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2019年9月10日 (火)

生命誕生のカギの一つは深海底のメタルが握っている

地球生命が誕生した可能性が最も高い場所として注目されれ「深海熱水噴出孔環境」。このような環境で生命の原材料である有機化合物が作り出されるメカニズムはよく分かっていまでんしたが、最近、そのメカニズムが解明されつつあるようです、

最近の研究で、初期海洋底の熱水噴出孔環境で普遍的に発生する電流(熱水発電)により、噴出孔の代表的な構成鉱物である硫化金属が金属鉄に変化する途上で生じる硫化鉄と金属鉄の複合体が還元剤及び触媒となって、生命発生に不可欠な複数の有機化学反応を促進することが発見されています。

研究によると、深海熱水噴出孔環境の
 1.
熱水と海水との間に電位差がある
 2. 噴出孔が硫化金属から構成される
 3.
熱水中に水素や硫化水素が含まれる
ことが生命誕生のカギとなうようです。

以下、生命誕生のカギの一つは深海底のメタルが握っている(リンク)より一部転載
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深海熱水噴出孔環境では電流の発生(熱水発電)が普遍的に生じています。一方、最近の観測によって、土星や木星の衛星(エンケラドスやエウロパ)や、形成初期の火星における活発な熱水活動の証拠が見つかるなど、深海熱水噴出孔は太陽系に遍在しています。

今回の研究では、熱水発電によって生命の原材料となる有機化合物が生じるという、熱水のエネルギーを駆動力とした新たなメカニズムを突き止めました。今後、このメカニズムに対する金属の種類や電位条件の影響についての系統的な研究から、生命を生み出しうる環境条件の一端が明らかになり、宇宙における生命の普遍性や類似性を理解するための科学的基盤の構築につながると期待されます。

深海熱水噴出孔環境では電流の発生(熱水発電)が普遍的に生じています。一方、最近の観測によって、土星や木星の衛星(エンケラドスやエウロパ)や、形成初期の火星における活発な熱水活動の証拠が見つかるなど、深海熱水噴出孔は太陽系に遍在しています。

今回の研究では、熱水発電によって生命の原材料となる有機化合物が生じるという、熱水のエネルギーを駆動力とした新たなメカニズムを突き止めました。今後、このメカニズムに対する金属の種類や電位条件の影響についての系統的な研究から、生命を生み出しうる環境条件の一端が明らかになり、宇宙における生命の普遍性や類似性を理解するための科学的基盤の構築につながると期待されます。

深海熱水噴出孔環境は地球生命が誕生した可能性が最も高い場所として注目されています。生物の系統学的・比較生理学的研究から、初期の生命は、このような環境で、還元型アセチルCoA経路や逆クエン酸回路というCO2固定代謝システムを使って生体分子を合成する、独立栄養生物であったと推定されています。この考え方は、2017年に東京大学の研究グループにより実施された、太古代初期(39.5億年前)の微生物化石の同位体分析とも適合します。では、この始原的なCO2固定システムは、地球形成初期の深海熱水噴出孔環境でどのようにして始まったのでしょうか? それを再現するために、これまでCO2や有機化合物を熱水や岩石と共に煮たり、流したり、混ぜたりする実験が数多く行われてきました。しかしどの手段を使っても、CO2固定システムに関する有機化学反応はほとんど進行せず、有効な方法は見つかっていませんでした。

最近、JAMSTECの研究グループは、海洋調査船「なつしま」と「かいよう」を利用した沖縄トラフ深海熱水領域の電気化学計測を行い、熱水噴出孔を中心とした岩体を流れる電流の存在を確認しました(※参考資料3)。熱水と海水との間には電位差があり、熱水は低く海水は高い、という関係にあります(図2)。また、噴出孔や周囲の岩体は、硫化金属などの導電性が高い鉱物を多分に含んでいます。さらに硫化金属は、熱水に溶存する水素(H2)や硫化水素(H2S)が酸化して電子が生じる反応を触媒する性質を持ちます(例:H2S
→ S + 2H++
2e-)。このため、噴出孔の内側で生じた電子が、熱水と海水との電位差に沿って、導電性の高い鉱物を通じて噴出孔の外側に移動することで、電流が流れます。このような熱水噴出孔近傍における電流の発生(熱水発電)をもたらす条件(1.
熱水と海水との間に電位差がある、2. 噴出孔が硫化金属から構成される、3.
熱水中に水素や硫化水素が含まれる)は、いずれも深海熱水環境に普遍的に見られる特徴であり、熱水発電は海洋底で幅広く、さらには時代を通して発生してきたと考えられます。

 

 

 

 

斎藤幸雄

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