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2019年7月

2019年7月31日 (水)

起源生命の環境に対する適応戦略~集団化⇒「接合」により「分裂」機能をもつことになった!?

人間の体重の大半は水で占められている。胎児90%、新生児75%、子ども70%、成人60~65%、老人50~55%。また人だけではなく、地球上のあらゆる生物は水からできている。
水が大半を占めることと成長に応じて水の割合が減っていくことから、細胞分裂に水は深く関わっているのだろう。

水は酸素原子1個に水素原子が2個結合した構造だが、2個の水素原子と酸素原子の結合は一直線ではなく傾いて結合している。そのため水分子の水素原子が結合している部分はプラスの電気、水素原子が結合していない部分はマイナスの電気に分極した「電気双極子」の構造になっている。
そして水の中では、(物質の結合に比べて非常に弱い電気的引力で)水分子のプラス部分とマイナス部分が互いにくっついては離れ、離れてはくっつく、常に変化するかたまり(≒集団化)のあるクラスター構造になっている。
身体を形成する細胞質もほとんどは水で、水の中で細胞膜や細胞質を構成するタンパク質分子やリン脂質分子も電気双極子の構造をもつ。
細胞は、水分子とタンパク質やリン脂質分子から成る細胞膜や細胞質が、電気的な引力で繋がりながら運動している。

なぜ生物は分裂するかについてはよくわかっていないが、分裂→複製→増殖のない細胞は、代謝が維持できたとしても、環境が変化してしまえばいずれ物理的に滅びる。環境に適応し存続し続けるには、分裂→複製の機能が不可欠である。
また、分裂機能の起源についてもよくわかっていないが、「生命の起源が明らかに!?~液滴の成長・分裂~リンク」の報告もあり、「水のもつ電気的引力の特性」が深くかかわっていると考えられる。

起源生命体は、環境変化に対する適応戦略として、細胞間の情報交換を可能とするために(外識機能の向上)、細胞の電気的引力により集団化する「接合」を行った。
そしてこの接合は、弱い電気的結合ゆえに、一定ではなく常に“分裂”しては集団を再形成する。
これが分裂機能の起源だろうか。

 

 

 

麻丘東出

2019年7月30日 (火)

動物はどのように秩序だった群れをつくるのか?

水族館のイワシの群れが秩序だって美しく泳ぐ様子を、みなさんはご覧になったことがあるでしょうか?


夕暮れどきに飛ぶ鳥の群れは、バードウォッチャーにとって絶好のシャッターチャンスです。イワシや鳥は誰かに指示されているわけでもないのに、なぜ動く方向を揃えてかたまりを作りながら、あちこち移動できるのでしょうか?


そんな生物のように自ら移動する物体が集まったときに起こる現象を研究する「アクティブマターの物理」という新しい学問分野を切開する。

******リンク******

●「アクティブマターの物理」とは?
アクティブマターの物理は、タマス・ビチェックによる数理モデルの提案がひとつの契機となって盛んに研究されるようになり、「生物でも非生物でも、自発的に運動していれば共通するメカニズムで秩序構造が形成される」と予想されています。これまで、非生物の分子や微生物などを利用した研究により、アクティブマターの物理が現実をよく記述できることがわかってきました。

しかしながら、最も高等な生物である動物に対して同様の枠組みを用いることができるかどうかは不透明なままです。なぜなら、野外の魚や鳥などの動物の群れは研究対象として操作するには大きすぎるため、実験室スケールのさまざまな状況下で解析することが一般的には難しいからです。


●究極のモデル生物「線虫C.エレガンス」による群れ形成の発見
線虫C.
エレガンスは、1960年代に研究に利用され始めた線形動物のひとつです。その特徴は、体が透明であること、20℃においてたった3日半で卵から大人になるライフサイクルの短さ、分子遺伝学的手法の簡便さなど、その研究のしやすさを挙げると枚挙にいとまがありません。それゆえ、線虫C.
エレガンスはときに「究極のモデル生物」とも称されます。

線虫C.
エレガンスのご活躍は、アンドリューブラウン著『はじめに線虫ありき』などに記されているので、詳細はそちらに譲るとして、本研究で最も重要視したその特徴は「小さいこと(約0.5mm)」と「大量に得られること」です。前述の研究のためには、実験室スケールで動物を大量に準備する必要がありますので、線虫は大きなポテンシャルを秘めた「アクティブマター」でした。

一方で、ひとつ大きな問題がありました。線虫は通常、寒天培地上に塗布した大腸菌を餌として培養するのですが、大腸菌を食べ尽くすと増殖は止まってします。増殖させ続けるために大腸菌懸濁液を供給し続けると、たちまち寒天培地上は水浸し(正確には大腸菌浸し)になってしまいますので、培養できる線虫の最大個体数には限界があります。そこで、我々は過去のある論文に目をつけました。

その論文では、C.
エレガンスと異なる線虫種を「ドッグフード」で飼育していました。ドッグフードは犬が食べるだけあってとても栄養に富んだ食べ物です。既報に倣い、粉砕したドッグフードと混ぜた寒天で飼育したところ、大量のC.
エレガンスを得ることに成功しました。

そして驚くべきことに、C.
エレガンスは高密度のときに、群れてネットワーク状の秩序構造を形成することを発見しました。ここに、ついに実験室スケールの動物の群れを実現するに至ったのです。では、なぜ自分の位置を把握していない線虫が、動き回るだけで自発的に秩序構造を創出できるのでしょうか?

(略)

●究極のアクティブマター「線虫C.
エレガンス」?
現在、世界中でロボット開発が盛んに進められており、そのひとつとして単体では困難な作業を集団で行わせる群知能と呼ばれるアルゴリズムの開発が進められています。線虫は体長1mm弱のいわばマイクロマシンです。

したがって、今後、数理モデルによる予測精度を向上させ、線虫集団による秩序構造形成を自在に制御することができれば、そのアルゴリズムはロボット開発にも応用できるのではないかと思います。

今回私たちは、光刺激により制御する入力系を線虫ネットワークに与えることにも成功しています。光刺激を使えば多様な行動様式を実現できるので、集団運動に関する情報を増やして数理モデルの予測精度を向上させることができるでしょう。

遠い将来、このような基礎研究から応用研究へつなげることができれば、もしかすると線虫C.
エレガンスが、「究極のアクティブマター」と称される日が来る、かもしれません…。

 

 

 

井垣義稀

はじめて明らかにされた“メスとオス”のはじまり

安定→外圧の変化→変異度の高い雄の誕生か?

リンク

論文より引用

概要
卵と精子をつくる“メスとオス”の性 (sex)
を決定する遺伝子がいつ、どのように誕生したかはこれまで明らかでなかった。今回我々は卵生殖するボルボックスの仲間(プレオドリナ)で、オス(精子をつくる性)を決定する遺伝子(OTOKOGI)を発見し、その起源を明らかにした。その結果、“メス”が性の原型であり、”オス”は性の派生型であることが示唆された。

解説
(1)これまでの研究でわかっていた点
生物の生殖は、“性”が誕生して以来、オスとメスの配偶子が同じ大きさの同型配偶(単細胞藻類、粘菌類など)、メスの配偶子が少し大きな異型配偶(ハネモなど)、そして更に大型で運動能力のない「卵」に小型で運動能力のある「精子」が受精する卵生殖(ボルボックス、高等動植物など)へと進化したと古くから推測されていた。しかし、卵と精子をつくるメスとオスの性が同型配偶のどのような交配型(性)から進化したかは全く不明であった。これは高等動物や陸上植物に近縁な生物で同型配偶のものが現存しないことが原因とも考えられる。緑藻類のボルボックスやプレオドリナのような群体性ボルボックス目(注1)の生物では同型配偶から卵生殖まで様々な様式の有性生殖が知られており、有性生殖の進化研究のモデル生物群と我々は考えている。群体性ボルボックス目に極めて近縁な同型配偶クラミドモナスで性の分子遺伝学的研究が進展していることも、これらの生物群の利点である。クラミドモナスではマイナス交配型がプラスに対して優性で、マイナス交配型は性特異的なMID遺伝子によって決定されており、MID遺伝子の存在でプラスの性はマイナスに転換する(Ferris
& Goodenough, 1977, Genetics 146,
859-869.)。従って、クラミドモナスのプラス型(注2)(MID遺伝子を欠く)が性(sex)の原型であり、マイナス型(注2)の性はMID
遺伝子によってプラス型から派生したものと考えられる。また、MIDのような交配型に特異的な数個の遺伝子は交叉による組換えが起こらない原始的な性染色体構造を構成している(Ferris
&, Goodenough 1994, Cell 76, 1135-1145.)。しかし、性関連の遺伝子は進化速度が速いためか(Ferris et
al. 1997, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 94,
8634-8639.)、メスとオスの配偶子(卵・精子)が分化した群体性ボルボックス目のボルボックス・プレオドリナ等では、クラミドモナスに近縁と考えられるにもかかわらず、性特異的な遺伝子はこれまでにまったく知られていなかった。従って、クラミドモナスのプラス・マイナスのどちらの性がメスまたはオスに進化したのかは不明であった。

(2)この研究が新しく明らかにしようとした点
従って、ボルボックス・プレオドリナ等の性特異的な遺伝子の同定とその解析が、同型配偶と卵生殖の進化的な関連(特に卵生殖におけるメスとオスの性と同型配偶における交配型との関係)および卵生殖を生み出した性染色体構造の進化的基盤の解明に必須と考えられた。

(3)そのために新しく開発した方法、機材等
メスとオスの性が遺伝的に決定されており(雌雄異株)、オス株だけで容易に大量精子形成をする群体性ボルボックス目の材料を探索した。その結果、最近神奈川県相模湖・津久井湖から採取したプレオドリナの新種Pleodorina
starrii(Nozaki et al. J. Phycol. 42,
1072-1080)の新規培養株が適切であると考えられた。独自に開発したMID遺伝子の縮重プライマー(注3)を用いて、様々な条件検討の結果、精子形成を誘導したPleodorina
starriiオス株培養液からオス特異的遺伝子“OTOKOGI”(論文中ではPlestMID)を単離した。

(4)この研究で得られた結果、知見
DNAゲルブロット解析(注4)の結果、PlestMID遺伝子はオスのゲノム中だけに存在し、本遺伝子の発現解析は精子形成が誘導された場合に強く発現することが明らかになった。抗PlestMID抗体を用いた蛍光染色はPlestMIDタンパクが成熟した精子の核に局在することを明らかにした。従って、PlestMIDは精子の成熟や行動にも関与していることが推測された。系統解析ではPlestMIDがクラミドモナスのMID遺伝子と共通の祖先をもち、この系統の祖先でMIDによる性決定様式が誕生し、MID
遺伝子をもつ同型配偶のマイナスの優性交配型(注5)からオスが誕生したと結論された。即ち、配偶子の進化という視点で性(sex)の原型はメスであり、オスはMIDのような遺伝子をもつことで原型から派生している性であると理解される。

(5)研究の波及効果
生物学の一般的な教科書で示されている同型配偶から卵生殖への進化がはじめて遺伝子レベルのデータで説明され、オスが同型配偶の優性交配型から進化したことが明らかになった。本研究におけるオス特異的遺伝子の同定はこれまでに全く未開拓であったメスとオスの配偶子が分化した群体性ボルボックス目における性の進化生物学的研究の発端となるものと思われる。即ち、群体性ボルボックス目における性特異的遺伝子を目印にした性染色体領域の解読および性特異的遺伝子の機能解析を主軸とする新しい進化生物学がこれから始まるのである。これにより、同型配偶から卵生殖への進化の過程で性染色体領域の性特異的な遺伝子がどのように変化したかが明らかになり、メスとオスの起源が遺伝子レベルで具体的に解明されるものと思われる。

(6)今後の課題
すでに我々はPleodorina
stariiオス株およびメス株のBACライブラリー(注6)を作製している最中であり、このライブラリーを用いてPlestMIDを目印に性染色体領域を解読する予定である。また、ボルボックス科ではメスとオスの配偶子の分化の進化段階がプレオドリナと異なるもの(ボルボックス、パンドリナ等)があり、これらの生物を用いた性特異的遺伝子の探索による同様の研究も配偶子進化という点で必要となってくる。

 

 

 

長曾我部幸隆

2019年7月28日 (日)

魚から四肢動物へ 見えてきた上陸前後の変化

下記,リンクより引用

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生命が地球に誕生して以来,約40億年,進化は時として驚くべき変貌を生物にもたらした。最もめざましい変貌の1つが,水中にすむヒレを持った魚類から,指を備えた脚で大地を踏みしめる動物が生まれてきたことだろう。つまり,四肢動物の誕生だ。以来,カエルなどの両生類から鳥類とその祖先である恐竜,トカゲやヘビ,カメ,そして人類をはじめとする哺乳類まで,さまざまな四肢動物が現れた。

 岸に上がろうとした四肢動物は,それまでどの脊椎動物も経験したことのない困難にぶつかったはずだ。ヒレを四肢に変えて歩けばいいという単純な問題ではなかった。陸上は水中とは根本的に異なる環境だ。呼吸をする,音を聞く,重力に対抗するなど,数えきれないほどの変革が体に生じなければならなかった。

 15年ほど前まで,魚類から四肢動物へと進化する過程で,何がどういう順番で起きたのかは,化石がないため,ほんのわずかしかわかっていなかった。有名なイクチオステガはすでに完全な四肢動物で,魚類と四肢動物の途中段階の化石がまったくなかったのだ。

 手掛かりが少なかったので,推測に過ぎない仮説しかなかった。50年以上前にハーバード大学の古脊椎動物学者ローマー(Alfred
Sherwood
Romer)が提唱したもので,乾燥化して水が干上がり,陸に出る羽目になった魚のうち,筋肉質のヒレをもつものが別の水たまりまで体を引きずっていくうちに,より遠くの水場までたどり着ける魚が自然選択で生き残り,ついにはヒレを四肢に進化させた動物が現れたという説だ。言いかえると,ヒレから四肢を進化させる前に魚類は水から出たという考え方だ。

 しかし,初期の四肢動物と思われるアカントステガの非常に状態の良い化石の発見をきっかけに,この15年でヒレから四肢への転換をたどることのできる化石がたくさん発見された。そのおかげで,四肢動物の初期進化やその多様性,分布,生態などについての従来からの考えは大きく変わった。最初に起きた変化は,移動に関するものではなく,呼吸に関してだった。浅瀬で水中生活をしている魚が,エラだけでなく肺でも呼吸を始め,四肢は頭を水面から出すときに使われたようだ。

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引用終わり

 

 

 

 

我妻佑磨 

2019年7月25日 (木)

生物と物質の違いは、生物かどうかではなく、生物として活動できる「条件」にあるのではないか?

地下で3億年!生き、条件が揃えば蘇生!する微生物。
代謝を行わない微生物も存在する。

最近の地下微生物の発見から考えると、生物と物質の違いは、生物かどうかではなく、生物として活動できる「条件」にあるのではないか?

「BIGLOBEニュース」
リンク
より引用

「死をもあざむく?地球の内側で見つかった微生物の不死へのアプローチ」

 地球の深部炭素に関する国際的なサイエンスネットワーク団体、ディープ・カーボン・オブザバトリー(Deep
Carbon
Observatory:DCO)が驚きの事実を発表した。

 地球の地下で生きる微生物の質量は150~230億炭素トンで、全人類を合わせた炭素質量のじつに245~385倍あるというのだ。
 地下の奥深くで生命が存在できるはずがないと考えられていたのが、そう遠くない昔のことであるのを考えれば、まったく驚きである。
 だが、その発表を詳しく見てみると、さらに驚愕の事実が述べられていた。
 地下生命の年齢である。

●科学者の培養実験。細菌は蘇生する。
 1920年代末、チャールズ・リプマンという科学者が、岩の中に細菌が、しかも生きたまま存在するのではと疑い始めた。
 彼は、密封した瓶の中に入れられた乾燥した土に潜んでいた細菌が、40年後に蘇生した事実について考察していた。もし、細菌が40年間も生きられるのだとすれば、はたしてどこかに限界はあるのだろうか?
と。
 沼から採取した岩のような石炭は、その実験にぴったりに思われた。彼は石炭を砕き、そのカスから何かが成長するかどうか観察してみた。そして、思ったとおりだった。
 石炭の粉末を滅菌水に混ぜて2、3週間放置しておくと、細菌のようなものが現れ始めたのだ。粉末を細菌が大好きな「ペプトン」たっぷりの溶液に入れた場合は、たったの5時間であった。

 興味深いことに、この蘇生には、液体に数日間浸かるという水分補給期間が必須であることも判明した。石炭の粉末が湿っていたとしても、そのままペトリ皿のエサ入り寒天培地に入れても、何も育たなかった。

 むろん、リプマンはサンプルが汚染されないよう細心の注意を払って実験を行なった。徹底的な洗浄・殺菌作業には、数時間あるいは数日におよぶ洗浄、浸漬、加熱、加圧が含まれる。
 だが、これで判明したのは、160度でサンプルを数時間熱したとしても、石炭の内側にいる細菌を殺せないということだった。
 それどころか、かえって細菌に力を与えるのだ。加熱時間が長くなるほどに(なんと最大50時間行われた)、その成長は促されたのである。


●過酷な環境に耐えるためのアンヒドロビオシス
 リプマンは、石炭から手に入れた細菌が、人間の腸内細菌のそれと同じ意味で生きているとは信じなかった。
 むしろ、石炭を形成する過程で、カラカラに乾燥し、仮死状態になっていたと信じた。
 「石炭の中の微生物は実際に生存者である。石炭はもともとは泥炭のような性質で、おそらくは微生物がきわめて豊富だったろう。だが、そこから石炭が形成されたときに、その中に囚われの身となったのだ。」

 「私の意見では、石炭の塊のそこかしこに、一時的な胞子か、それに類する耐久性を備えた休止状態の細菌が散らばっており、時と環境の試練を生き延び、その生命としての特徴や栄養型に変化する力、あるいは状況が繁栄するにふさわしいものになったときに増殖する力を維持したのだろう。」(Journal
of
Bacteriology)

 こうした干からびた状態を現在では「アンヒドロビオシス(anhydrobiosis)」という。これはクリプトビオシス
の一つで、凄まじい生命力で知られるクマムシのような動物が、極度の乾燥状態や、宇宙の真空や放射線の集中砲火に打ち勝つため活動を停止する無代謝状態のことだ。


●3億歳の微生物
 リプマンが使った石炭は、ウェールズとペンシルベニアで採取されたもので、中には540メートルの地下から採掘されたものもあった。
 ペンシルベニアの石炭は、ペンシルベニア紀という地質学上の時代の名称の由来ともなっている。そして、それは少なくとも3億年も前の時代のものだ。
 リプマンの実験が行われたのは1931年のことだ。おそらく同僚は彼がおかしくなってしまったと考えたことだろう。
 しかし2019年の我々の目から見れば、リプマンが別におかしくもなんともなかった線の方が濃厚だ。

 世界最高齢の個体は、節くれだったブリストル・コーン・パインやクローンで形成されたアスペンの森林ではなく、地下の岩の中に囚われたちっぽけな微生物なのかもしれない。それが、成長もせず、子孫も残さず、ただ死神をごまかしているだけに過ぎないのだとしても。


●地下細菌の寿命の長さを示唆する最近の研究
 ここ10年で、堆積物や岩、あるいは地中深くの隙間や亀裂の中で生きているこうした細菌が、予想外に長生きであることを示す研究は増えている。
 たとえば、2000年代初頭、帯水層や堆積物の微生物が呼吸をする速度は、地上にいる微生物のそれよりもずっと遅いことが明らかにされた。
 そのバイオマス回転率(細胞の分子が置き換わるためにかかる時間)を計測すると、数百から数千年の長さであった。

~中略~

●地下の囚人になる代償としての不死
このあたりで話をまとめよう。地球の地殻には、不活発な古代の細菌がうじゃうじゃいる。それは省エネモードにあるが、ギアはいつでも入れられる状態にある。
 永遠に思える時間を暗闇の中に閉じ込められ、静寂の中、かろうじて食べ、かろうじて呼吸し、かろうじて動く。それでも死んでいない、生きているのだ。
 もしチャールズ・リプマンが正しかったのなら、恐竜が登場するより5000万年も前に生まれた地球内部の細菌細胞は、明日にでも再び分裂を再開するかもしれない。なんと驚愕の事実であろうか。

 だが、こうした魔法のような力を発現させるために、細菌は地下牢獄に囚われていなければならない。その代償として、事実上の不死が与えられているのである。

 

 

 

田村正道

生物が発電できるメカニズム

346763 深海魚は、空気の少ない深海でどのように酸素を得ているのか?を読み、発電ができる海の生物について調べると次のような記事がでてきた。深海魚が発電して酸素を得ている可能性はあるかもしれない。

リンク
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海の中の生物たちのエネルギー効率がいいことは、本特集第2週目で述べた。実は、そんな“海の生物”の中には、大きなエネルギーを生み出す「電気魚」と呼ばれる魚たちがいる。彼らの発電する電気に注目し、世界初の研究に挑む理化学研究所集積バイオデバイス研究ユニット・ユニットリーダーの田中
陽氏に現状を聞いた。

魚がエネルギー問題の救世主に?

近年注目を集めている再生可能エネルギーの変換効率は、最も効率が良い風力発電でも25%。太陽光発電に至っては10%程度でしかないとされている。言い換えれば、この変換効率の低さこそが、再生可能エネルギーの普及を阻んでいる原因の一つとも言えるだろう。

では、仮にエネルギーを創出する際に一切のロスがない、つまり電力への変換効率が100%という発電方式があったとしたら、どうだろうか?

実は2016年5月に、理化学研究所の田中
陽氏の率いるチームが、この夢の発電方式を世界で初めて生み出している。

「私たちが開発したのは、強電魚(きょうでんぎょ)の一種であるシビレエイの電気器官を使った発電機です。シビレエイの背面には長さ10cm、幅3cmの電気器官が左右に並んでおり、そこに六角形の発電細胞が1000層近く積み重なっています。一つ一つの細胞が出す電気は弱いのですが、積み重なった細胞は直列につなげた電池のようになり、強い電気を生み出すのです」

発電魚または電気魚と呼ばれる魚は世界中に十数種類が存在するが、このうちシビレエイとデンキナマズ、デンキウナギの3種は、「強電魚」に分類される。

強電魚は、シビレエイが60V、デンキナマズが300V、デンキウナギが800Vをそれぞれ最大で発電し、その電気を主に捕食や防衛時の武器として使っている。デンキウナギに至っては馬のような大型動物までも感電させてしまうという。一方、その他の「弱電魚(じゃくでんぎょ)」は、発電した電気をエサや障害物の存在などを感知するレーダー、または仲間同士のコミュニケーションツールとして使っている。

「生物が発電するというと驚かれる方が多いのですが、実はヒトを含む多くの生物は体内で発電しているのです。例えばヒトは、心臓の鼓動のリズムや脳内の情報のやりとりを電気信号によって行っています。健康診断で行われる心電図や脳波測定は、この弱い電気の異常を見つけるためのものです。

この発電の基本的な仕組みはシビレエイもヒトも同じで、ナトリウムイオンなどプラスの電気を帯びた小さな粒を、細胞から出し入れすることで電気が発生します。シビレエイに代表される強電魚は、この際の変換効率が100%という、非常に貴重な生物なのです」

強電魚が変換効率100%となるゆえんは、発電器官となる細胞の管がナトリウムイオンの分子1つが通るだけのサイズしかないからだ。管の中に余分な空気や水分が混ざり込んだり、分子がどこかに漏れてしまったりしないため、ほぼ全てのナトリウムイオンをエネルギーに変えることができるという。

「しかも、これら強電魚が持つ電気器官は、細胞がATP(アデノシン三リン酸)を作り出している限り動き続けます」

ATPとは、全ての生物の細胞内に存在するエネルギー分子のこと。細胞の増殖や筋肉の収縮、植物の光合成、菌類の発酵などにエネルギーを供給するために用いられる化合物を指し、生物体内の存在量や物質代謝における重要性から「生体エネルギーの通貨」とも呼ばれている。

従って、地球上にはほぼ無尽蔵にATPが存在するため、シビレエイなど強電魚の電気器官を発電に利用すれば、ほぼ無尽蔵のエネルギーを100%電気に変換できるという、“夢の発電機”が登場することになる。

中略

世界で初めて、生物の組織を利用した発電方式(ATP系発電システム)を開発したのは約1年半前であるから、その技術は緒に就いたばかりといえる。シビレエイを使った発電機の実験は、これまでどの程度の成果を挙げたのだろうか。理化学研究所の発表資料には、次のようなことが記されている。

実験の最初の段階。シビレエイの頭部を指で継続的に圧迫すると、0.01秒以下のパルス電流を確認。この電流はピーク電圧19V、電流8Aで、LEDを点灯させたという。

次に、シビレエイから摘出した電気器官に神経伝達物質を注入すると、1分間以上の継続電流を確認。この実験で、摘出した電気器官で繰り返し発電が可能なこと、そして最大で1日程度は発電機能が維持されることが分かった。

最後に、3cm角にカットしたシビレエイの電気器官をデバイス化し、発電の安定性、電圧・電流の増強を調べた。すると、電気器官を直列につなげたところ、ピーク電圧1.5V、ピーク電流0.25mAを達成。電力がコンデンサへ蓄電され、電池のように利用できることが確認されたそう。
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引用終わり

 

 

 

 

 

松本翔

深海熱水系は「天然の発電所」~電気生態系が存在するかも知れない

沖縄トラフの深海熱水噴出域において電気化学的な現場測定を行った結果、深海熱水噴出域の海底面で発電現象が自然発生していることを明らかになったそうです。(リンク

以前は、地球上の生物はすべて、太陽の光エネルギーを利用して有機物をつくる植物を一次生産者とする「光合成生態系」に属していると、考えられていましたが、1977年、地球内部から湧き出す海水に含まれる硫化水素などの化学物質のエネルギーを利用して有機物をつくる微生物がが深海で発見され「化学合成生態系」の存在が明らかになりました。そして今回、深海の熱水噴出孔周辺で、地球内部の化学エネルギーと熱エネルギーから変換される電気エネルギーを利用した、第三の生態系である「電気合成生態系」が存在する可能性がか浮かび上がってきました。


 物質は原子からできていて、金属の原子は自由に動ける電子を多数持っています。その電子が流れることで電流が発生して、電気が起きます。たとえば電解液に浸した電極に豆電球をつなぐと、導線にたくさんの電子が流れて電球が光ります。

近年、その電子の流れが起きやすい条件が深海熱水噴出域にそろっていることがわかってきました。熱水は硫化水素など電子を渡しやすい物質が多く、海水は酸素など電子を受け取りやすい物質を多く含みます。さらに、深海熱水噴出域でできる円柱状のチムニーや周辺の海底は熱水成分が析出した硫化鉱物などでできていて、電気をよく通す性質があります。

現在、深海熱水噴出域の主な一次生産者は「化学合成生物」と考えられています。熱水に含まれる硫化水素などの化学物質を微生物が利用して有機物を作り、その有機物を生物が摂取するという生態系です。その化学合成生物の生息範囲は、熱水の漂う範囲に限られていました。

一方で近年、電気を食べて有機物を合成する電気合成生物の存在が明らかになりつつあります。今回明らかになった深海熱水噴出域での発電現象は、そこに電気合成生物が生息する可能性もあることを示し、発電は広範囲にわたるため、電気合成生物の量は莫大で、その電気合成生物を基盤にした生態系が存在するかも知れません。熱水噴出孔は地球で最初の生命の誕生した場所といわれています。その生命の誕生には電気反応が関係した可能性があり、この研究はその生命の誕生の解明を紐解く重要な手掛かりとばることが期待されます。

 

 

 

斎藤幸雄

2019年7月16日 (火)

灼熱の地底の結晶の中で生き続けていた生物

洞窟の中で採取された結晶の中に、5万年前から生き続ける生物が発見された。メキシコのナイカ洞窟の結晶の中に閉じ込められていた生物だ。

NASA(米航空宇宙局)の研究者チームがメキシコのナイカの洞窟の底で発見したのは、40あまりの生物──微生物やウイルスだった。結晶の中で身動きできなくなっていたが、それらの生物は生きていて、あえて年齢をつけるならば約5万歳だ。

この発表は、2月17日にボストンで開催された米科学振興協会のカンファレンスにおいて、NASA宇宙生物学研究所のリーダー、ペネロープ・ボストンが、発表を行った。地球上の生命がどれほど驚異に満ちているか、あるいは長命でありうるかについては、これまでも何度か発表されてきているが、この日の発表は、「微小なタイムマシン」という表現のもと「生命を超えた存在の一形態」とさえ定義するものだった。

ナイカはメキシコ北部チワワ州にある洞窟地帯で、極限状況にある場所だ。温度が非常に高く、研究者たちは作業をするために一種の宇宙服と氷のうを身にまとわなければならなかった。それにもかかわらず一度に20分あまりしか洞窟の中にとどまることができなかった。

微生物は、800mの深さから白日の下に出された。それは、現在知られているほかのあらゆる微生物と完全に異なっている。たとえば、遺伝学的観点でいえば、そのもっとも近い類似種とでさえ10パーセントほど異なっている(これは、人間とキノコとの違いくらいだ)。

驚くべきことは、この生物の年齢だけではない。というのも、数年前には氷と塩の中で凍結した約50万歳の微生物が発見されているからだ。今回のナイカの場合は、鉛と亜鉛という無機物の基層の中で眠ったままだったという事実がある。

この発見そのものは、どうやらそこまで新しいものではないようだ。しかし、科学誌ではまだ発表されていないし、NASAもこれまでボストン氏に対して情報を広める許可を与えてこなかった。微生物に対するテストはまだ行われている最中で、情報にはまだ多くの裏付けが必要らしい。

ボストン氏は、何年も前からこのような地球上の生命の特殊な形態を探し求めて、さまざまな地域由来のサンプルを研究をしている。それゆえ、彼女にとってはそう驚くことではないようだ。「地球上の生命がどれほど頑丈でありうるかについての例が、もうひとつ現れたに過ぎません」と彼女は語っている。

□□□□□リンク□□□□□

 

 

 

井垣義稀

原モグラの起源は、爬虫類を挟まない、単弓類←原両生類?

約5.5億年前のカンブリア大爆発後、多様な脊椎生物による生存闘争から、陸地に逃避する「原両生類」が登場する。
そのなかで、水辺から完全に陸地に進出する「原爬虫類」が登場し、そこから陸地の生息環境に合わせ、鳥類型爬虫類と「哺乳類型爬虫類(単弓類)」が登場した、と考えられている。

この単弓類(哺乳類型爬虫類)が、約2.2億年前に変温から“恒温機能”を獲得。
また、単弓類が、汗腺を発達させて乳腺の原型を形成。
このことから、単弓類は、爬虫類と哺乳類の中間体というよりも、原両生類から原哺乳類に繋がっている可能性が高い。
(※そうであれば、単弓類を哺乳類型爬虫類という名前は誤解を招く)
☆原両生類→
原爬虫類→ 鳥類型爬虫類→ (恐竜や鳥類など)爬虫類
☆原両生類→(原爬虫類?)→ 単弓類(哺乳類型爬虫類)→
哺乳類

人類の進化系統は未明だらけ。
Q.原猿にも人類にも継承されている哺乳類の「性闘争本能の強化」は、単弓類に形成されていたか? それとも単弓類のあとか?
Q.真猿から分岐した人類の祖先は、原チンパンジー?、原オラウータン?、それとも原テナガザル?、他?(346069

★人類の進化系統は?
人類 ←原チンパンジー? ←真猿 ←原猿 ←原モグラ ←単弓類? ←原両生類?

 

 

 

麻丘東出

2019年7月15日 (月)

淡水魚と海水魚が共存できる好適環境水

適環境水とは、淡水にわずかな濃度の電解質を加えてできる、淡水魚と海水魚ともに生育できる不思議な水。例えば、海水に含まれるのは約60の成分だが、好適環境水は、ナトリウム、カリウム、カルシウムという必須の3成分だけを、濃度を薄くして作る。塩分濃度だけに注目すると海水の約4分の1。

この中で、マグロ、アジなどの海水魚と、金魚などの淡水魚が共存でき、その水で水耕栽培の小松菜が育つ。そこでは、魚の成長も早く、臭みもなく味もよいものが育つ。

その上、魚のストレスの指標値も海水飼育の場合の40%程度と低い。また、海水の塩分濃度が高すぎるため、海水魚は鰓で浸透圧を調整しているが、好適環境水では、その調整なしで生きていることが分かった。このような好適環境水中でのストレス低減が、成長の早さの原因と考えられている。

また、この発見は養殖する場所を選ばす、山の中でも海の魚が養殖できるというメリットがあり、高齢化対策も含めた過疎地の新しい産業としての可能性がある。

その上、このネットワークが広がれば、海外で養殖し、日本に運んで販売するという、現在の過剰なエネルギー消費(過剰なフードマイレージ)を抑えることもできる。いわば地産地消を海水魚についても可能にすることができる。

もう一点は、『深海は真水?!(346641)』とも絡み、深海が真水や塩分濃度の低い好適環境水であるとしたら、魚類の進化史も見直す必要があるということになる。

まず、好適環境水に現在の魚類も適応できているということは、進化の初期に獲得した機能は、好適環境水と同じ水の組成を外圧として適応したものであり、その機能を基盤に様々な機能が、その後の外圧変化の中で塗り重ねられたと考えられる。

そして、調査は必要だが、4億5千万年前の原始海水は淡水でも海水でもなく、塩分濃度が薄く、その中で多くの生物が生存していたという説がある。そうであれば、従来の塩分の濃い海水に適応した魚類⇒腎機能を強化して淡水に適応した魚類へという進化の前に、

①原始の好適環境水に適応した魚類から

    ↓↓    ↓↓
    ↓↓    ①’⇒好適環境水適応のままの深海適応した魚類
  
 ↓↓ 
    ②⇒高塩分の海水に鰓機能を強化し適応した魚類
          ↓↓
         
②’⇒腎機能を強化し淡水に適応した魚類
 
 
の①①'と②②’の二つの進化系列があり、今でも深海魚はストレスの少ない深海の好適環境水の中で生きているため、食料も酸素少なく、光も届かない海底で生きていけること、そして、深海魚は高塩分の表層海水中では生きられないこと、などが考えられるのではないか?

//////////////////////////////////////////////
陸上漁業の可能性~魔法の水・好適環境水を追う~(リンク)より引用

私が着目したのは、4億5千万年前の原始海水でした。当時は淡水も海水もなく、原始海水は今より非常に塩分濃度が薄く、その中で多くの生物が暮らしていたと考えられています。

それをヒントに、魚にとって必要な成分は何かを調べました。現在の海水は約60成分の元素で構成されていますが、消去法によって徐々に海水の成分をスリム化していきました。すると、最終的に残ったのは本当にわずかな成分で、我々はその水で魚を飼育することに成功したんです。飼育実験を重ねていくと、好適環境水の中で育てたほうが、海水と比べて魚が大きくなり、成長も早いことがわかりました(図①)。

 さらに、試験を繰り返す中で、海水で育てた魚には魚病が発生し全滅することが何度もありました。しかし、好適環境水のほうは病気が発生しなかったのです。この魚病が発生しない点が、好適環境水の大きな特徴だと思います。
(中略)
 研究の社会的背景として、とくに養殖漁業は、閉鎖された湾内において高密度で魚を育てますので、病気が一度発生してしまうと病原体が海域全体に広がり、魚が大量に死んでしまうという問題があります。その際には、抗生物質という薬を魚の餌に混ぜて病気を防いでいます。
 
さらに漁業が養殖に傾向してしまった背景としては、1977年に200海里漁業水域(排他的経済水域)が設けられて、漁場が縮小せざるをえなくなったことも影響していると思います。また、漁業者はより生産性を向上させるため、高密度に養殖を行うこととなり、結果、残り餌による海底のヘドロ化と水質の悪化につながり、ますます魚病のリスクは高まりました。今や海は安全なものといえません。ところが好適環境水だと魚病の危険性が低く、「海上の養殖」とくらべ「陸上の養殖」のほうがメリットが大きいと考えたのです。

 海は漁業権などの制約が多く、新しい技術、新しい会社が参入しにくいのです。海水をくむのにも許可がいるんですよ。だから我々は海と別れを告げて山に注目しています。山では水資源は豊富ですし、土地も安く場所によっては温泉水がとれるところもあります。

 最大のメリットは、安心・安全な産地のはっきりした魚を生産することができる。しかも、一つは魚のブランド化がはかれるんです。例えば、「那須マダイ」や「那須トラフグ」のように、そこの清らかな水を使って生産が可能になるわけです。今では考えられない地域のブランドで、魚の商品化が可能になるのではないかと考えています。
(中略)
好適環境水での陸上養殖は、水温の維持に大量なエネルギーを使います。石炭、重油などを使用すれば二酸化炭素が多く排出され地球温暖化につながります。そこで、今は日本の地熱に注目しています。世界中でもまれな火山国ですから、その地熱を使わない手はない。好適環境水を実用化するためには、エネルギーコストをいかに低く抑えていくかが重要になります。
(中略) 
また、食料輸送の観点からも二酸化炭素を出さない工夫が重要です。サバを例にすると、日本でとれたサバが東南アジアのタイに行き、タイで缶詰に加工されてまた日本に帰ってきます。人件費を安くするためにこのようなことが行われています。みなさんは大変なエネルギーの無駄遣いと思いませんか。

 

 

 

本田真吾

2019年7月 8日 (月)

海から川や湖へ!魚の淡水進出を支えた鍵遺伝子の発見 ― DHAを自分で合成すれば、海から離れても生きられる ―

国立遺伝学研究所の研究チームが、魚が海から淡水域へ進出する際に鍵となった遺伝子を発見。 その遺伝子とは「ドコサヘキサエン酸
(DHA)」を作るのに必要な遺伝子でした。

国立遺伝学研究所プレスリリースリンクより、以下転載。
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海から川や湖へ!魚の淡水進出を支えた鍵遺伝子の発見

 ― DHAを自分で合成すれば、海から離れても生きられる ―
プレスリリース資料リンク

魚は、海から川や湖などの淡水域へ何度も進出しながら、さまざまな形や性質をもつ種に進化していきました。海と淡水域は、栄養分や浸透圧などに大きな違いがあるため、一部の魚は淡水域に何度も進出する一方で、全く淡水域に進出できない魚も多くいます。しかしながら、その違いは分かっていませんでした。


この度、情報・システム研究機構
国立遺伝学研究所の石川麻乃助教と北野潤教授らの国際共同研究チームは、進化生物学のモデル生物であるトゲウオを用いて、魚が海から淡水域へ進出する際に鍵となった遺伝子を発見しました。


鍵となった遺伝子は、必須脂肪酸「ドコサヘキサエン酸
(DHA)」を作るのに必要なFads2遺伝子でした。DHAは、本来、海の餌には多く含まれますが、淡水域の餌にはあまり含まれていません。本研究チームは、淡水域に進出したトゲウオでは、このDHAを作るのに必要なFads2遺伝子が増えているため、DHAの少ない淡水の餌でも生きられることを発見しました。Fads2遺伝子は、他の幅広い種類の魚でも、海水に生息する種に比べ、淡水域に進出した種で増えていたことから、魚の淡水域への進出の鍵となる役割を果たしてきたと考えられます。


本研究は、国立遺伝学研究所、東京海洋大学、アクアトト岐阜、フレッドハッチンソン癌研究所、北海道大学、スイス連邦水科学技術研究所、沖縄科学技術大学院大学、京都大学、龍谷大学、福井県立大学、水産大学校、ベルン大学、基礎生物学研究所、岐阜協立大学、スペイン水産養殖研究所からなる共同研究チームによっておこなわれました。

(以下省略)

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転載終了

 

 

 

立川久

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