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2018年4月20日 (金)

我々はどうやって聴覚を獲得するのか

自ら移動できる脊椎動物の登場以降、よりすばやく「外敵から逃げる」必要が高まり、触覚よりすばやく反応することができる聴覚が発達したようです。
以下、「我々はどうやって聴覚を獲得するのか」(リンク) より
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脊椎動物の研究で注目されるゼブラフィッシュ
 動物の生存にとって最も大切な行動の一つは、敵から素早く逃げることです。外部からの刺激を察知し、その情報を脳で素早く処理して瞬時に筋肉を動かすわけですが、このように巧みな行動はどうやって成しえるのでしょうか。
 脊椎動物の研究に適した動物として、ゼブラフィッシュという小さな熱帯魚が注目されています。なぜならゼブラフィッシュは世代交代が早く、遺伝子操作が容易で、稚魚になるまで体が透明なので生きたままの状態で細胞を見ながら調べることができるからです。
生後約2日で獲得される聴覚
 人間の耳は、0.1ナノメートルという原子1個分の幅の振動(音)も感じることができます。魚も同じように敏感な聴覚を持っており、音に反応して素早く逃げますが、最初から聴覚が備わっているわけではありません。ゼブラフィッシュの内耳にも人間と同じように毛が生えている有毛細胞があり、そこで音が電気信号に変換されます。その信号が、神経細胞(ニューロン)を伝わって脳にある「マウスナー細胞」へ送られ、音を感じるのです。しかし生まれたばかりのときは、信号を伝える神経細胞はあっても有毛細胞が音をうまく電気信号に変えられません。生後2日くらいかけて有毛細胞が発達し、ようやく音が聞こえるようになるのです。
複雑な脳の成り立ちを解明する
 左右一対あるマウスナー細胞はどちらかに音の信号を感知すると、反対側の筋肉に動き方の指令を出します。つまり左側で音が聞こえると右に体をくねらせて逃げるのですが、興味深いのは、生まれて間もないゼブラフィッシュのマウスナー細胞は触覚で逃げる仕組みを持っていることです。その後に聴覚を獲得すると触覚に頼るより音に反応して逃げた方が早いので、あとに獲得された能力を大いに活用するわけですが、これは脳が環境に順応し新しい感覚を有効に使うことを意味します。特徴あるマウスナー細胞を調べることで、ほかの脳細胞もどのようにしてできたのかを解明できるのではないかと期待されています。




 
斎藤幸雄

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