァックだ。要するにそれは、将来の生存のために有用な、意味のある情報の収集に長けているものでなくてはならない。
われわれは、自然選択が、エネルギーを効率的に利用する生物に有利に働くと思うだろう。しかし、細胞内のポンプやモーターのような生体分子装置でさえ、ある重要な方法で、未来の予測のために過去から学習するのだ。これらのデヴァイスは驚異的な効率を得るため、「さりげなく、これまで経験した世界の簡潔な表現を組み立てて、何が起こるのかを予測できるようにするのです」と、スティルは言う。
死の熱力学
たとえ複製や進化などなく、生体系の基本的な情報処理機能がすでに非平衡熱力学に組み込まれていたとしても、道具の使用や社会的な協力などに見られるより複雑な形質は、進化により培われたものと想像するかもしれない。
しかし、そう簡単に信じ込んではいけない。霊長類や鳥類を含む、高度に進化した生物のニッチと見なされてきたこれらの性質は、相互作用する粒子システムの単純なモデルで模倣可能だからだ。そのシステムとは、とある制約によって方向付けられる。それは時間制限内に、エントロピー値を最大化するようにふるまうのだ(この場合、粒子が取り得るすべての経路の観点から、エントロピーの最大化が定義される)。
エントロピーの最大化は、長いあいだ非平衡系の特徴だと考えられてきた。しかし、このモデルにあるシステムとは、未来へと繋がる時間制限内にエントロピーを最大にするという法則に従っている。言い換えると、それには先見性がある。実質的にそのモデルは、粒子の取りうるすべての経路を把握し、エントロピーを最大にする経路への選択を強要している。ざっと要約すると、それは粒子がとる移動経路に、最も多くの選択肢が開かれている道筋になりがちだ。
あなたは、この粒子システムは「後の行動の自由を保障すべき」という衝動性に駆られ、いかなる場合でもその衝動が行動を導くのだと言うだろうか。このモデルの開発者であるハーヴァード大学のアレクサンダー・ウィスナグロスと、マサチューセッツ工科大学の数学者キャメロン・フリーアは、これを「因果エントロピー的な力」と、呼んでいる。ディスク形状の粒子がある設定に従って行動するコンピューターシミュレーションでは、この力は不気味にも、「知能」を示唆するような結果を生みだしたという。




匿名希望

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