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2019年3月 5日 (火)

カンブリア爆発の引き金は、地磁気の衰弱にともなう放射線の増大か?

最近の研究によると、太陽風から生命を守っている地磁気が、エディアカラ紀後期の5億6500万年前に崩壊しかけていたことがわかったようです。
そうであれば、エディアカラ紀に続くカンブリア紀に起きた「カンブリア爆発」とは、地磁気が弱まったために地上に降り注いだ大量の放射線が、生物の遺伝子に多くの異変をもたらし、その結果、爆発的な遺伝子の多様性が生じた現象なのかも知れません。
(カンブリア爆発:現在地球上に存在する38の動物門すべてが一気に誕生した現象)
以下、「セーフ! 地球は5億6500万年前に崩壊しかけた地磁気を復活させていた」(リンク)より転載
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■地球の核は、かつてはすべて液状であったが、ある時期を境に固体の内核と液状の外核に別れた
■エディアカラ紀後期に結晶化した鉱石の格子構造の方向を調べることで、当時地磁気の崩壊が近かったことが示される
■地磁気の崩壊は、核の固形化によって回復。これらのイベントの後にカンブリア爆発が起こっている
新たな研究によると、太陽風から生命を守っている地磁気が、5億6500万年前に崩壊しかけていたことがわかりました。地球のコアはおそらくエディアカラ紀後期に固形化が始まり、時代の境目において消えそうになった地磁気を復活させていたのです。研究は1月28日付けで「Nature Geoscience」に掲載されました。
もし地磁気が崩壊すると、地上の生命は危機に直面することになります。太陽風が惑星の大気を剥ぎ取り、地表を有害な放射線で照らすことになるからです。
幸運なのは、地球のコアが固形化し始めたのがエディアカラ紀後期だったこと。固形化により、地磁気が最も弱くなった点から回復しました。5億年後の現在、地磁気は当時の10倍の大きさにまでなっています。
ロチェスター大学の古地磁気学研究者リチャード・ボノ氏率いるチームは、ケベック州セティル近くの太古の結晶を使うことで、地球内核の「核化」と呼ばれる固形化の年表を作り上げました。
地球のコアはある時期まで完全な液体であったと考えられていて、固形化が始まった時期が科学者たちを悩ませる疑問となっていました。これまでは、5億年前から25億年前の間と、広い範囲で予想がたてられていました。ボノ氏らのチームは、今回、核化が5億6500万年前から後に始まった証拠を提示したのです。
地球の内核は固体の鉄とニッケル合金でできていて、温度は太陽表面と同等の5,430℃です。固体の内核は液体の外核によって囲まれていて、外核の対流サイクルによって地磁気は生まれます。内核は鉄とニッケルのマントルが「凍って」表面に加わることでゆっくりと成長しています。その過程で熱が外核へと押し出され地磁気が強化されます。
そして、研究で重要な役割を果たしたのは結晶でした。というのも、地磁気がその痕跡を、結晶の格子構造の向きや方角に残しているからです。セルティのエディアカラ紀時代の長石と輝石を調べることで、エディアカラ紀後期に地磁気が狂い始め、現在の20倍も早く地磁気の逆転が起こったことが示されました。
これらは地磁気ダイナモの崩壊が迫っていることのサインです。しかし、崩壊する代わりに地磁気が強くなったことから、核化が始まり、磁気を強めるのに必要な燃料がダイナモに注がれたことが示されています。
ボノ氏が作った年表から、5億4100年前に生物の進化が爆発的に起こったカンプリア爆発の直前に核化が起こったことがわかります。
地磁気の減少がエディアカラ紀後期におこったということから、地球に降り注いだ放射線によって大量絶滅が起こったと考えた科学者もいます。この時期に有利な性質、例えば自由に動けたり、硬い殻を持っていた生物が、放射線から身を守ることができたためにカンブリア紀の初めに栄えたというのです。
ボノ氏らも、この推論的一致についても言及していますが、カンブリア爆発と弱まった地磁気の間の関係は、広く同意を得られたものでは無いことを強調しています。
地磁気の強さが生命の進化に影響を及ぼしたのか、あるいはどのように及ぼしたのかを理解するにはさらなる研究が必要となるでしょう。内核の年齢が明らかになったことは、その複雑なパズルを埋める重要な1ピースです。
研究者達は慎重な立場をとっていますが、地磁気が弱まったために地上に降り注いだ放射線が、生物の遺伝子に多くの変異をもたらし、爆発的な遺伝子の多様性をもたらしたことで、カンブリア爆発が起きたと考えるのは面白いですね。バーチェス頁岩の奇妙な生物たちが、放射能によって生まれたという空想は楽しいですから。しかし真実は地道な研究による検証を経なければわかりません。今後の研究に期待です。



斎藤幸雄

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