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2019年9月 1日 (日)

目覚めさせてしまったようだ。永久凍土がとけて長い眠りから覚醒した生物~その①~

地球温暖化が、遥か昔に絶滅したと思われていた生物を目覚めさせるかもしれない。その中には、未知のウイルスなどが潜んでいる可能性も示唆されている...。

引用元:BIGLOBEニュース(リンク
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 14世紀半ばから19世紀半ばにかけて続いた、いわゆる「小氷期(小氷河時代)」では、北極の氷河が大きく拡大した。カナダ、エルズミーア島ではティアドロップ氷河が氷の舌を長く伸ばし、大地やコケを飲み込んだ。

 だが今や、地球温暖化の影響で永久凍土がとけつつある。その影響は大きく、氷に閉じ込められ、深い眠りについていた生物が目覚めはじめたのだ。
・永久凍土がとけ、眠りから目覚めたコケの一種

 コケの一種であるアウラコムニウム・トゥルギダム(Aulacomnium
turgidum)が眠りから覚めた。そのコケは色あせてちぎれているが、それでも緑色が残っている。まだ生きているサインだ。

 温暖化が話題になると、地球の生態系のもろさとセットで語られることが多い。たとえばある国連の報告書は、100万種もの動植物が絶滅の危機に瀕していると述べている。
 
 だが中には例外もある。解けた氷のおかげで新たに命を吹き返す種がいるのだ。

 温暖化の影響を大きく受ける北極では、ずっと昔に凍りついて死んだと思われていたはずが、ゾンビのように蘇るかもしれない生物が発見されている。

 まさに驚くべき自然の柔軟性だ。


・小氷河期を生き抜いたコケ

 2009年、カナダ、アルバータ大学のコケの研究者キャサリン・ラ・ファージュ氏らは、ティアドロップ氷河が縮小したことで露出した、黒ずんだ植物を収集することにした。

 その目的は、この島の大昔の生態系の基盤だった植物を明らかにすることだ。

 これまでそうした植物はすでに死んでいると考えられてきた。だが、緑の組織を目にした彼女は、「普通とは違うな」と感じたのだそうだ。

 そこで、それらのサンプルを研究室に持ち帰って、暖かい場所で栄養たっぷりの土に植えてみた。

 すると、3分の1近くが芽吹いて、葉っぱを広げたのだ。数世紀にわたる冬眠の悪影響はほとんど見られなかった。
・乾燥することで氷から細胞を守る

 凍りついた状態で生存するのは容易ではない。ギザギザとした氷の結晶が細胞膜などの大切な器官を切り刻んでしまうからだ。

 多くの動植物は冬の寒さに勝てず、来るべき春に備えてタネや卵を残すことを選ぶ。

 だがコケはもっと過酷な道を選んだ。気温が低下したら体を乾燥させ、組織の中で氷が形成されるのを防ぐことにしたのだ。

 また万が一、部分的にダメージを受けたとしても、まるで人間の胎児の幹細胞のように、細胞をあらゆる組織に分裂・分化させることができる。

 コケが凍った状態でも長く生きられるのは、こうした適応のおかげであるようだ。


・氷河が生物を守っている可能性

こうしたラ・ファージュ氏の発見に続き、今度は英国南極観測局の生態学者ピーター・コンベイ氏らから、南極の永久凍土の1メートル下に眠っていた1500年前のコケが目を覚ましたと発表があった。

 コンベイ氏によると、南極の永久凍土の下はとても安定しており、季節ごとの凍結・融解サイクルやDNAにダメージを与える放射線といった地上にあるストレスから守られていたのだろうという。

 復活したコケが示しているのは、氷河や永久凍土は多細胞生物にとって単なる墓場などではなく、氷河期から守る役割をも担っているかもしれないということだ。
 
 そして、人為的な気候変動によって南極と北極の氷がはぎ取られたおかげで、それを利用して今日まで生き延びてきた者たちが、新たに始まった極地の生態系で繁栄しようと準備を整えているのかもしれない。

 氷が解けて大地がむき出しになると、一般には遠く離れた土地から風に乗ってやってきたタネによって植物の繁殖が始まる。そうしたプロセスはゆっくりとしたもので、ときに何十年もかかる。

 だが、コンベイ氏らが発見したように、最初からそこで生き残っていた種がいるのならば、再繁殖は加速的に早まるだろう。

 発見されたコケは荒涼とした風景を一夜で緑に塗り替え、他の生物たちが定着し繁殖するための足がかりとなる可能性がある。


その②へ

 

 

 

土偶

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