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2019年11月

2019年11月23日 (土)

サメの知られざる「8つの潜在能力」~川にいたり、400年も生きたり~①

ほぼ命がけサメ図鑑』リンクより引用
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●サメと見わける2つのポイント
【はな】さて、今回はいよいよサメの生態に迫ってみたいと思います。
そもそもサメがなんなのか? 生物学的には、魚類とか哺乳類とか、どこに分類されるんでしょうか?

【沼口】サメは哺乳類ではないんですね。「イルカ」「クジラ」「シャチ」は哺乳類ですが、サメは魚類です。魚類か哺乳類かは、尾ビレの付き方でわかります。魚類は、尾びれが垂直について、左右に尾っぽを振る。マグロやアジなどの尾ビレも垂直ですよね。一方、哺乳類のイルカは水平に付いていて、いわゆるドルフィンキックのように上下に振るんですね、マナティ、ジュゴン、などもそうです。
なので、サメは魚類。で、魚類は魚類でもサメは、軟骨魚類に属しています。先ほど魚類の例に挙げた、マグロやアジなど、私たちがよく目にする魚は硬骨魚類に属します。硬骨魚類のエラにはエラ蓋がついていますが、サメのエラには、エラ蓋がなくて、エラ孔が剥き出しになっています。そのエラ孔が5対あるんです。胸ビレと頭の間に5つ切れ込みが入っています。

【はな】サメのイラストには、必ず切れ込みがいっていますよね。

【沼口】なので、サメかどうかは、まず「尾ビレが垂直であること」と「5対のエラ孔がある」ということを見れば、一発でわかります。

【はな】 イメージとしては、シャチやイルカなど哺乳類の仲間かなと思いきや、実は魚類だったんですね。ということは、卵を産むんですか?

【沼口】そこが、少し難しいところで、いま世界には500種類以上のサメがいるんですが、そのうち3割くらいは卵を産んで、残りの7割が哺乳類と同じように赤ちゃんがお腹の中から出てくる胎生なんです。

【はな】えぇーー! サメが赤ちゃんを産むんですか?

【沼口】はい。それに、魚類はふつう体外受精で卵を孵しますが、サメは交尾します。

【はな】ということは、哺乳類と同じようにサメも赤ちゃんを産んだときは、群れで泳いだり、お母さんが子育てしたり、お父さんが狩りに出かけたり、夫婦で子どもを育てるようなことをしているんですか?

【沼口】いえいえ、哺乳類のように産んだ後に子育てをするってことはありません。たとえば、
ハンマーヘッドシャークという頭がT字のシュモクザメの仲間は、メスの群れだけで行動する姿が目撃されています。わたしが卒業研究で訪れていた小笠原諸島父島にある二見港では、毎年6月~7月になると生まれたばかりの60cmくらいの赤ちゃんザメが泳いでいるところを、よく目にしました。この時期になると妊娠したメスが、湾内に入り、そこで赤ちゃんを産むのでしょう。湾内には外敵、たとえばオスザメが外敵になるのですが、それらが少ないので、赤ちゃんが育ちやすい環境なんですね。母親のメスザメは、そこで赤ん坊を産んだあと、彼らを置いて湾内から出ていってしまい、子育てはしません。

【はな】サメは子どもの産み方や普段の生活がそれぞれに違うんですね。

【沼口】はい、群れで行動するサメもいれば、単体で回遊するサメもいます。寿命400歳のサメがいた

【はな】生息地も暖かいところが好きだったり、寒いところが好きだったり、好みがあるんですか?

【沼口】500種を超えるサメは、水のあるところならどこでもいます。北極の氷の下もいますし、赤道直下にもいます。水深2000メートルくらいの深海にもいるんです。川に入れる特殊なサメもいて、アフリカのザンベジ川やインドのガンジス川には、淡水域が好きなサメが生息しています。種類によって、冷たい場所が好き、深い所が好き、表層が好き、外洋が好きというのは分かれますが、サメ全体で言えば「地球上のどこでも、水があればサメがいる」というふうに考えてもらえればと思います。

【はな】海だけではなく、川にもいるんですか。寿命はどれくらいなんですか?

【沼口】これも種類によって違いますが、たとえばメジロザメの仲間だと、20~30年くらいです。青森はサメ食文化がある地域ですけど、そこで食用にされるアブラツノザメは80年くらい生きるという人もいます。

【はな】80年も生きるんですね(驚)

②に続く

 

 

 

 

匿名希望

サメの知られざる「8つの潜在能力」~川にいたり、400年も生きたり~②

①の続き
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【沼口】実はもっと長生きする種類もいるんですよ。最新の研究によると、北極の氷の下の冷たい場所を好むニシオンデンザメは、400年も生きる種類だと言われています。

【はな】400年も生きているサメがいるんですね。なんだか、木の樹齢みたいです。やっぱり寒い所にいると、冷凍されちゃう(笑)ってことなんでしょうか?

【沼口】代謝がすごく低くなるので、おそらくはゆっくりと時間が流れているんではないかと思っています。

【はな】400歳のサメだったら、あんまり襲ってくる感じはしないですね

【沼口】そうですね。深海系のサメに機敏な動きをするものはあまりいなくて、オンデンザメも平均時速1kmで泳ぐ「世界一のろい魚」として、先日取り上げられていました。

【はな】えっー!1kmですか! 逆に一番早いサメだと、どれくらいのスピードで泳ぐんでしょうか?

【沼口】水中で早く泳げる生き物は魚類だとホホジロサメや、マグロなどで、ふだん彼らは平均して約8kmで泳ぐと言われています。鳥類ではペンギンがやはり同じくらいの速度で泳いでいるようです。でもそれはあくまで「平均遊泳速度」で、たとえば哺乳類のチーターは、獲物を捕らえるときに瞬間的にものすごいスピードで走りますよね。サメも同じで瞬間的に約30~40kmくらいまでのスピードが出ると言われています。

【はな】陸で30~40kmだと、車でゆっくり走るくらいのスピードですね

【沼口】そうですね。ただ海の中は水の抵抗があるので、そのくらいのスピードでもかなり早く泳げると思っていただいたほうがよいですね。

【はな】そのほかに、サメはなにか特殊な能力はあるんですか?

【沼口】サメには「第六感」があると言われています。「第六感」って、なんのことかと言うと、サメの顔には、ニキビ跡のようなプチプチした小さな孔がたくさん開いているんです。
サメはこの「プチプチした孔」で生物が発する微弱な電流を感じ取り、獲物を捕らえているんです。これが発見されたのは18世紀。ステファノ・ロレンチーニさんというイタリアの医師であり生物学者の方が見つけ、その名を取って「ロレンチーニ瓶」と言われています。
たとえば砂の中にカニがいたとします。彼らは砂に潜っているから私たちは目視はできず、カニがどこにいるかわかりません。でもサメはそのカニが発する僅かな生物電流を感じて、「あっ、エサがある」とわかるんです。それで砂の中にいるカニをパクッと食べることができちゃうんですよ。

【はな】サメはどんな小さな生き物の電流でも感じ取ってしまうんですか?

【沼口】どんな生き物も生きていると、筋肉から微弱な電流が流れているので、サメには感じ取れるみたいですよ。

【はな】ほんとに、センシティブな生き物なんですね。

【沼口】解剖すると脳味噌の真ん中が小さくて、目や鼻に通じる神経が太いです。

 

 

 

匿名希望

殻の脱皮で体を大きくし生存競争に勝ったエビとカニ~生物進化を食べる(第4話)節足動物篇

気の合った仲間との食事では、たいてい和やかな談笑が続くものだが、時としてテーブルが静寂に包まれることがある。食卓に極上のカニ、中でも大きなズワイガニなどが丸ごと一匹出てきたときである。言うまでもなく殻から身を取り出すのに夢中になってしまって、喋ることを忘れてしまうのだ。身が美味しいから、面倒な殻があってもついつい頑張ってしまう。

 その殻の主成分は、「キチン」という化合物である。キチンは植物のセルロースと同じような構造の高分子で、セルロースと同様にヒトは消化吸収することはできない。生物が生産する化合物のうち、地球上で最も量が多いのは植物のセルロースだが、キチンはそれに次いで多いといわれている。セルロースとの大きな違いは、キチンには窒素原子(N)が含まれているという点である。

〇 キチンとセルロースの構造。

 キチンは、実はキノコなどの菌類や線虫にも含まれているのだが、産業的にはやはりエビ・カニなどの節足動物から採られることが多い。キチンを化学処理したキトサンは、金属の吸着や再生医療のための素材などとして幅広く応用されており、重要なバイオマスである。

〇 脱皮のリスクより急速な巨大化のメリットを選ぶ

 節足動物は大きな分類でいうと「脱皮動物」に属する。炭酸カルシウムの殻で防御する軟体動物などでは、自ら形成した殻に合わせて体の大きさが規定される。そして、一度つくった殻はそう簡単に壊すことはできないので、成長しようと思ったら少しずつ建て増しするほかない。

 しかし、大分類の名前のとおり、節足動物は脱皮できるのである。エビやカニはキチンを糖類から合成し、場合によっては自分自身で分解することもできる。つまり、成長に合わせて脱皮を行って外骨格を完全リニューアルすることができるのだ。

 脱皮中に襲われるリスクをあえて取っても、脱皮によって急速に巨大化できるということは生存競争では有利であっただろう。実際、第2話の棘皮動物篇で紹介した「アノマロカリス」の仲間は、カンブリア紀の大爆発で登場した動物の中でも桁違いに大きい。といっても1m弱程度だが、当時の他の動物の大半が数cm程度であることを考えれば、十分に巨大である。

〇 エビからヤドカリ、そしてカニへ

 そのような便利な化合物キチンが生物進化のどの段階で現れたのかは定かではない。ただ、アノマロカリスや三葉虫などのような節足動物がカンブリア紀初期に登場しているので、少なくとも6億年前くらいまでにはキチンは登場したものと想像される。

 ただし、注意しなければならないのは、殻の化石といっても、炭酸カルシウムが成分である場合もあるということだ。化石としてはこちらのほうが残りやすく、棘皮動物や軟体動物の化石の多くはこの炭酸カルシウム由来である。いかにも節足動物といった外観の三葉虫も、殻の表面は実は炭酸カルシウムで、その保存性のよさによって彫刻のような膨大な量の化石が見つかっているのである。

 一方、キチンは有機化合物であるために意外と分解しやすく、化石として残りにくい。よって、キチン質主体の外骨格を持ったエビやカニの祖先がいつの時代に登場したかは、まだはっきりしたことはいえないようだ。今のところ、もっと古いエビの化石は古生代のデボン紀の後期(約3億6000万年前)、カニの化石は中生代ジュラ紀初期(約1億8000万年前)の地層で見つかっている。

 化石の順番からすると、エビからカニへと進化したということになる。それはエビとカニの形態や遺伝子の類似性から調べてもほぼ確実であるとされている。

 現生の種で形態的な違いを見てみると、クルマエビのようないわゆる「エビ」の腹部が徐々に小さくなるとヤドカリとなる。さらに腹部が小さくなると、タラバガニのような「カニらしいヤドカリ」となり、ヤドカリから別の系統として進化すると「ふんどし」とよばれる腹部を持つ、ズワイガニような「カニらしいカニ」となる。

 

 

 

津田大照

2019年11月17日 (日)

無酸素時代―35億年前の先カンブリア紀、想像を絶する世界

酸素のなかった時代の生物はどのように生きていたのか!?

太古の記憶 無酸素時代―35億年前の先カンブリア紀、想像を絶する世界リンクより一部引用します

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かつて,地球には酸素が全く存在しない無酸素時代がありました。

時代は35億年前、先カンブリア紀という時代。人類や恐竜も誕生するずっと前、ましてや動物や植物も存在していませんでした。

酸素がもとになってできているオゾン層もこの時代存在しないため、生物の遺伝子を破壊してしまうような超有害な紫外線が地上に降り注いでいたのです。

酸素がないかわりに、当時は二酸化炭素が大気の主成分で、現在の300倍から1000倍程度も存在していました。また、メタンガスガスも大量に存在していました。大気の成分の違いは空の色も変ました。二酸化炭素やメタンガスは当時の空を薄い赤色に染めていました(図)。

当時は月と地球の距離は現在の半分程度しかなかったため空には巨大な月が写っていた。その影響で、塩の満ち引きや波の荒立ちは今よりずっと激しかったと言われており、この状態が生命誕生の際の分子結合を促進したと言われている。

この時代地球には陸地はあってもそこに草木や動物の歩き回る姿はなく、閑散とした大地と海が永遠と広がっていました。しかし海の中には、すでに我々の祖先は生きていました。バクテリアです。

彼らは、1千分の1ミリ程度の非常に小さな生物で、海水中の化学物質を吸収することで生息していました。
繁殖は、自分のDNAを子孫にそっくりそのまま伝える自己複製(つまりコピー)によるもので、個体ごとの特徴である個性はありませんでした。

海底では、地球の内部物質が噴出する裂け目などが存在し、そこから彼らの栄養となる硫化水素が供給されていました。酸素の無い時代、かれらは、今では猛毒な物質で生息していたのです。

当時の生物がエネルギー源にしていた硫化水素のエネルギー効率は酸素の10分1程度。つまり、大型化した生物の活動を支えるには酸素を利用した呼吸というシステムが必須でした。硫化水素を食糧にしたままでは、生物は大きく進化することはなく、おそらく今日もこういった原始的な生物のままだったでしょう。

では、生物の進化に必要だった酸素は、どのようにして生まれたのでしょうか?


無酸素時代の終焉の兆候
-シアノバクテリアによる光合成


米マサチューセッツ工科大の研究グループは、あらゆる生物の原型の遺伝子モデルをもとに、その後の生物がどう進化していったかを分析しました。その結果、約30億年前にある変化が現れたことを突き止めました。進化の過程にあったバクテリアが、太陽光を使って水から電子を分離させ、その電子を細胞膜内で移動させる過程で酸素を生み出す能力―すなわち光合成を可能にしたのです。(2011年発表)

彼らは、永遠と降り注ぐ太陽光と、海水としての豊富な水をもとに、酸素を排出していったのです。
酸素は生物によってもたらされていたのです。

オーストラリアでは、実際の化石も発掘されています。彼らは、シアノバクテリアと呼ばれ、約27億年前の地層からその化石が見つかっています。

 

 

 

 

久里亜

人類の祖先は、毒を食べてエネルギーを得るモンスターだった!?~環境破壊によって再び酸素の少ない地球になりつつある~

元々は生物にとって毒だった酸素。
実に数億年もの歳月をかけて、酸素に適応し、生物は生き残ってきた。
しかし、この100年ほどの短い時間で人類は環境を破壊し、生物が滅びようとしている。

以下(リンク)引用
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■シアノバクテリアという「ニュータイプ」の登場

地球に生命が生まれた38億年前。
当時の地球には酸素は存在しておらず、おそらくは金星や火星などの惑星と同じように、大気の主成分は二酸化炭素だったと考えられている。
酸素のない地球に最初に誕生した小さな微生物たちは、硫化水素を分解してわずかなエネルギーを作って暮らしていた。微生物たちにとって、つつましくも平和な時代が続いたのである。
ところが、である。その平和な日々を乱す事件が起こった。光を利用してエネルギーを生み出すこれまでにないニュータイプの微生物が現れたのだ。彼らこそが、光合成を行うシアノバクテリアという細菌である。
シアノバクテリアが持つ光合成は、脅威的なシステムである。
光合成は光のエネルギーを利用して、二酸化炭素と水からエネルギー源の糖を生み出す。
この光合成によって作り出されるエネルギーは莫大である。まさに革新的な技術革命が起こったのだ。
ただし、光合成には欠点があった。どうしても廃棄物が出るのである。光合成の化学反応で糖を作り出すとき、余ったものが酸素となる。酸素は廃棄物なのだ。こうしていらなくなった酸素は、シアノバクテリアの体外に排出されていったのである。
もちろん、公害規制もない時代だから、酸素は垂れ流し状態だ。当時ほとんど酸素がなかった地球だったが、大繁殖したシアノバクテリアの活動によってしだいに大気中の酸素濃度は高まっていったのである。

■毒を食らわば皿まで

ところが、である。酸素の毒で死滅しないばかりか、酸素を体内に取り込んで生命活動を行う怪物が登場した。まさに毒を食らわば皿まで、である。
酸素は毒性がある代わりに、爆発的なエネルギーを生み出す力がある。酸素は諸刃の剣なのだ。危険を承知で、この禁断の酸素に手を出した微生物は、これまでにない豊富なエネルギーを生み出すことに成功した。それが、ミトコンドリアの祖先である。
そして、ある単細胞生物は、この怪物のような生物を取り込むことによって、自らもまた酸素の中で生き抜くモンスターとなる道を選択した。
これが私たちの祖先となる単細胞生物である。後に、このモンスターは豊富な酸素を利用して丈夫なコラーゲンを作り上げ、体を巨大化することに成功する。そして、猛毒の酸素が生み出す強大な力を利用して、活発に動き回ることができるようになるのである。

■人類が争うようになった理由も「酸素」にあった!?

光合成を行う生物たちは、酸素を放出し、それまでの地球環境を変貌させていく。
シアノバクテリアによって産出された酸素は、海中に溶けていた鉄イオンと反応して酸化鉄を作る。そして酸化鉄は海中に沈んでいったのである。
その後の地殻変動によって、酸化鉄の堆積によって作られた鉄鉱床は、後に地上に現れる。そして、はるか遠い未来に、地球の歴史に人類が出現すると、人類はこの鉄鉱床から鉄を得る技術を発達させるのである。人類は鉄を使って、農具を作り、農業生産力を高めた。やがて、鉄を使って武器を作り、争うようになった。すべてはシアノバクテリアのせいである。
さらに、大気中に放出された酸素は地球環境を大きく変貌させる結果を招いた。
酸素は地球に降り注ぐ紫外線に当たるとオゾンという物質に変化する。シアノバクテリアによって排出された酸素は、やがてオゾンとなり、行き場のないオゾンは上空に吹き溜まりとなって充満した。こうして作られたのがオゾン層である。まさに地球環境を大改変してしまったのだ。

■古代の微生物たちの復讐が始まった?

植物は、酸素を排出し地球環境を激変させた環境の破壊者である。
しかし現在、その地球環境が今、再び変貌を遂げようとしている。今度は、人間が放出する大量の二酸化炭素がその原因だという。
人類はものすごい勢いで石炭や石油などの化石燃料を燃やして大気中の二酸化炭素の濃度を上昇させている。そして私たちの放出したフロンガスは、かつて酸素から作られたオゾン層を破壊している。遮られていた紫外線は再び、地表に降り注ぎつつある。そして、人類は地上に広がった森林を伐採し、酸素を供給する植物を減少させている。
生命38億年の歴史の末に進化の頂点に立った人類が、二酸化炭素に満ち溢れ、紫外線が降り注いだシアノバクテリア誕生以前の古代の地球の環境を作りつつあるのである。
酸素のために迫害を受けた古代の微生物たちは、地中の奥深くで再び時代が巡ってきたことをほくそ笑んでいるだろう。

■数億年の変化が100年単位で進んでいる

38億年の地球の歴史の中で、地球環境は大きく変化してきた。それに比べれば、人間のやっている環境破壊など、ほんの小さなことかも知れない。
シアノバクテリアが出現する以前、地球の歴史で、最初に光合成を行う微生物が生まれたのは、35億年前と言われている。やがて、古代の海に生まれたシアノバクテリアが、酸素を撒き散らし、オゾン層を作り上げるまでに生命の最初の光合成から30億年の歳月を費やした。さらに地上に進出した植物が酸素濃度をあげるまでに6億年の歳月が必要だったのである。
人類による環境破壊は、たかだか100年単位で引き起こされている。これは、光合成による地球環境の変化の100万倍以上のスピードだ。この変化のスピードでは、生物たちの進化が環境の変化に追いつけることはないだろう。そして多くの生命が滅ぶことだろう。
たとえ、いくらかの生物が地球に生き残るとしても、人類はこの地球環境の激変に耐えられるのだろうか。
もし、遠くの星から、宇宙人たちが地球を観測しているとしたら、人類のことをどう思うだろうか。自分たちを犠牲にしてまで、本来の古代の地球環境を取り戻そうとする健気な存在だと思うのではないだろうか。

 

 

 

 

真鍋一郎

大気中の酸素濃度の上昇とた全球凍結(スノーボールアース)

25億年ほど前に登場したシアノバクテリアは、光合成活動により、増殖に必要なタンパク質やさまざまな有機化合物を、大気中の二酸化炭素を利用して合成するとともに、酸素を生成して大気中に放出した。この大量の酸素が、それまでの酸素が存在しない環境に適応していた生物の大絶滅をもたらすような,地球史上最大の環境変動だったと考えられています。

しかし、最近の研究で、この酸素濃度の急激な上昇は、光合成活動だけでは起きることはなく、球凍結(スノーボールアース)にともなう地球システムの大きな擾乱の結果、高濃度酸素環境の安定化に大きく関係していることが分かってきたようです。どうも。地球大気に酸素が高い濃度で含まれている理由は,全球凍結イベント(スノーボールアース)が生じたため、といえるのかも知れません。

以下、「大気中酸素濃度の上昇史とそのメカニズムの解明」(リンク)より転載。

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 地球は,酸素が主成分(約21%)の大気を持っています(図1).このような惑星はほかに知られていません.地球大気も,最初は酸素を含んでいなかったものの,酸素発生型光合成生物が出現した結果,大気や海水に酸素が含まれる「好気的」な環境がもたらされました.生物は,酸素のない「嫌気的」な環境で誕生し,進化してきました.好気的な環境への変化は,それまでの嫌気的な環境に適応していた生物の大絶滅をもたらすような,地球史上最大の環境変動だったと考えられます.

 大気中の酸素濃度は,いまから約24.5~20億年前頃に急上昇したことが,地質学的証拠から知られています.それまで,少なくとも現在の十万分の一以下だった酸素が,現在の百分の一レベルにまで増加したと考えられています.この出来事は「大酸化イベント」(Great
Oxidation Event, GOE)
と呼ばれています(図2).

 南アフリカ共和国には,約22.22億年前に地球全体が凍りつく「全球凍結(スノーボールアース)イベント」が生じ,その直後に酸素濃度が上昇したことを示唆する地質学的証拠(カラハリマンガン鉱床)が存在します.すなわち,酸素濃度は,全球凍結イベント直後に上昇した可能性があるのです.しかし,全球凍結イベントと酸素濃度の上昇にはどのような因果関係があるのか不明でした(田近
(2007)
を参照).

 そこで,私たちの研究グループはこの問題を詳細に検討し,地球が全球凍結状態から脱出した直後に大気中の酸素濃度が必然的に上昇することを,数値シミュレーションによって初めて明らかにしました
(Harada, Tajika, and Sekine,
2015).

 全球凍結イベント直後の地球は,大気中に大量の二酸化炭素が蓄積したため,全球平均気温が摂氏60度を超えるような高温環境にあったと考えられます.この結果,全球凍結直後の地球においては,大陸表面が激しく風化浸食され,生物の必須元素(リン)が大量に海洋へ供給されるため,海洋は異常な富栄養化を起こし,光合成を行うシアノバクテリアの爆発的な繁殖をもたらすはずです.この結果,膨大な量の酸素が大気中に放出され,その濃度が急激に上昇するという可能性が考えられます(図3).

 この仮説を検証するため,私たちの研究グループでは,海洋生物化学循環モデルと大気化学モデル及び気候モデルを結合させた独自のモデルを開発し,全球凍結イベント直後の物理化学条件を初期条件とした数値シミュレーションを行いました(図4).

 その結果,予想通り,大陸表面は激しく風化浸食され,大気中の二酸化炭素が急速に吸収されて炭酸カルシウムの大規模な沈殿と大気中の二酸化炭素濃度の低下が生じる過程で,リンが通常の二十倍以上の速度で海洋へ供給される結果,シアノバクテリアが爆発的に光合成を行い,通常の十倍もの速度で酸素が大気中に放出され,その濃度が急上昇するという結果が得られました(図5).
 このことは,光合成活動が生じても,通常の自然変動では酸素濃度のゆらぎしか生じないが,全球凍結イベントにともなう地球システムの大きな擾乱の結果(光合成による酸素の生産率が通常の十倍にも増幅された結果),大気酸素濃度の多重安定解間の遷移(低い安定レベルから高い安定レベルへの遷移)が生じたのだと解釈することができます(図6).地球大気に酸素が高い濃度で含まれている理由は,全球凍結イベントが生じたためである,ということなのかも知れません

 おもしろいことに,酸素濃度はいったん現在のレベルにまで達した後,1-2億年かけて現在の百分の一レベルに低下するという「酸素濃度のオーバーシュート」が生じたことが,最近の研究から示唆されていますが,本モデルによってそのようなオーバーシュートが必然的に生じることが示されました(図5,6).

 いまから7-6億年前にも全球凍結イベントが生じ,その直後にも酸素濃度が増えたらしい証拠が見つかっています.おそらく同様のことが,そのときにも生じたのではないかと考えられます.

図6:計算結果2

 大気中の酸素は,真核生物や多細胞動物が出現する上で,必要不可欠なものであったと考えられています.酸素が全球凍結イベントによってもたらされたのだとすると,地球史において全球凍結イベントが果たした役割はきわめて本質的なものだといえます.このことはまた,太陽系外における第二の地球の存在を考える上でも,きわめて重要な意味を持っていると考えています.

 また,大酸化イベント時に酸素濃度が一時的に現在と同じレベルにまで達したのだとすると,生物への影響は計り知れません.多くの生物種が絶滅したであろう一方,そのような好気的環境に適応進化した生物種がいたはずです.そしてそれは,現生生物のゲノム情報に記録されているはずだと考えられます.

 

 

 

 

 斎藤幸雄
 

逆境が進化をつくりだす1~真核生物の誕生

生物学の常識では「進化は遺伝子のランダムな突然変異による」とされ、環境の影響や生命体の主体的な意志はないものとされている。これは明らかに生命は神がつくった。よって意志あるものは神のみであり、生命に意志などないとする、奴隷の思想を反映したものである。

しかし「ピンチこそチャンス」「逆境が人を強くする」といった事実は、なにも人間の専売特許ではない。事実、生物史を振り返ると、逆境が進化をつくりだしたとしか理解しようがない事実がたくさんある。その事実を知ることは、地球の歴史を知ることでもあり、生物史を通して「自然の摂理」を学ぶということでもある。それらが紹介された稲垣栄洋著「敗者の生命史38億年」から紹介していこう。

第1回は、真核生物の誕生について。生物は核を持たない原核生物(大腸菌や乳酸菌のようなバクテリア)から、核をはじめとする多様な細胞内小器官を持つ真核生物(アメーバーやゾウリムシ等の単細胞生物)へと進化したが、それはなぜか?

この謎を解き明かいしたのが、リン・マーギュリスが提唱した「細胞内共生説」である。

真核生物はDNAを収納した核の他に、酸素呼吸を行うミトコンドリアという小器官や、光合成をおこなう葉緑体といった小器官を持っている。そしてミトコンドリアは酸素呼吸によって、葉緑体の祖先は光合成によって、大きなエネルギーを排出する。

マーギュリスは、大きな原核生物は、ミトコンドリアや、葉緑体等の小さな原核生物を飲み込んで、消化せず、細胞内で生かしておくことで、消化するよりも、恒常的に高いエネルギーをえたのではないかと考えたのだ。

生命体は、外部から体を構成するための部材を取り込まなければ大きくなることができないが、部材を取り込んで大きくなることができれば、この部材獲得競争の勝者となることができる。逆に大型化できなければ、常に部材獲得競争の敗者、つまり食物連鎖の弱者となってしまう。つまり弱肉強食という生物史を貫く「自然の摂理」である。

しかし、生物史を貫く「自然の摂理」は「弱肉強食」だけではない。実は、「共生」も自然界において代表的な「自然の摂理」であり、現在でも「細胞内共生説」を連想させる現象が観測されている。

例えばミドリアメーバと呼ばれるアメーバの仲間は、体の中にクロレラという単細胞生物を共生させている。またコンボルータと呼ばれる扇型動物は体内に藻類を共生させ、藻類が光合成で作り出す栄養分を利用して暮らしている。そして私たち人間も、腸内に腸内細菌を宿して、病原菌の侵入を防いだり、分解しにくい食物繊維を分解したり、ビタミンの代謝物を生産したりしている。進化の頂点にいるとされる人間も単細胞生物と共生しているのだ。

では、何故、どのようにして原核細胞同士の「共生」は始まったのだろうか?

仮説として考えられているのは真核細胞誕生当時に起こったとされている「全球凍結=スノーボールアース」である。大気温度はマイナス40℃にもなり、地球全体が凍結したといわれている。この激しい環境変化=逆境が、原核生物が共生の道を選ぶきっかけとなり、真核生物が誕生したのではないだろうか。

 

 

 

山澤貴志

カメレオンの変身は擬態ではない?

動物の体の色の変化の理由として真っ先に思いつくのは周辺環境への擬態ですが、動物たちの体の色の変化の理由は思ったほど擬態にかたよったものではないようです。実は人間が季節ごとに着飾る習慣も本能と直結した部分を持ち合わせていそうです。

私たち人間は服装によって見た目を変えますが、動物のなかには体の色そのものを変えることができるものも存在します。カンジキウサギやホッキョクギツネなど高緯度に住む動物は、季節によって毛が生え変わり、見た目を変えます。一方、イカやタコなどの頭足類はさまざまな色に変身することができ、環境に合わせることができます。色を変える動物の代表格・カメレオンは、実は色を変えることで体温調節を行っています。それぞれの動物が、環境に適応するためにさまざまな理由で色を変えるのです。
色を変えるさまざまな動物たち
マイケル・アランダ氏:私たちは状況に合わせて見た目を変えますよね。例えば森の中で鹿を狙う時は顔にペイントを施したり、クールな見た目を演出するために服を黒で統一したりします。また、異性を惹きつけるためにおしゃれな服を着ることもあります。

しかし服だけは変えることはできても、髪の毛や肌の色を変えてあなたに興味があることや、あなたを恐れていることを教えることはできません。それはほとんどの動物にとっても同じですが、それができる動物たちもいるのです。

もちろんカメレオンが筆頭に挙げられますが、タコ、イカ、何種類かの虫、哺乳類、鳥類などが、動物としては珍しく体の色を変化させることができます。この驚くほど便利な進化により、枯葉、珊瑚、スノーバンクなどに身を隠すことができるのです。

色の変化は擬態だけでなく、機嫌が悪いことや、相手に好意を持っていることを示すなど、動物がコミュニケーションをとるために役に立ちます。

季節ごとに色が変わる動物
動物の種類により、色を変えるための生態は異なります。時にはゆっくりと色が変わり一定のシーズンを同じ色で過ごしたり、時にはスイッチを入れるように一瞬で色が変わったりします。

シーズンごとにゆっくりと色が変わるケースを見ていきましょう。

カンジキウサギやホッキョクギツネなど高緯度に住む動物はシーズンごとに体の色が変わります。

通常これらの動物は、体の毛が生え変わる換毛によって色を変えます。寒い時期が近づく秋になると数週間で茶色から真っ白な毛へ生え変わり、春になると茶色に戻るのです。冬の毛は厚くソフトで、高密度です。

ライチョウもまた、シーズンごとに羽の色を変え、カモフラージュします。春から秋にかけて、環境に合わせて茶色と白のブレンドに変化します。しかし、私たちが白髪で過ごしたくても自分たちで色をコントロールできないように、動物たちも毛や羽の色をコントロールすることはできません。例えばカンジキウサギは、脳の松果体が日光の変化を感じ取ることで季節に合わせた体の変化を促します。

ヒトを含めほかの動物も、自然のリズムを制御するホルモン・メラトニンを生成する松果体を持っています。松果体は季節の変化に影響を受けますが、人間の場合は毎年秋に髪が白くなることはないですね。

カメレオンの色変化
一般的に間違えやすいのが、カモフラージュのために色を変えていると思われていることです。これは事実ではありません。カメレオンは、人々の前にいるとき、ピエロのようなブレンドカラーになります。色を変える代わりにムードを伝えたり、体温を調整したりするのです。

オスは、強さをアピールするため明るい派手に色になり、怒りを表す時はダークで血のような色に変化します。一方でメスはオスを迎え入れる準備ができた時に色を変化させます。

変温動物の爬虫類は熱を作ることができませんが、カメレオンは色を変化させることで体温を調節しています。暑い日には青白くなることで体をクールに保ち、寒い時はダークな色で日光を吸収するのです。

そのような色の流動性は、細胞の働きによって可能になっています。カメレオンの肌にはたくさんの色の要素があり、それによってさまざまな色の層が肌の表面に現れます。最も外側の肌のレイヤーは透明で、その下は黄色素胞、さらに赤色素胞、虹色素胞、そしてもっとも深い層がメラニンです。いくつかの場所の色変化は、各層がそれぞれに関わりながら反応し、細胞が拡張することでさまざまな効果を引き起こしています。また、特定の色を引き出したり、色を組み合わせたりもします。

引用元:リンク

 

 

 

匿名希望

2019年11月14日 (木)

10月5日 実現塾 レポート テーマ:カンブリア大爆発と脊椎動物の登場②

2.魚類の進化と両生類の誕生においての疑問点・追求ポイントなど
・勝者より敗者の方が進化するのはなぜか?
・ミネラルをなぜ骨に蓄積したのか?
・オウムガイ → 甲冑魚 → サメ といったような、覇者の交代はなぜ起きたのか?
・汽水域に追いやられた魚はどのように適応していったのか?
・生物界は弱肉強食なのか?

①オウムガイ → 甲冑魚 → サメ といったような、覇者の交代はなぜ起きたのか?
甲冑魚はオウムガイの子どもを襲う ⇒ オウムガイの数は減る。
サメは動きが速いので、子供の甲冑魚や甲冑魚の餌を先に食べてしまった。⇒甲冑魚の数が激減する。

②汽水域に追いやられた魚はどのように適応していったのか?
塩分濃度=海>汽水域
そのため、浸透圧から身を守らないといけない。
⇒ウロコが作られた。
また。余計な水を排出するために、腎臓もつくられた

③生物界は弱肉強食なのか?
短いスパンで見ると弱肉強食なのかもしれないが、オウムガイ → 甲冑魚 → サメ というように長いスパンで見ていくと、身を守る力や敏捷性など適応力=変異力が重要だということが言える。

④勝者より敗者の方が進化するのはなぜか?
逆境を糧により変異しようという欠乏が湧くから、変異しようとする。


3.昆虫の陸上進出においての疑問点・追求ポイントなど
・なぜ脱皮するのか?
・なぜ種の数が昆虫は圧倒的に多いのか?
・大量絶滅が起きても絶滅しない生物は何か?

①なぜ脱皮するのか?
・体の成長に硬い外皮も合わせないといけないから。
②なぜ種の数が昆虫は圧倒的に多いのか?
・脊椎動物より体が小さいので適応しやすいから。
③大量絶滅が起きても絶滅しない生物は何か?
・適応力の高いバクテリアや一部の昆虫など



4.最後に人類の今後について
劇場会議内でこのような問いがあった。
〇人類は単細胞生物の適応力に勝てるのか?
これが現代の人類に大きくつながるので最後に書かせていただきます。

〇人類は単細胞生物の適応力に勝てるのか?
  ↓
冒頭のDNA変異での進化は物質の変化だが、サル以降の生物の進化は、「共認→探求→観念」という風に進化様式が異なり始めている。
  ↓
人類固有の観念機能を即時に塗り替えることができれば、適応力において、大きな力になるが、現代の人類は追求停止、思考停止状態に陥っているのでそれが大きな壁になる。
  ↓
一刻も早く、近代観念から脱却をする。
そして、とことん追求をし、事実の体系の構築・自然の摂理の解明を行い、観念を塗り替えることが人類の急務であると考える。

 

 

尾崎大翔

10月5日 実現塾 レポート テーマ:カンブリア大爆発と脊椎動物の登場①

今回は、およそ5.5億年前のカンブリア大爆発から、魚類の登場、両生類の登場。
そして昆虫をはじめとする節足動物の登場についてを扱った。

1.カンブリア大爆発においての疑問点・追求ポイントなど
【劇場会議で挙がった意見】
・酸素濃度の上昇と、生物の進化がつながるのはなぜか?
・変異のDNAの蓄積とはどういうことか?
・三葉虫は視覚を手にしたが、海底で何か見えるのか?
だとすれば、三葉虫は比較的浅い海の海底に住んでいたのではないか?
・生物は大きければ強いのか?
などが挙がった。

【議論内容】
〇変異DNAについて

図:進化の段階( リンク )

生物における進化において、最も重要なのは、明らかに大進化である。
しかし、1960年代のDNAの二重螺旋構造以降、学会は「進化の源泉のすべてはDNA」などという大嘘を述べているが、大進化の具体例である「他の生物との共生」などの根本的な原因がDNAではないことは明らかである。

また、学会がウソをついておることとして、もう一つ例を挙げるとすれば、「サルと人類のDNAの違いは1%」だと言っているが、それは遺伝子を比べているだけでDNA全体のうちの遺伝子の割合はわずか2%である。
残りの98%を学会はジャンク遺伝子(分かりやすく言い換えるなら、クズ遺伝子)と称しているが、生物が不要なものを残すわけがないので、これが大ウソであるということは明らかである。
言い換えればこの98%も進化に大きくかかわっているはず。
そして、この98%こそが変異DNAの蓄積なのではないかと考えられる。

変異DNAについて、カンブリア大爆発の時期あたりのことを具体例に考えると、カンブリア大爆発は、ちょうどスノーボールアース(全球凍結)が終わり温暖化していった頃。

つまり、多くの生物は、全球凍結時に、環境の変化に備えて変異DNAを蓄積しており、温暖化が始まるや否や多くの生物が蓄積していたDNAを一気に作動させたた。そのため、酸素濃度が上昇した地球に適応でき、酸素の放出する運動エネルギーの量は窒素とは比べ物にならないため、大型化・種の増加がおきた。(カンブリア大爆発)
と考えられる。

■大進化について。ほかの生物との共生
・大半の生物は、侵入してきた時点で死滅。しかし、一部は共生することができた。
その代表例が葉緑体やミトコンドリアである。
・これが、生物において相当大きな進化だが、DNAとは無関係なのは明らかである。

■酸素濃度の上昇
・二十数億年前にはシアノバクテリアが登場する。
=シアノバクテリアは光合成菌のため、酸素を生成し始めた。
シアノバクテリアは層状になり、ストロマトライトに。
そこから、少しずつ酸素濃度が上昇し始めた。
そのため、窒素生物の一部は海底へ逃げた。
しかし、いずれは海底も酸素が上昇する。酸素が上昇し始めると、海底へ逃げた窒素生物も酸素生物に転換しなければならなくなる。
そして、転換するが、エディアカラ紀はそこまで酸素濃度が高くないため活発に動き回れない。しかし、カンブリア紀になると酸素濃度が上昇する。
酸素の方が窒素よりエネルギー量が高いので海を自由に泳ぎ回り始める。


■視覚について。
(劇場会議での疑問点)
①視覚ができる前は、生物はどのように外圧をキャッチしていたのか?
これに関しては、以前の実現塾「脳回路の仕組み」でも扱ったので、
リンク より引用します。
◯脳回路の仕組み(外識機能と内識機能)2

0.前感覚機能(松果体?):波動を受信するが、まだ感覚機能は備わってない。昆虫の触角の原機能。イルカetc.の受・発信機能。人類の気や予知の受・発信機能etc.

1.触覚回路:餌や棲家etc.接触対象の+-を判別する必要から(波動機能より進化した)触覚の受信機能を獲得。
空気や物体や濃度や外力etc.接触する外圧を受信し、扁桃体が熱い・寒い、痛い・痒いetc.の価値判断を下し、グリア細胞に様々な駆動司令を出す。

2.味覚回路:触覚機能の一部で、食物の+-判断に特化した受信機能を進化させた。触覚機能と同様に、扁桃体が甘い・辛いetc.の価値判断を下して、グリア細胞に駆動司令を出す。

3.嗅覚回路:非接触対象(近くの対象)の+-を判別する必要から(触覚機能より進化した)嗅覚の受信機能を獲得。比較的距離の近い対象の臭いの種類や濃度を受信する。はじめは受信して駆動するだけだったが、その後、その受信機能を土台にして様々な武器として性情動物質etc.を放出する機能を形成してゆく。

4.聴覚機能:より遠い外圧or対象の+-を判別する必要から、膜によって(0の)波動を増幅して受信する機能を獲得。この機能も、はじめは受信して情報を扁桃体に送るだけだったが、その受信機能を土台にして、主に同類に対して情報を発信することの利点から、その後、発声機能を形成すると共に、同類向けに周波数が限定されてゆく。

(引用終了)
というような感じである。

②どうやって視覚を作った?
明暗・色・形など視覚の要素は様々だが、色を識別できればある程度の形を識別できるので、生物は色の識別をできるように適応していったと考えられる。
(目で光の波長をキャッチする。)

③三葉虫は視覚を手にしたが、海底で何か見えるのか?
だとすれば、三葉虫は比較的浅い海の海底に住んでいたのではないか?

前述したように、視覚はおそらく光の波長で色を判断するので、光がなければ見えない。
したがって比較的浅い海の底に三葉虫が生息していた可能性が高いと考えられる。

②は魚類の進化などを扱っていく。

 

 

尾崎大翔

サメは「生きた化石」ではなかった? 定説覆す化石発見

古代よりカタチを変えておらず、生きた化石と言われているサメの起源に迫ってみる。

AFPリンクより引用。
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【4月21日
AFP】現代のサメは、大昔の祖先の特徴を今に残す「生きた化石」であるとの定説を覆し、数百万年かけて大きな進化を遂げて現在の特徴を獲得したとする研究が、英科学誌ネイチャー(Nature)に発表された。

全ての顎口類(顎を持つ脊椎動物)の祖先に当たるサメに似た動物の頭蓋骨の化石が新たに発見されたことにより、顎口類の原型が軟骨ではなく硬骨だったという説が補強されたという。この動物は、約3億2500万年前の古生代に生息し、サメのような軟骨魚類と、サケやマグロのような硬骨魚類の両方の特徴を備えていた。

■定説は「軟骨から硬骨への進化」
これまで科学者たちは、サメのように全身の骨格が軟骨でできている生物が、時間とともに硬い骨を獲得し、硬い骨を持つ現代の動物に進化したと考えていた。そのため、現代のサメやエイは基本的に変化しないまま、顎口類の祖先に最も似た姿を保ってきた動物とみなされてきた。

だが今回の研究は、元は硬い骨を持っていたサメが、深海での捕食に特化するために硬骨を軟骨に置き換えていったという新たな学説を補強するものだった。

「科学者や一般の人々は長らく、現代のサメを『生きた化石』──大昔に出現し以後ほとんど変わっていない動物だと考えてきた」と、論文の主著者でアメリカ自然史博物館(American
Museum of Natural History)のアラン・プラデル(Alan
Pradel)氏は述べた。

「科学者たちはこの根拠を、より原始的とされる(ヤツメウナギとメクラウナギから成る)無顎類と同じ軟骨の骨格をサメが持っているという事実においていた」「よって、科学者らは現代のサメが顎口類の祖先を表しているものだと推定した」

だが、新たに発見された化石は、この説に疑問を投げ掛けるものだった。

■サメの祖先は「硬骨魚類に似ていた」
研究チームは、この頭蓋骨化石がサメの頭蓋骨とは大きく異なっており、むしろ硬骨魚類に似ていることを発見した。

「この顎口類の共通の祖先は、現代の軟骨魚類よりもむしろ硬骨魚類によく似ている」「これは伝統的な科学的思考を覆すものだ。現代のサメは生きた化石ではなく、祖先から大きく異なった姿をしているのだ」(プラデル氏)

これまで長らく、顎口類の初期の進化を知るためにはサメを研究するのが良いとされてきたが、この研究により、サケやマグロを研究する方が有用な可能性があることが示唆された。(c)AFP

 

 

 

匿名希望

2019年11月13日 (水)

遺伝子発現の制御機能を持つ「非コードRNA」の存在


以下、日本の進化生物学舎の長谷川政美氏の「進化の歴史」リンクより紹介。
既知の遺伝子と相同性が見られないとのことから、見過ごされてきたジャンクDNA。2005年頃から進む研究では、それらのDNAにも負の自然選択が働いており、「非コードRNA」(アミノ酸配列をコードしていないRNA)と呼ばれる、遺伝子発現の機能を持っている可能性が浮上してきた。

* * * * * * * * * * * * *
第22話
ジャンクDNA
文と写真 長谷川政美

◎ジャンクDNAはがらくたか?
21世紀に入り、多くの生物のゲノムの塩基配列が解読されるようになってきた。その結果分かったことは、ゲノムのなかでたんぱく質のアミノ酸配列をコードしているのはごくわずかの部分に過ぎないということであった。

ヒトのゲノムはおよそ30億塩基対から成るが、たんぱく質をコードする遺伝子の数は22,000個程度だと推定されている。1個の遺伝子のアミノ酸コード領域の長さが3,000塩基対(1,000アミノ酸)だとすると、ゲノム全体でアミノ酸コード領域が占める割合は、わずか2.2%に過ぎないのだ。残りの部分は何をしているのだろうか?

最初これらの大部分は「ジャンクDNA(がらくたDNA)」と呼ばれた。ところが、ヒトのゲノムを50から100塩基程度の短い断片ごとにマウスのゲノムと比較してみると、およそ5%の断片で配列が比較的よく保存されていることが分かった。つまりアミノ酸コード領域以外のジャンクDNAと呼ばれた部分でも、5%近くのDNA配列で負の選択圧が働いているようなのだ。

突然変異はゲノム全体でほぼ均等に起るので、配列が保存されているということは、それらのDNA配列にも機能的な制約があって、負の自然選択が働いていることを意味する。このことはこれらの配列が機能をもっていることを示唆する。第8話で述べたように、重要な遺伝子ほど突然変異全体のうちで中立的なものの割合が少なく、それだけ変わりにくいのだ。

たんぱく質をコードする遺伝子の数は、ヒトで22,000個程度と推定されていると述べたが、マウスもヒトと同じ程度の数の遺伝子をもっている。一方、ショウジョウバエでは14,000個、酵母で6,000個、大腸菌で4,000個とされている。ヒトのもっている遺伝子の数は、単細胞の大腸菌のせいぜい6倍程度でしかないのだ。さらに多細胞動物のなかでもわずか1,000個ほどの細胞しかもたないカエノラブディティス・エレガンス
Caenorhabditis
elegansという線虫は、ヒトとほとんど変わらない20,200個の遺伝子をもっている。

これらの生物の複雑性の違いを定量的に測ることは難しいが、ヒトでは予想されていたよりも少ない数の遺伝子で複雑な体制を作り上げているのだ。このことは、複雑な体制を作り上げるためには、新しい遺伝子を作るよりも、既存の遺伝子を使い方でさまざまに組み合わせる制御機構が重要であることを示唆する。

ジャンクDNAと呼ばれた配列にもかなりの部分に負の自然選択が働いていることから、それらの部分が遺伝子発現の制御に関わっているものと考えられる。
また、生物種間の違いは、遺伝子の違いによるよりも、同じような遺伝子が違ったパターンで使われることによることが多いと考えられる。わずか100個の遺伝子のスイッチのオン・オフでも、2100≒1.3
x
1030という膨大な数のパターンが可能なのである。

受精卵が発生の過程で多様な組織の細胞に分化するときだけでなく、種分化により多様な種が生み出される際にも、このような遺伝子発現スイッチのオン・オフのパターンの多様性が重要な役割を果たしているのではなかろうか。

◎非コードRNA
最近、これまでアミノ酸配列をコードしないジャンクDNAと呼ばれていたDNA配列のなかに機能的に重要な役割を果たしている配列の存在が浮かび上がってきた。

「非コードRNA」をコードするDNAである。「非コード」とはアミノ酸配列をコードしていないという意味である。もちろん、以前からリボソームRNAや転移RNAなどをコードするDNAや、転写開始領域(プロモーター)や調節領域(エンハンサー、転写を高める)などたんぱく質をコードする遺伝子の発現を調節するDNA領域は知られていた。しかし、新たに見つかった非コードRNAも遺伝子発現の制御に関与していることが分かってきたのである。ある種の非コードRNAは、ヒストンに修飾を付加することによって、遺伝子発現の制御に関与する。

先ほど機能的に重要な役割を果たしている遺伝子の塩基配列は、例えばマウスとヒトの間で保存されていると述べた。ところが、機能的に重要な役割を果たしていると考えられる非コードRNAのなかには、配列があまり保存的でないものも多い。このことから、これらの配列は重要でない、とは必ずしも言えない。むしろこれらがそれぞれの種で特異的な働きをしている可能性もあるのだ。

2005年に理化学研究所のグループが、マウスの転写産物について片っ端から配列決定を行なったところ、なんと23,000種類以上の非コードRNAが同定されたという。たんぱく質をコードする遺伝子の数と同程度なのだ。これらのRNAの大部分の機能はまだ不明であるが、遺伝子発現の制御に関与している多数の非コードRNAの存在が明らかになっている。機能が不明だったためにジャンクDNAと呼ばれた領域の多くで、何らかの機能が見いだされつつある。

さらに2012年には、ヒトゲノムのおよそ3/4の配列が、何らかの細胞で何らかの時期にRNAに転写されていることが明らかになった。ヒトの遺伝的病気の原因となるゲノム領域が特定された領域のおよそ90%は、いわゆるジャンクDNAのなかにあったという。
日進月歩のこの分野の現況を知りたいひとは、最近出版されたネッサー・キャリーの『ジャンクDNA』(中山潤一訳、丸善出版、2016年)や小林武彦さんの『DNAの98%は謎』(講談社ブルーバックス、2017年)を参照してほしい。

(以上)
※続きは、
リンク

 

 

ぴぴ 

女性の臭覚が鋭いのは近い遺伝子を避けるため

年頃の娘になると、父の臭いを毛嫌いするのはどの父親も経験していることだろう。女性の臭覚は、遺伝子的な距離を嗅ぎ分ける能力がある。

リンク
女性の嗅覚が男性の嗅覚より大いに鋭いのは、「カップリング(交配)相手の選別の為」と言われている。脳内ホルモン・フェール・エチル・アミンの、本能をくすぐる「一目惚れ効果」の前駆段階にこの女性特有の臭覚が在る。

女性は、匂い(体臭)で自分の好みの男性を選別しているのだが、此処に無意識な小脳の働きが在り、自然に「遺伝子が近い男性を避ける目的」が存在する。

つまり遺伝子が近い男性とカップリングすると、産まれて来る子供が知的劣勢や体質虚弱と言う近親交配のリスクを負う事に成る。だから遺伝子が遠い男性を、匂い(体臭)で嗅ぎ分けて自分の好みとする小脳の機能が働き、知らず知らずに「好き」と選択するからである。

ついでに言うと、この近親交配を避ける為の嗅覚が、娘が年頃に成ると鋭くなり、中高生くらいから父親の体臭を「臭い」と嫌う反応を示すように成る。

近親交配とは自然科学的な用語で、親縁係数がゼロでない個体同士の遺伝子(精子と卵子)を掛け合わせる事である。有性生殖をする生物の多くは、例外を除き遺伝因子一つにつき一対(二つ)の遺伝子を持っていて、一方は父親から、もう一方は母親から受け継いだものである。

しかし両親が近親の為に同じ遺伝因子を持っていて、両親から同一の遺伝子をもらった場合のみにその形質が現れるのを「劣性の遺伝子」と言う。また、どちらか片親からその遺伝子をもらっただけで形質に現れる遺伝子を「優性の遺伝子」と言う。

近親交配では、知的劣勢や体質虚弱な人物ばかりが誕生する確率が高く成る為、戦後に制定された民法により、三親等内の婚姻は民法七百三十四条で禁止されている。

近親交配上のリスクの特徴は、両親の血縁が近い場合にその両者が「共通の劣性遺伝子を持っている可能性が高くなる」と言う遺伝学上の危険である。そのリスクを避ける為に、本能的に女性の嗅覚が男性より鋭いのである。

 

 

 

匿名希望

2019年11月12日 (火)

海の自然のなるほど! 「酸素は海からもつくられる」?⇒大気の2/3の酸素は、海中からの供給という驚き!

地球科学的な根拠)
動物が生きていくには酸素が必要だ。エディアカラ紀の進化的多様化は、世界の海の酸素濃度が激しく変動する中で起こった。(349848)

生物が誕生した海のほうが、地球上の樹木や草花から生成される空気よりも多いのではないか?という疑問がふと浮かんだ。

地球上は、大陸よりも海に覆われている。あわせて、地上に占める緑地の範囲は、海を覗いた大陸の面積を考えても少ないという直感がある。
海から発生する酸素の方が多ければ、どこから多くの酸素が共有され海中の生物達の酸素を供給している事も説明がつくのではないか?

これ以外にも、空雲から降り注ぐ、雨水の量はそれほど多くないのに対して、海水は相変わらず
日が照り返す太陽の下でも枯れることもない。等などの謎も合せてあるが、

今回は、「空気中の酸素の殆どは、海から生成されるのではないか?」という疑問に照準を合わせる。

◎海の自然のなるほど
「酸素は海からもつくられる」
リンク より転載。
わたしたちが地球上で生きていくうえで欠かせない酸素は、光合成によってつくられます。光合成というと木や草など、陸上の植物を思い浮かべるでしょう。けれども、じつは海の中でも光合成はおこなわれているのです。
  地球の誕生のころを考えてみましょう。地球ははじめ水蒸気と二酸化炭素というガスにおおわれていました。やがて地球表面の温度が下がると、水蒸気が海となりました。その海の中で生物が生まれ、長い時間をかけて、太陽の光と水をもちいて光合成をおこないました。その結果として地球上の酸素が増えていったのです。

  太陽の光がとどく海中にただよっている植物プランクトンや海藻は、水と二酸化炭素をからだの中に取り入れ、太陽の光にあたると水を酸素と水素に分解し、酸素の一部を海中へ放ちます。水素、酸素と二酸化炭素中の炭素を結びつけて、炭水化物やたんぱく質をつくりだすのです。この有機物は食物連鎖をとおして海洋生物すべてのエネルギーのもとになります。

光合成に必要な太陽の光がとどくのは海面から70~80mぐらいですが、この海面に近いところに住む植物プランクトンや海藻によって、地球の酸素の3分の2がつくられています。

◎温暖化で「窒息」する海が世界的に拡大、深海でも
~深海の低酸素海域は半世紀でEU分ほど増加~
リンク 
25年間で酸素濃度が30%も低下した深海域も
という驚くべき内容がリンク先で報告されている。

変化が今地球上で起きている。

 

 

日出・真田十勇士

人類の祖先はなぜ海から陸に進出したのか?という謎について通説を覆す新たな研究結果が発表される

Gigazineより転載です。
リンク


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人類の祖先はなぜ海から陸に進出したのか?という謎について通説を覆す新たな研究結果が発表される

 By
Leigh Jay
Temple

約4億年前、人類の先祖の魚類が海から陸上に進出する際にはヒレを四肢のように発達させる必要がありましたが、この進化を促した決定的な原因は2018年現在でもつかめていないところ。「洪水」や「日照り」が起こって魚類が陸に押し出され、水に戻ろうとしてヒレを足のように発達させたのではないか?ということや、水中の障害物に有利だったので発達させたのではないか?ということが考えられていますが、新たに、洪水や日照りではなく「潮の満ち引き」を原因とした可能性が研究で示されました。

Strong
tides may have pushed ancient fish to evolve limbs | Science | AAAS
リンク

Ocean tides could have driven ancient fish to
walk
リンク

人間の祖先と考えられている魚類は「肉鰭綱」(にくきこう)またの名を「肉鰭類」(にくきるい)といいます。肉鰭綱には、シーラカンスやハイギョ類などが含まれており、この魚類は四本のヒレが足のように肉厚なのが特徴です。肉鰭綱は4億年前に海から陸上に進出後、四本のヒレが足のように変化し、後に四肢動物になり、そこから人類を含めて多様な生物に分岐したと考えられています。
 
これまでの通説は、肉鰭綱が陸上に進出した原因は、洪水か日照りと見られていました。つまり、肉鰭綱が洪水により水たまりに入り、そこから移動するためにヒレが足のようになり陸上に対応したというものです。一方で、今回発表された仮説は肉鰭綱の進出原因を潮の満ち引き、「潮汐」としています。潮汐により海面が低くなり、肉鰭綱が陸上に座礁した後に、水の中に戻るためにヒレが足のように進化、そこから「陸にいる方が海に戻るより利点が多い」ということで陸に適応する形でさらに進化したという考えです。

この仮説は、2018年の2月15日(木)に「Ocean
Sciences
Meeting(海洋科学集会)」でイギリスのバンゴア大学所属の海洋科学者マティアス・グリーン氏らの研究チームが発表しました。仮説は古代の地球のシミュレーションが行われた結果、「肉鰭綱の化石が見つかった場所と強い潮の満ち引きがあったポイントが同じだった」ということを根拠に立てられたものです。今回の仮説を発表したグリーン氏は、「通説は水たまりに魚が入り、そこからヒレが足になったというものです。しかし、水たまりが生まれ、魚がその中に入り、そして水たまりが乾くかが謎でした」とコメントし、通説の疑問点が今回の仮説だと発生しないことを主張。

 過去にも、今回のように「魚の陸上進出が潮の満ち引きによって促された」という仮説が発表されたことはありました。20世紀の時点で、シカゴ大学の古生物学者アルフレッド・レーマー氏は「潮の満ち引きが初期の四足歩行の動物への進化に拍車をかけた可能性がある」という内容を発表。その後、2014年にオックスフォード大学の天文物理学者、スティーブン・バルブス氏が、この仮説を進展させる別の説を発表しました。バルブス氏によると、4億年前、月と地球の距離は10パーセントほど近かったとのこと。これより、当時は太陽・月・地球が一直線上になって発生する大潮が現在の地球よりも強かったといいます。2週間ごとに強力な大潮が発生していたため、その度に魚が海岸線の特定のポイントで座礁していたとバルブス氏は示しました。

 By
Khuroshvili
Ilya

グリーン氏は「座礁した生き物は、進化が促されたでしょう。座礁した水の潮だまりの中では、魚たちが食べられたり、そこから水の中に逃れようと移動しようとしました。この状態では、水に戻るために四本足のような大きなヒレを持つ方が有利となります」とコメント。

しかし、数億年間の間に地球の地形に変化あり、上記の理論を現代で立証するには証拠を集めるのが難題でした。4億年前の地球の陸地は、北のローラシア大陸と南のゴンドワナ大陸と呼ばれる2つの超大陸から構成されていました。これらと現在の陸地を比べると、地層のプレートと共に移動して位置が変わり、海水の浸食により海岸線の形が変化していました。

この問題を解消するために、今回、グリーン氏ら研究チームは、4億年前の超大陸のモデルを作成し、潮汐が引き起こす海岸線の変化のシミュレートしました。すると、超大陸が離れたことによりくさび形の海と海底の地形が生まれることがわかりました。

シミュレーションでは変化する海岸線の各所を記録していき、これにより研究チームは魚が座礁しやすいポイントを明らかにしました。このポイントは、魚たちが発見された化石のポイントと一致するので理論の整合性を示したことになります。例えば、今日の東ヨーロッパとカナダ、そしてアイルランドにある大きな化石層と大きくくぼんだ地域は、古代に座礁が起きていたポイントがぴったりと一致するとのこと。このことについてグリーン氏は「これにはこらえ切れない嬉しさがあります」とコメント。

 加えて、シミュレーションでは、今まで判明していなかった大量の化石が出土するであろう新しいポイントが示されました。しかし、シミュレーションのモデリングをリードしたスウェーデンのウプサラ大学の海洋学者ハンナ・バーン氏によると「これらの場所は、政治的に不安定な場所なので発掘することは困難でしょう」とのことです。
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(転載おわり)

 

 

 
孫市

ヌタウナギからサメへ、太古の海が育んだ魚類の進化(2)

○肺を持つ魚は、私たちの直接の祖先

 硬骨魚の祖先は、なんとサメより少し早い古生代シルル紀(約4億2000万年前)にはすでに出現していたようだ。そして、やがて「条鰭類(じょうきるい)」と「肉鰭類(にくきるい)」の2系統に大きく分かれることになる。

 簡単にいうと、日常で目にする魚の大部分は条鰭類である。一方、胸びれの根元に骨と筋肉があるのが肉鰭類で、シーラカンスや肺魚などがいる。

 先に、硬骨魚の大きな特徴として「浮き袋」を持っていることを挙げた。しかし、これは条鰭類での特徴であり、肉鰭類のハイギョでは浮き袋ではなく肺を持っている。となると、浮き袋から肺が進化してきたように予想しがちであるが、順番は逆である。

 じつは、硬骨魚の祖先はすでに肺に似た器官を持っていたらしい。そして、その肺が変化して条鰭類の浮き袋になったと現在は考えられているのだ。つまり、魚の浮き袋の原型は肺だったのである。

 そして、一部の肉鰭類は肺が浮き袋にならずに肺のまま進化して、約3億7500万年前のデボン紀後期には陸上に進出して、両生類になってゆく。つまり、肉鰭類は私たちの直接の祖先である。

○浮き袋を持った魚は多様に進化

 一方、肺を浮き袋へと変化させた条鰭類は、古生代に別の道を歩みはじめた。そして、中生代から新生代にかけて、徐々に私たちになじみ深い魚の祖先が現れだす。

 一例として、硬骨魚としてのウナギを紹介しておこう。

 ウナギは約1億年前の中生代白亜紀には登場しており、現生の条鰭類の中では比較的古いグループに入る。ウナギは「レプトケファレス」という葉のような透明な幼体の時期を持つ。これは、深海を浮遊するのに適応した形態で、他の魚には見られない大きな特徴である。

 もともとウナギは、深海を浮遊する海産の魚だったのだ。産卵も南海の深海で行われるためにまったく人目につかず、ウナギの産卵場所が特定されたのはつい最近である。ウナギの完全養殖が非常に困難なのも、ウナギがたどった独特な進化による所が大きいだろう。生物進化への理解は、生物資源の管理にも大いに役立つことがあるのだ。

 

 

津田大照

ヌタウナギからサメへ、太古の海が育んだ魚類の進化(1)

 私たちが日ごろ食べているもののほとんどは生物である。そして、多くの食材の直系の祖先は私たち人類より先に地球上に現れている。なぜヒトは「その食材」を食べることになったのか。その疑問を解くカギは、この地球上でヒトと生物がたどった進化にある。ふだん何気なく食べているさまざまな食材を、これまでにない「進化の視点」で追っていく。それぞれの食材に隠された生物進化のドラマとは・・・。

大平万里 生物進化を食べる(第5話)魚類篇
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以前、ある知り合いから「ウナギを家でご馳走する」と誘われたことがある。大好物なので喜んで知人宅に向かったが、出てきたのはこんがりと焼かれた巨大なうなぎの肝のようなものだった。口に入れると、カリッとした歯触りに続いて少しエビに似た強烈な滋味が口に広がって、非常に美味しかった。

 しかし、少なくとも私の想定した「ウナギ」ではないことは明らかであった。

 その正体は、クロヌタウナギ。「ウナギ」といっても、土用の丑の日に大量消費されるあのウナギとは分類上まったく違う生物である。近縁のキタクロヌタウナギは、日本海側では「棒アナゴ」として売っていることもある。滋養強壮食として話題に上るヤツメウナギも、このクロヌタウナギに近い仲間だ。


○脊椎動物の「ご先祖様」、魚類にあり

 クロヌタウナギは一見、細長い形をしているため「ウナギ」のように見えるが、まず顎(あご)がない。 さらには硬い骨もなく、軟骨でできた「脊椎(せきつい)」と、その原型にあたる「脊索(せきさく)」の構造があるのみである。つまりは脊椎動物の元祖といえる生物なのだ。

 さて、こうした顎のない原始的な魚は、いつごろ出現したのだろうか。硬い骨がないため、はっきりした全身骨格の化石がなかなか見つからないので、分からないことも多い。だが、「歯らしき部分」から、このクロヌタウナギに近い生物が古生代カンブリア紀(約5億年前)にはすでにいたであろうことが分かっている。

 その名は「コノドント」。長らく何の生物の化石か謎だったが、どうやら顎のない原始的な魚類の化石であるらしいと分かってきた。岐阜県高山市で見つかったコノドントの化石は、約4億5000万年前の古生代オルドビス紀のもので、国内最古の化石である。

 ともあれ、カンブリア紀の大爆発の少し後に、すでにクロヌタウナギのような生物がいたというのは驚きである。なんせ、そこから私たち脊椎動物は進化してきたのである。ヤツメウナギやクロヌタウナギを食べる機会があれば、ほぼ太古の姿そのままの「脊椎動物のご先祖様」であることに想いを馳せて味わいたいところだ。

○サメの「しぶとさ」は生物進化でも特異

 さて、少し進化の針を進めよう。次に原始的な魚の名残をとどめているのはサメである。「サメなんて食べたことない」という方もいるかもしれないが、かまぼこやフカヒレ、さらにはコンドロイチン硫酸などの健康食品の材料として口にしているかもしれない。東北の魚市場に行けば、たいていサメの肉は売っている。

「顎」を意味する『JAWS』という映画もあるくらい、サメは立派な顎を持っている。そんなサメの何が原始的かといえば、クロヌタウナギ同様「硬い骨」がない点である。サメは「軟骨魚類」とよばれる仲間だ。フカヒレも軟骨であるが故に、あの食感が珍重されているのである。

 また、「浮き袋」がない。浮き袋は多くの魚類にとって、水中での浮力を調節する重要な器官であるが、サメにはないのだ。では、サメはどうやって浮力を調節しているかというと、肝臓などに脂質を蓄積して体の密度を低くすることで対処している。そのため、サメなどの肝臓からは、化粧品に使われるスクアレンなどの油脂成分が抽出される。

 また、表皮は鱗の代わりに、歯と同じ成分でできた「皮歯(ひし)」とよばれる硬い構造で覆われている。いわゆる「サメ肌」だ。これは古生代に絶滅してしまった甲冑魚などの特徴を残したものと考えられている。

 サメの祖先とされる「ドリオドゥス」は、約4億年前の古生代デボン紀にはすでに登場している。そして、その後ずっと地球の海に生きつづけ、約1億年前の中生代白亜紀には現生のサメと同じような姿形の種が登場する。少なくとも中生代以降1億年以上にわたって、サメは実質的に海の覇権を握りつづけているのだ。

 通常、わが世を謳歌した生物種ほど、ある時期に絶滅してしまうものだが、サメのしぶとさは生物進化の中ではかなり特異な例なのである。

○意外なところにサメの欠点

 進化の勝者ともいえるサメにも、実はある欠点がある。後退できないことだ。

 映画のモデルにもなったホホジロザメが獲物を捕らえる映像などを見ると、高速で迫ってきたり、海上を大ジャンプしたりして、その迫力ある運動能力に圧倒される。しかし、いったん獲物を捕り損ねると、すぐに方向転換できないために大回りで旋回して進行方向を定めるほかない。

 実際、海中を泳いでいるサメに触れることは比較的容易で、安全なサメであれば背びれにつかまっていっしょに泳いだりもできる。サメの胸びれは遊泳時の揚力をつくることにほぼ使われ、急な方向転換に使えるほど自由に動かせないのだ。複雑な動きを瞬発的にコントロールするための足場、すなわち「支点・力点」が軟骨では頼りないためだろう。

 さらなる複雑な動きを獲得するには、筋肉の支点・力点を支持する強固な構造が必要である。それには軟骨を硬化させることが有効であったのだろう。

 こうして、進化してきたのが、硬骨魚である。俊敏さを獲得した硬骨魚は、私たちが水中で触ろうとすればサッと逃げられ、素手で捕まえるのはなかなか難しい。

 

 

 
津田大照

2019年11月11日 (月)

眼の誕生から人類の進化まで

「眼」という圧倒的な感覚器を備えた生命種の誕生が、生物全体に急激かつ大きな進化(カンブリア爆発)を促した。
その後、ほ乳類は、視覚より嗅覚を発達させ、進化を促進。
その次の転機がサル。哺乳類のほとんどはこの世を「二色」で見ているのに対し、ヒトやゴリラ、ヒヒといったサルたち(類人猿と旧世界ザル)は「三色」で見る三色視を獲得。これで得られる情報量は格段に上がり、表情を読み解く、共認機能を獲得。
人類が観念機能を獲得できたのは、五感を超えた第6感(第ゼロ感)=波動で自然や精霊をとらえたのだろう。


眼は5億43百万年前に生まれた リンク より引用

ヒトは五感のうち、視覚にほとんどを頼っています。受け取る情報のおよそ80%が視覚を通してだともいわれます。その視覚を支える感覚器が「眼」です。単純な構造の単眼、それが寄せ集まった複眼、ピント調節を行えるレンズを備えたレンズ眼。色々な仕組みがありますが、対象のカタチを認識できるのは、複眼やレンズ眼に限られます。
そして、この地球上で最初にカタチを明確に認識できる「眼」を手に入れた生物は、三葉虫(さんようちゅう)でした。

今から5億44百万年前から、5億43百万年前の、"わずか"100万年の間にそれは起きました。そしてそれは、生命のビッグバン的発展の始まりの時期でもあります。
それまでの34億年の緩やかで柔らかな進化の時代を経て、生物は5億43百万年前、突如として多種多様な形態を取り始めました。固い殻や骨、歯、筋肉を持ち、高い攻撃及び防御能力を発揮し始めたのです。それまではほとんどが、柔らかいウニョウニョした生き物だったというのに。これがいわゆる「カンブリア爆発」です。
  その余りに「突然」の大発展ぶりに、かのダーウィンでさえ説明に窮しました。徐々に変化と淘汰が進むとした我が進化論は誤りであったのか、と。

英人生物学者のアンドリュー・パーカー(Andrew
Parker、1967~)は、2003年、その永年の謎に「光スイッチ説」で答えました。
「カンブリア爆発は、視力(光)を得た三葉虫が引き起こした」と唱えたのです。「眼」という圧倒的な感覚器を備えた生命種の誕生が、すべてを変えたのだと彼は言いました。
生き物の本質は、より多くより長く繁栄することです。その為にはより多く食べ(補食)、より少なく食べられる(回避、防御)こと。そしてもし、生活環境が変わればそれが「淘汰圧(とうたあつ)」となって、新しい環境に有利な生き物たちが、より多く繁栄することになります。
5億43百万年前、温暖化でも海洋汚染でも天体衝突でもなく、まさに三葉虫が他の全生物種に対してその最大の淘汰圧となりました。三葉虫に食べられぬよう、あるものは固い殻を持ち、あるものは素早く逃げ回るために骨と筋肉を持ちました。
  外部環境変化でなく、生物間の「競争」環境が、生物全体に急激かつ大きな進化(カンブリア爆発)を促した。これがパーカーの「光スイッチ説」です。

それから3億年経って、時代は中生代。恐竜たちの全盛期のお話です。
この頃、われらの祖先である哺乳類は、恐竜に圧倒され、棲む「場所」を「夜」に求めていました。恐竜たちの眠る夜の世界でなら生きられると。
そこで必要とされたのは嗅覚(*2)です。「鼻」を発達させ、嗅ぎ分けられる化学物質の種類を増やすことで、哺乳類はそれから1億年を夜行性動物として生き延びました。マウスの嗅覚受容体遺伝子数は1037もあります。恐竜の子孫と言われる鳥類の10倍以上です。
しかし、その貴重な嗅覚を捨てた哺乳類がいます。それが、ヒトです。ヒトはより強力な視覚を得、代わりに嗅覚を封印したのです。
哺乳類のほとんどはこの世を「二色」で見ているのに対し、ヒトやゴリラ、ヒヒといったサルたち(類人猿と旧世界ザル)は「三色」で見る三色視を獲得しました。これで得られる情報量は格段に上がったでしょう。
しかし、何かを得るためには何かを捨てなくてはいけません。生物が、ある機能を創り出し、維持するには膨大なエネルギーを必要とするのです。
ヒトを始めとした昼行性のサルたちは、不要となった嗅覚受容体遺伝子を次々と眠らせていきました。ヒトでいえば元来802あった嗅覚受容体遺伝子のうち、414はもう機能していません。

「進化」の反意語は何でしょう?
それは「退化」ではなく、「停滞」もしくは「絶滅」です。
では「退化」の反意語は?
答えは「発達」。進化とは、発達と退化を組合せながら進み続けることに他なりません。
ヒトの進化を見ると、その「退化」ぶりが目につきます。近縁であるチンパンジーと比べても、身体的能力は著しく低いものです。上肢(腕)一本で体を支えることも出来ませんし、下肢(足)でモノを掴むことも出来ないし動きも遅いもの。
ヒトはその退化で生み出された余力をすべて「脳容量の拡大」に費やしたといえるかもしれません。ヒトの脳の大きさはチンパンジーの3倍以上、しかも大食いです。重さでは身体全体の2%しかない脳は、全身で費やされる酸素の20%、ブドウ糖の25%を使っているのです。

しかも大きくなりすぎたヒトの胎児の頭は、成熟してからでは母親の産道を通れず、実質的に未熟児のまま生まれてくることになりました。自立して歩けるようになるまでに1年もかかる未熟さです。世話する親もろとも天敵に狙われやすいという、巨大なリスクを背負うことにもなりました。

しかし大容量を確保した脳は、お蔭で他のサルには不可能な、抽象化や概念操作といった高次の処理を可能にしました。言語を発達させコミュニケーション能力も高めました。これこそヒトの絶対無二の武器でしょう。ヒトは他の機能や成熟出産を捨てることでこれを獲得したのです。

進化は、外部環境だけでなく内部競争によっても引き起こされます。「眼」を超えた、新しく強力な感覚器が世界の全てを変えるかもしれません。
同時に進化とは新しい機能を獲得することだけで起こるのではありません。生命40億年の進化の果てにいる我々は、実は様々な潜在能力(遺伝子)を持っています。そのうちのどれを発現させ、どれは眠らせておくのか、そういった整理整頓の組合せは億や兆を軽く超えるでしょう。

 

 

 

 

匿名希望

2019年11月 8日 (金)

オゾン層の話……地球のオゾン層の歴史

なんで生命が地球で誕生した。私たちが生活しているこの地球は今の環境(人が活動できること)を形成する過程はどうなっているか?そこに必要な条件は何?
人々が当たり前に地球で暮らして、仕事だったり、家族だったり、友達だったり、様々なつながりや出来事が生まれている。地球はあまりに大きな話と思われるが、なんで私たちがここにいられるかを調べてみたら、意外とこの地球で生活できることが当たり前じゃなくなり、もっと地位を大事にしないきゃを思ってきた。

以下引用
リンク

オゾン層というのは今でこそ地上から高度15~30km程度のところにあり、生命に有害な紫外線を遮ってくれています。でも過去の地球ではどうだったのでしょうか。

遠い昔にはオゾン層は地球にはありませんでした。生命に有害な紫外線が地上に降り注ぎ、地上はとても生命が生きていける環境ではなかったのです。

大気中に酸素が放出されるとともにオゾン層が形成されていきます。しかし最初はオゾン層は地上付近にあり、地上の紫外線の強度も高く、生命はしばらく海洋にとどまり、オゾン層がしっかりと形成されてから生命は地上に進出してきます。

このようなオゾン層の歴史について、次にやや詳しいお話をします。

地球の酸素は植物の光合成により生み出され、またその酸素からオゾンも生まれています。
ですから地球での光合成の歴史をたどれば地球のオゾンの歴史をたどれます。

20億年以上前に、シアノバクテリアという光合成をするバクテリアがある細胞の中に入りこんで共生をし、やがて葉緑体になったということです。このシアノバクテリアの顕微鏡写真は、Brian
SpeerさんのHPからです。
やがて藻類が海中に繁茂し、酸素分子を海水中にそして大気中に蓄えていきます。
46億年と言われる地球の歴史の中で陸上植物の誕生は数億年前ですが、それまで20億年以上にわたり、藻類が大気中にせっせと酸素分子をため込み、生命の陸上進出の条件を整えていたのです。
次はツクシの仲間でロボクという木の森林です。陸上にあがった植物はこのような巨大な樹木の大森林を作り、これが後に人類に産業革命を可能にさせた石炭のもととなります。不思議なのはこのような陸上の植物は生命の歴史の中でなぜ空気中の酸素が増えてから現れたのかと言うことです。植物には酸素はそんな必要ないはずなのに何故? ということです。
この謎についてはあとで私の考えを話したいと思いますが、ひとまず酸素とオゾン層の話に戻ります。

さて大気中の酸素は地球の歴史の中で0から現在の21%まで最初は非常にゆっくりとそして最後の数億年でやや速やかに増大してきましたが、その間のオゾン層の変化がどうだったのでしょうか。

さてもう一度オゾン層がどのようにして出来るかを振り返って見ます。

オゾン層は地球の上空で酸素分子が紫外線により酸素原子となり、酸素原子が酸素分子と結合して出来るものです。

このようなオゾンの生成は地球の歴史の中で酸素分子が海中で作られ大気中に放出されると同時に開始されたはずです。ところで最初は酸素分子濃度が極めて薄いのでオゾンもごくわずかです。しかし酸素分子濃度がある程度高まるとオゾンの生成が激しくなり、地球にオゾン層が形成されることになります。ところでそのオゾン層は酸素分子濃度が薄いうちは地上に近いところで形成され、酸素分子濃度が濃くなるほど高いところに移動します。なぜかというと酸素濃度が薄いうちは酸素分子を分解するエネルギーの高い紫外線が地上近くまで到達し、地上付近で多くのオゾンが生成されるためです。酸素分子濃度が高くなると上空でほとんどの紫外線が吸収され上空にオゾン層が形成されることになります。

オゾン層が地上付近にあった時期は地上のオゾン濃度は高いと考えられます。

またその時期は地上の紫外線量もかなり高かったと考えられます。
この酸素濃度が3%程度に到達した時期と言うのは数億年前でどうも陸上に生命が進出する時期と一致しているようです。

参考までに次は森洋介さんのホームページ(リンク別窓)より拝借した地上の酸素濃度とオゾン層の厚みの変化を示す図です。
さて、以上のことから何故ある程度まで大気中の酸素濃度が高まるまで植物が地上に上がれなかったかという謎の説明として次が考えられます。

「大気中の酸素濃度がある程度(2~3%程度)まで高まるまで地上の紫外線強度とオゾン濃度が高く、地上は生命にとって厳しい環境であったため生命は地上に上がれなかった」

紫外線とオゾンがともにある環境というのは非常に酸化性が高く特に発芽したばかりの植物や植物の生育を支える微生物にとっては厳しい環境であり、それが生命の陸上への進出を妨げていたと考えられるのです。

植物がが地上に上がれなかった理由としてこれ以外に大気中の有害不純物の存在やオゾン層破壊物質(メタンなど)によりオゾン層の形成が妨げられていたこと、炭酸ガスの濃度が高く地上の温度が非常に高かったことなども考えられます。

 

 

 

 

匿名希望

生物の浅瀬進出と地上進出を可能にしたオゾン層の形成

カンブリア大爆発を可能にした要因は、酸素濃度の上昇にあるがリンク、酸素濃度の上昇はそれに付随してオゾン層を生みだし、それが生物の浅瀬進出や地上進出を可能にしたと考えられる。

オゾン層は紫外線をブロックするという機能を有している。では、そもそも紫外線が何故生物にとって極めて有害であるのか?
いわゆる可視光線は波長がおよそ0.77μm~0.38μm(μm:マイクロメートル=1/1000mm)である。紫外線はそれより波長が短い
、0.3μm
以下の光を指す。
 波長の短い光はエネルギーが大きい。光の粒子は光子と呼ばれるが、この光子が物質に当たると、主にその物質の中の電子と相互作用を起こして、電子にエネルギーを与える。
可視光の光子は紫外線に比べてエネルギーが小さく、殆どが生命の細胞の表面の分子に当たるだけでそのエネルギーを失い、または反射して細胞の中まで到達しないが、紫外線の光子は細胞の中まで到達し、その
DNAを形成する分子の電子を跳ね飛ばし、その結果DNAの一部が切られたり、配列が変えられたりする。 これが紫外線が有害といわれる理由である。
ところでオゾン層は、地球の上空で酸素分子が紫外線により酸素原子となり、酸素原子が酸素分子と結合して形成される。つまり、この危険な紫外線をオゾン層はブロックしてくれているのである。
ところで現在のオゾン層は
、地上から高度15~30km程度のところにある。地球誕生時はこのオゾン層は存在しなかった。ではオゾン層はどの様に形成されたのか?
20数億年前には光合成細菌(シアノバクテリア)が登場するが、このときには酸素濃度は微量でオゾンは僅かに発生するがオゾン層は形成されていない。10億年位前には
酸素分子濃度がある程度高まり(7~8%位?)オゾンの生成も激しくなるが、当時は空中の二酸化炭素濃度も高く、二酸化炭素より形成されるメタンなどはオゾン層を破壊する物質であるため、オゾン層は破壊されてしまう。そのため、オゾン層は形成されない。
その後ある程度酸素濃度が高まった6億年前ごろに、オゾン層は形成されたと考えられるがそれは地表の近くであった。
そのオゾン層は酸素分子濃度が薄いうちは地上に近いところで形成され、酸素分子濃度が濃くなるほど高いところに移動する。なぜなら酸素濃度が薄いうちは酸素分子を分解するエネルギーの高い紫外線が地上近くまで到達し、地上付近で多くのオゾンが生成されるからである。しかし、紫外線とオゾンがともにある環境というのは、逆に非常に酸化性が高く、生物(とりわけ微生物)にとっては厳しい環境である。そのため生物は光があまり届かない、海底にとどまっていたと考えられる。
その後、酸素分子濃度が更に高くなると上空でも酸素量が多くなり、上空でほとんどの紫外線が吸収されオゾン層が形成されることになる。
因みに現在に近い高度でオゾン層が形成されるのは、生物が地上に進出するほぼ4.5億年前である。参考:オゾンの基礎知識
リンク

 

 

 

北村浩司

過去の「大量絶滅」と現在の空恐ろしい類似点①

生物史上、大量絶滅の危機は過去に何回か訪れている。地球の環境は、刻一刻と変化しているので、これから生物の大量絶滅が起こらないとは誰も言えない。むしろ、過去の大量絶滅の地球環境と現在とでは、空恐ろしい類似点がある。

dmenuニュースリンクより引用
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これまでに地球上に登場した生物の99%以上は、すでに絶滅している。たえず変化する環境に適応しようと新しい種が進化してくる一方で、古い種は消えてゆく。しかし、絶滅のペースは決して一定ではない。むしろ、地質学的には一瞬とも言えるような短い間に75%~90%以上の種が姿を消す「大量絶滅」が、過去5億年の間に少なくとも5回起きている。

大量絶滅は恐ろしい現象だが、新しい形の生命に地球を明け渡すという意味合いもある。最もよく研究されているのは、白亜紀と古第三紀の境界となる約6600万年前の大量絶滅だ。非鳥類型恐竜を絶滅させ、哺乳類や鳥類が急激な進化と多様化を遂げる余地をつくった。

白亜紀末の絶滅は、主に巨大隕石の衝突によって引き起こされたことで有名だが、これは例外的なケースだ。大量絶滅の最大の原因は、地球の炭素循環の激変だ。例えば数十万平方キロもの範囲に溶岩を吐き出すような巨大噴火は、大気中に二酸化炭素などの温室効果ガスを大量に放出し、暴走温室効果や、それに伴う海の酸性化および貧酸素化を引き起こす。

以下に、過去に5度起きた大量絶滅とその原因、そして、現在の状況を順に解説しよう。

1.
オルドビス紀—シルル紀絶滅(4億4400万年前)
オルドビス紀(4億8500万年~4億4400万年前)は、地球上の生命が劇的な変化を遂げた時期だったが、その終わりに、知られているかぎりで最初の大量絶滅が起きた。このとき、突然の寒冷化により、莫大な量の水が、南極付近の陸地を覆う氷冠として閉じ込められたのだ。この氷河作用は、現在の北米のアパラチア山脈が隆起したことがきっかけで起きた可能性がある。新たに隆起した岩石の大規模な風化により、大気中の二酸化炭素が岩石から水に溶け出した物質と反応して吸収され、地球の温度が大幅に下がったのだ。

その結果、海面は数十メートルも低下した。浅瀬にすむ生物は、生息地の寒冷化と縮小により大打撃を受けた。ところが、寒冷化はすぐに終わってしまう。そしてこれが、生き延びた生物へのセカンドインパクトとなった。海面が再び上昇し、海水の酸素濃度が低下。有毒な金属が海水中に溶け出しやすくなったせいで、回復がたびたび中断させられたのだ。

現在知られている大量絶滅のなかで2番目に大規模なこの出来事は、すべての種の85%を絶滅させたと考えられている。サンゴ、シャミセンガイのような腕足動物(2枚の殻をもつ生物)、コノドント(ヤツメウナギに似た生物)、三葉虫などの海洋生物が最も大きな影響を受けた。

2.
デボン紀後期の絶滅(3億8300万年~3億5900万年前)
3億8300万年前に始まったこの大量絶滅では、2500万年ほどの間に地球上の生物種の約75%が姿を消した。

デボン紀には海の酸素濃度が急激に低下する「海洋無酸素事変」が何度も起きていて、コノドントやゴニアタイト(アンモナイトの仲間)に打撃を与えた。なかでも深刻だったのは3億7200万年前のケルワッサー事変だった。ドイツで採取された事変当時の岩石は、酸素濃度の急激な低下に伴い、カイメンの仲間である層孔虫などの造礁生物が死滅したことを示している。

デボン紀後期に繰り返された海洋無酸素事変の原因を特定するのは困難だが、火山活動がきっかけだった可能性がある。ケルワッサー事変の約200万年前には、今日のシベリアで100万立方キロの溶岩を吐き出す火山噴火が起きて、ビリュイ・トラップという巨大火成岩岩石区が形成されている。この噴火は、温室効果ガスのほか、酸性雨の原因となる二酸化硫黄も撒き散らしたはずだ。

また、隕石も関与していたかもしれない。直径52キロに及ぶ地球上で最大級の衝突クレーターであるスウェーデンのシリヤン・クレーターは、3億7700万年前に形成されている。

意外に思われるかもしれないが、陸上の植物が加担していた可能性もある。植物はデボン紀に画期的な適応を遂げた。茎を堅くするリグニンという化合物や、水分や養分の通路となる維管束(いかんそく)を完成させたのだ。これまでになく大型化し、深く根をはるようになった植物は、岩石の風化のペースを速めただろう。

岩石の風化のペースが速くなると、陸から海に過剰な栄養分が流れ込むようになり、藻類が大発生する。これらの藻類が死んで分解される際に、海から大量の酸素が奪われ、デッドゾーンと呼ばれる貧酸素海域ができる。また、樹木の広がりにより大気中の二酸化炭素の多くが失われ、地球寒冷化を招いたかもしれない。

不思議なことに、デボン紀後期には一部の生物が絶滅しただけでなく、種の多様化の減速も起こっている。その原因は侵入生物の世界的な広まりにあるのかもしれない。海面の上昇により、それまで孤立していた海の生息地がつながり、世界中の生態系が均質化したのだ。

 

 

 

 

匿名希望

過去の「大量絶滅」と現在の空恐ろしい類似点②

3. ペルム紀-三畳紀絶滅(2億5200万年前)
2億5200万年前、生命は地球史上最大の「大絶滅(Great Dying)」に直面していた。ペルム紀-三畳紀絶滅だ。6万年ほどの間に、海にすむ生物種の96 %、陸にすむ生物種の4分の3が死に絶えた。世界の森は消滅し、再生には1000万年もかかった。また、5回の大量絶滅のなかで唯一、多数の昆虫が絶滅している。海洋生態系の回復には400万~800万年を要した。

大絶滅の最大の原因は、シベリア・トラップという巨大火山の噴火だった。今日のシベリア一帯に300万立方キロもの溶岩を流出させたこの噴火で、少なくとも14.5兆トンの炭素が放出された。これは、地球に残っているすべての化石燃料を採掘して燃やした場合に放出される炭素の2.5倍の量である。さらに、これではまだ足りないとばかりに、シベリア・トラップのマグマは地表に出てくる途中で石炭盆地の地層と相互作用を起こし、メタンなどの温室効果ガスを余計に発生させたと考えられている。

こうして起きた地球温暖化は、まさに地獄だった。噴火から100万年後には、海水と土壌の温度は14~18℃上昇していた。2億5050万年前には赤道の海水の表面温度は40℃もあったため、赤道付近には魚はほとんど生息していなかった。

温度が上昇すると、陸上の岩石が風化するスピードが速くなり、火山からの硫黄による酸性雨がそれをさらに加速した。デボン紀後期の絶滅のときと同じように、速くなった風化は海の酸素濃度を低下させた。当時の海が76%の酸素を失っていたことと、ほとんどの種の絶滅は温暖化と貧酸素化により説明できることを、気候モデルは示唆している。

4. 三畳紀-ジュラ紀絶滅(2億100万年前)
「大絶滅」から生命が回復するには長い時間を要したが、ひとたび回復すると、みるみるうちに多様化していった。さまざまな造礁生物が繁栄し、陸地には植物が生い茂り、鳥類、ワニ、翼竜、非鳥類型恐竜の祖先にあたる主竜類が登場する舞台が整った。しかし約2億100万年前、生命は再び大きな打撃を被った。陸と海にすむ生物種の80%が突然、失われたのだ。

三畳紀の終わりに、大気中の二酸化炭素濃度は4倍に上昇し、平均温度は3~6℃上昇した。原因はおそらく、中央大西洋マグマ分布域から大量の温室効果ガスが放出されたことだった。中央大西洋マグマ分布域は、当時の超大陸パンゲアの中央部にあたる広大な火成岩岩石区で、その活動によって超大陸が分裂したため、現在は南米東部、北米東部、西アフリカにある。その溶岩の量は、米国本土を厚さ400メートルの岩石で覆い尽くせるほどだったと考えられている。

二酸化炭素濃度の上昇は三畳紀の海を酸性化させ、海洋生物が炭酸カルシウムから殻を作るのを難しくした。陸上では、最も優勢な脊椎動物はワニ類だった。今日より大型で、はるかに多様だったワニ類の多くが絶滅し、その後、初期の恐竜が急速に多様化していった。

5. 白亜紀-古第三紀絶滅(6600万年前)
白亜紀-古第三紀絶滅は最も新しい時代に起きた大量絶滅で、確実に巨大隕石の衝突によるとされる唯一の絶滅である。すべての非鳥類型恐竜を含め、地球上の生物種の約76%が絶滅した。

6600万年前のある日、直径約12キロの隕石が時速7万2000キロの猛スピードで、今のメキシコのユカタン半島沖に落下した。この衝突で、海底に直径約200キロのクレーターができ、大気中に大量の塵や岩石片や硫黄が撒き散らされた結果、深刻な寒冷化が起こった。衝突地点から1500キロ以内の陸地は炎に包まれ、海には津波が広がった。非鳥類型恐竜を支えていた生態系は、一夜にして崩壊に向かった。

同じ頃にインドのデカン高原で発生した激しい火山噴火による地球温暖化が、事態を悪化させた可能性がある。一部の科学者は、デカン高原での火山噴火は隕石の衝突によって誘発されたと主張している。

6? 現代の絶滅
今日の地球は生物多様性の危機にひんしている。最近の見積もりによると、主として人間による森林破壊、狩猟、乱獲により、100万種の動植物が絶滅の危機にあるという。また、人間の交易による侵略的外来種や病気の広がりのほか、環境汚染や、人為的原因による気候変動も深刻な脅威となっている。

現代の絶滅は、自然に起こる絶滅の数百倍の速さで進んでいる。もし現時点で近絶滅種、絶滅危惧種、危急種に指定されているすべての種が次の世紀に絶滅し、そのペースが続けば、今後240~540年で大量絶滅のレベルに達することになる。

気候変動は長期的な脅威だ。人間による化石燃料の燃焼は、巨大噴火を化学的に模倣しているのと同じだ。毎年数十億トンの二酸化炭素やその他のガスを地球の大気に送り込んでいるのだから。

総量で言えば、過去の火山噴火が放出した温室効果ガスは、今日の人間による排出量よりはるかに多い。例えばシベリア・トラップは、2018年に人間が化石燃料の燃焼により排出した量の1400倍以上の二酸化炭素を放出している。しかし放出のペースで言えば、人間はシベリア・トラップと同等か、それ以上の速さで温室効果ガスを排出していて、その結果、地球の気候は急激に変化している。

 

 

 

匿名希望

2019年11月 5日 (火)

カンブリア大爆発のころの地球~生物が大量絶滅した要因とは?~

生物が毒である酸素を克服し、栄養として取り込めるようになると、次に酸素欠乏の危険にさらされるようになった。
水中での酸素欠乏水の動きによって、水面に上がってきていた生物の大量絶滅につながったようである。

以下(リンク)引用
------------------------------
今から約5億4000万年前に起きたカンブリア大爆発は、46億年に及ぶ地球の歴史を二分する出来事だったといってよいと思う。わずか100万年前ほどの、地質学的にはきわめて短い間に、生物が爆発的に多様化し、現生生物の直接的な祖先が誕生したからだ。大爆発以降を顕生代と呼ぶのは、文字どおり、生物が顕われた時代だからであり、カンブリア紀は顕生代の最初に当たる。
大爆発以前(先カンブリア時代)にもエディアカラ動物軍と呼ばれる多様な生物がいた。バクテリアやエアマットレスのようなふわふわした風船状のものが主で、海水中を漂いながら栄養塩類を直接摂り込んでいたらしい。これらは大爆発の前に絶滅し、代わって大型で硬い殻をもった顕生代の生物が出現したのだ。
当時、陸上にはまだ生物はいなかったので、爆発の理由を知るには海洋環境の変化を明らかにしなければならない。そこで、現在の地球環境での物質収支の解明に威力を発揮している安定同位体組成や微量元素含有量の比較を古い時代に応用し、当時の動きえお捉えてみようと考えた。

炭素同位体組成比(δ13C)は、物質に含まれている軽い炭素(12C)と重い炭素(13C)の量比を示し、値が大きいほど13Cの含有率が高いことを示す(『生命誌』通巻21号、南川雅男「安定同位体で古代人の食生態変化を読む」参照)。カンブリア大爆発の前後に堆積した石灰岩δ13C値を調べると、先カンブリア時代末期(ペンディアン紀)には大きくマイナスに振れ、カンブリア紀初期には大きくプラスに反転することがわかった。石灰岩は海水から沈殿したものであり、堆積当時の海洋の表層に溶けていた炭素の同位体組成を反映する。絶滅と大爆発に時を同じくする海中の炭素組成の大きな変動は、いったい何を意味するのだろうか。

光合成によって取り込まれる炭素には12Cが多いため、生物体には12Cが多量に含まれており、δ13C値は極めて低い。したがって、光合成が盛んで生物生産量が大きい階層の表面では、海水に残された炭素中の13Cの割合が増し、δ13C値は高くなる。カンブリア紀初期のδ13C値の上昇は、生物が多様化し生物生産量が増えたためと説明できる。カンブリア紀の間に同じ現象が少なくとも3回認められるので、生物の爆発は一度ではなく断続的に起こったと推定される。
 一方、δ13C値が低下するペンディアン紀末期は、エディアカラ動物軍の絶滅とほぼ同時期だ。当時の海洋では、現在のような海水の大循環による水の混合がなく、海水が表層と深層で分離していた考えられている。これは希土類と呼ばれる一群の元素の解析からの予測だ。希土類の一つであるCe(セリウム)は、酸素があると難溶性の塩となって溶液から除去される。したがって、海洋大循環があれば、中・深層にも酸素が供給され、Ceの量が減少するはずだ。一方、循環がなければ、酸素は海全体に行き渡らず、Ceは減少しない。ペンディアン紀末期の地層のCe量には減少が認められないので、海洋が層を成していたのだろうとなるわけだ。このように混合のない海洋表層で生物体内に取り込まれた12Cは、遺骸とともに沈んで中層、深層で溶け出すので、そこでのδ13C値は低下しただろう。これと並行して、意外に含まれる有機物炭素の酸化も進むため、大量の酸素が消費され、中・深層では酸素濃度も低下したに違いない。このような状態が長く続いた後、何らかの理由で中・深層の水塊が浅海に進入すると、表層の生物群は酸素欠乏のために死滅するだろう。13Cが少なく、酸素に乏しい中・深層の海水が上昇(湧昇)したと考えると、ペンディアン紀末期のδ13C値の低下と絶滅がうまく結びつくのだ。

では、湧昇の原因はなにか。その一つに熱塩循環が考えられる。熱塩循環は、海面からの水の蒸発で、塩分濃度が上昇し比重が増した海洋表層の水が沈むことで生じる。現在でも、死海のように、循環の少ない温暖な地域の海では熱塩循環が起こっている。温暖だったペンディアン紀の海に熱塩循環が起こっても不思議ではない。ほかの原因としては、海底火成活動や陸海の分布の変化、一時的にできた氷床が溶けて海に流入した可能性なども考えられる。
それにしても、なぜ顕生代の生物の多くが硬い殻をもつに至ったのだろうか。殻の多くは炭酸カルシウムでできている。おそらく、海底火成活動や陸上の化学風化によって、海水にカルシウムやマグネシウムが多量に溶け出たのであろう。多量のカルシウムは細胞にとって有毒である。硬い殻は、この有毒なカルシウムを体外に排泄することでできたのかもしれない。地球環境の変化と生物の進化は密接に関係している。地層に刻み込まれた地球の歴史と生物の歴史の関係を考えるのは、ここで紹介したようにさまざまな要素に目配りし、想像力を駆使する総合的な学問なのである。

 

 

 

真鍋一郎

三葉虫が視覚を獲得したのはなぜか?

三葉虫が眼を獲得した時代、それまでに比べて地球の天候に変化があり、地球表面ならびに海中に到達する太陽光の量が増えたようだ。

大気の透明度もまし、生命体が感じ取れる可視光線の量が飛躍的にふえたと分析されている。
もともと磁気を感受するセンサーを生命体はもちあわせていたが、感じ取れる可視光線量がふえたため、磁気だけでなく光量を感じとる機能を強化することで、自分の居場所の海面深度を測ったり、身を隠す判断材料にしたりしていたのではないか?

そのような光センサーを発達させて、太陽光だけでく対象物からの反射光までも感知するレベルまでセンサー性能をあげることで三葉虫は視覚を獲得したのだろう。

 

 

山澤貴志

生物巨大化の謎~昆虫巨大化と酸素濃度の関係~

◆巨大昆虫と酸素濃度
今から約3億年前の「石炭紀」という時代には、その地球上には巨大な昆虫が多数存在していたことが分かっています。その中でも特に有名なのが、トンボのような生物であったとされる「メガネウラ」。このメガネウラは、翼を広げるとそのサイズは70cm-1mもあったとされ、今のトンボが約10cmなのと比較すると実に10倍。

かなり巨大であったことがわかります。他にも、「アプソロブラッティナ」という約50cmの史上最大のゴキブリや3メートルもある巨大ヤスデ(アースロプレウラ)等が闊歩していました。では、なぜこの時代に生きていた古代の昆虫たちはこれほどまでに巨大化したのかというと、その1つの理由として挙げられているのが、

◆昆虫が巨大化した時代は、酸素濃度が今よりも濃かったから
現代の大気には酸素が21%含まれています。3億年前はこれが30%以上もありました。小さな違いのようですが、このパーセンテージが1増減するだけでも人間は生きてゆけなくなるといいますから、10%も違えば異世界です。この違いが、昆虫を巨大化させたというのが定説です。それには昆虫の特殊な呼吸も関係しています。

昆虫は肺がありません。代わりに体の表面に「気門」があり、体内の「気管」と繋がっています。体のあちこちに呼吸するための穴が開いていると思って下さい。酸素は気門から気管に入り、細胞に直接送り込まれます。つまり、酸素を肺から心臓に送り、血液と一緒に各細胞に届けるという回りくどい方法じゃありません。これは体が小さいからできることで、酸素補給が直送で瞬発力、運動能力が効率よく発揮できる反面、外気の変化が直接ダメージになります。殺虫剤が虫にすぐに効くのもそれが理由です。

アリゾナ州立大学の実験で、酸素濃度30%の環境で育てたトンボが通常の15%大きくなりました。微妙な実験結果ですが、酸素濃度が昆虫を大きくするのは確からしいです。酸素の濃い大気が巨大化を促したというわけですね。

★またもう一つの理由として、近年の研究ではこれとは真逆の見解が出てきています。

◆昆虫が巨大化した理由は有毒の酸素に抵抗するため?
高濃度の酸素を長時間吸うと中毒を起こします。酸素は毒でもあるからです。外気の影響を大きく受ける昆虫には死活問題です。有毒な酸素の濃度が高い時代、昆虫はその影響を抑えるために大きくならざるを得なかったという説が最近提唱されました。小さいほど酸素が体に回りやすくなるのですから、デカくなって耐えようとしたというのです。

現在の小さな昆虫にも酸素はきついらしく、一部には無呼吸で数時間あるいは数日過ごすものもいます。実際、メガネウラなどは酸素濃度が下がった時代にも生息していたらしいので、酸素を吸引して大きくなったよりも、防ぐためにというほうが筋は通るかなと思います。

どちらが真相かはわかっていませんが、酸素30%以上の古代の大気が巨大昆虫を生み出したことは間違いないようですね。

◆巨大昆虫の絶滅
陸にも空にも巨大昆虫が溢れていた石灰紀~ペルム紀ですが、次の三畳紀への変わり目に大破局が起こります。「P-T境界の大絶滅」と呼ばれ、全生物種の9割が滅んだという地球史上最大のカタストロフィです。

2億5000年前、世界中で大規模な火山活動が起こります。火山性ガスがまき散らされ、温暖化が加速。さらに増加したメタンが酸素と化学反応を起こし、酸素濃度もガクッと低下します。大気の影響を受けやすい節足動物には致命的な変化です。ペルム紀まではどうにか生き残っていたメガネウラ、ウミサソリ、アースロプレウラなども、この大絶滅は乗り切れませんでした。ここで大昆虫時代もほぼ終わります。

◆巨大恐竜時代に大型昆虫が消滅
やがて恐竜が誕生しそこから鳥類も派生します。巨体で陸と空を支配していたような節足動物も、この頃には捕食される立場になり、大きいほど目立って淘汰されてゆき、小型昆虫が生き残ったのだと考えられています。

◆巨大哺乳類の時代到来
巨大生物の代表といえばその後に台頭してきた恐竜が有名ですが、巨大隕石の衝突によってその恐竜が絶滅して以降に台頭してきた哺乳類も、昔はかなり巨大な生物でした。この時、哺乳類が巨大化した理由も実は定かではありません、

〇身長3.5メートル体重1000キロのクマ。ショートフェイスベアは氷河期時代の北アメリカに生息。

〇頭胴長約8メートルのサイ。地球史上で最大の陸棲哺乳類である。

〇尻尾を含めて3メートル。体重700キロの巨大ねずみフォベロミス。

〇3mのゴリラ。史上最大の霊長類であるといわれるギガントピテクス。推定身長約3m、体重約300- 540kg。約100万年前後に出現し、30万年前あたり以降は存在を確認されていない。オランウータンに近い生態であったのではないかといわれる。

実は現在でも最大の※動物は哺乳類。全長33Mのシロナガスクジラです。不思議ですね。その時代、時代の「制覇類が巨大化する」といった自然界のルールでもあるのでしょうか?

※世界最大の生物となると、実はキノコ。オニナラタケ "Armillaria ostoyaeの地下茎の面積は東京ドーム206個分、推定重量約600t、推定年齢は約2400歳にもなる巨大キノコです。

 

 

 

匿名希望

最強者サメはなぜ生き延びたのか~強者だからではなく、弱者の特性を取り込んでいるから

海の生態系の頂点に立つサメ。エディアカラ紀の4億5千年前に登場し、現在まで生き延びている。確かに海の生態系の頂点に居たとは言え、その後何度もの生物界の大絶滅を乗り越えて生存し、その基本的機能が今日まで大きく進化せずに続いているのは、何らかの特徴を備えているはずだ。

という事で最近見たサイエンス雑誌の中にその要因が書かれていた。

「シャチにはサメも怖気づく」
モントレーベイ水族館のシニア・リサーチ・サイエンティスト・ヨルゲンセンはカリフォルニアの沿岸のホオジロザメを15年以上調べてきた。
彼のチームは、サンフランシスコ西側の島によくやってきてゾウアザラシを捕食するホオジロザメ165匹に追求タグを付けた。だが、ある年の秋、奇妙な事が起こった。「2009年ファラロン諸島の近くを泳ぎ回っていた17匹のタグ付きホオジロザメが急に立ち去った。1匹や2匹ではなく17匹全てがものの数時間で」とヨルゲンセンは回想する。
「通常、サメは数週間から数ヶ月にわたって同じ海域にとどまる」なのに、なぜ消え失せたのか?それはホオジロザメは一般に海で最も恐ろしい捕食動物と考えられているが、彼らにも恐ろしいものがあるらしい。シャチだ。ヨルゲンセンはこの結果を、タグ付きサメの追跡結果とファラロン諸島南東部における30年近い野生生物個体数の調査結果を組み合わせた最近の研究から導き出した。ホオジロザメはシャチが近づくと、単にシャチが数時間通りかかっただけでも、この主要な餌場を放棄しているようだった。そして1日や2日だけでなく、シーズンを通じてその餌場に近づかない。ホオジロザメがおびえて離れた年には捕食されるゾウアザラシの数が1/4から1/7に減っていた。

サメは少なくとも4億5千万年前からいるが、クジラ目(クジラやイルカの仲間)が現われたのはたかだか5千万年前だ。「サメが海でこれほど長く生き残っているのは様々な策を身につけているからだ」とヨルゲンセンは言う。」「そのひとつが、諦めて降参すべき時期を心得ていることだ。」特に彼が驚いたのは、サメが安心して戻ってくるまでにほぼ丸一年かかった場合もあることだ。シャチはサケなどの魚しか食べないものと、キキャク類(アザラシやセイウチを含むグループ)を好むもの、そしてサメを食べるタイプがある。1997年にファラロン諸島で少なくとも1頭のシャチが生体のホオジロザメを殺して食べているのが観察されている。
サメがシャチに捕食される恐怖からシャチを避けているのか、獲物とするアザラシをめぐる競合を避けているのかはわからない。いずれにせよ、この極端な警戒行動はホオジロザメにとって賢明な生存戦略なのだろう。

サメがシャチを検知する方法ははっきりしていない。ファラロン諸島周辺の海水は濁っているが、ホオジロザメはまだ遠くにいても見聞きできない場合であっても、その場から逃げている。最も妥当と思われる説明としてこのサメは「水中で警戒すべき匂いをかぎ分けている。」と考えられるとヨルゲンセンはいう。シャチそのものの匂いか、シャチに追われるストレスを受けた他のサメが発した化学物質を嗅ぎ分けられるのだろう。

日経サイエンス10月号より抜粋
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
このように数億年を超えて生きてきた種は単に捕食者としての強さだけでなく、飛び外れた警戒心を備えているのだろう。そういう意味で強者でもあり、弱者の性質も取り込んでいる。だから生き延びる事ができた。
危機アンテナの信号をどう強化するか、生物の基本構造だと思われる。

 

 

田野健

2019年11月 4日 (月)

脳が先か,眼が先か,あるいは他の感覚器官が先か

脳が先か、感覚器官が先か。
そんなの、脳があるから感覚があるに決まっている。
そう思っていたが、この記事を読んで驚いた。

田中源吾氏の「光スイッチ説」とカンブリア紀の大進化リンク

より一部抜粋する

******

脳が先か,眼が先か,あるいは他の感覚器官が先か
例えば脊椎動物の発生を例に考えてみよう.眼は脳が
外転して発生する.つまり,脳の一部であるので,眼よ
り先に脳が進化したと考えるのが一見妥当である(Riyahi
and
Shimeld,
2007).このことは,詳細な視覚処理は眼
ではなく脳の中で起こっている(我々は実際,脳でもの
を見ている)と考えれば,しごく当然の事のようにも思
える.しかし,筆者は眼が脳より先に進化したと考えて
いる.感覚器は情報を収集し,脳はコンピュターのよう
に情報処理を行う.もし情報が入ってこなければ,脳の
ような精密な情報処理装置は必要ないだろう.より多く
の情報が眼や他の感覚器官によって入力されるにつれ,
脳はこの情報を処理するように進化し,そして筋肉のよ
うなエフェクター器官にそれを伝達する役割を発達させ
たのではないか.眼が最初に進化したという考えは,以
下に述べるように精巧な眼があるにもかかわらず,脳を
持たないハコクラゲ(Tripedalia
)がいるという事実か
らも裏付けられる.その眼は触手の付け根にあり,光刺
激に対する反応を脳による処理なしに筋肉に直接伝えて
いる.もちろん,ハコクラゲが進化の過程で脳を失った
可能性は排除できない.しかし,光のある環境に生き続
ける浮遊性の遠洋生物が,その進化の過程で脳を失った
と考えるのは不自然である.この考えは最近のハコクラ
ゲの形態学的研究および行動学的研究や分子系統学的研
究によっても支持される(Nordström
et al., 2003; Nilsson
et al., 2005; Garm et al., 2008, 2011; Bentlage et
al.,
2010).さらに,Vopalensky and
Kozmik(2009)は,主
な動物門の系統樹上に,光受容細胞の形成に関与するロ
ドプシンのタンパク質(オプシン)の形質状態配置を復
元し,オプシンがすでにクラゲ(刺胞動物)を含めた主
な動物門の共通祖先の原始光受容細胞に備わっていたこ
とを示した(図12).
Plotnick
et
al.(2010)は,中国のチェンジャン動物群
の左右相称動物に化石記録上最古の眼と触角が見られる
ことから,感覚器の刷新がカンブリア紀の生物大進化の
引き金になったと考えている(彼らはこの出来事を「カ
ンブリア紀の情報革命」と呼んでいる).他の感覚器官が
先カンブリア時代に刺胞動物などですでに発達していた
ことは,Parker(2003)で既に述べられている.Parker
(2011)は,他の感覚器官が,カンブリア紀の生物大進
化の前の先カンブリア時代に徐々に進化したことを主張
している.さて,眼の転写因子をエンコードするPax6
は,プラナリアからヒトまで,これまで調べられた全て
の左右相称動物で見つかっている(Gehring,
2005).線
虫(C. elegans )は地下の生活で眼を失っているが,Pax6
遺伝子を保持している.その理由は,Pax6
遺伝子の多面
的な機能にある.例えば,Pax6 遺伝子は眼だけでなく鼻
や脳の一部の形成にも関わっている.また,C.
elegans,
イカ(Loligo),海坊主(Phallusia),ランセット(Amphioxus)
のPax6
遺伝子が,ショウジョウバエにおいて転移眼を誘
導する能力があることも示されている.このように最近
の発生遺伝学的成果は,眼のみならず他の感覚器を発生
させるPax6
遺伝子が,先カンブリア時代にはすでに存在
していたことを示唆している.このことは,Parker(2003)
の「先カンブリア時代のうねりのなかで,眼を除く他の
感覚器官が,徐々に発達してきた」という説明と整合的
である[一方,Nilsson(2009)は,カメラ眼や複眼のよ
うな高解像度で空間を見ることができる眼は,単なる光
受容器から,段階的にとは言っても,40万年という地質
学的に見れば短い時間(Nilsson
and Pelger,
1994)で進
化してきたと考えている].しかしParker(2003)です
でに述べられているように,触覚や嗅覚では,体を動か
さない限り一方向からの情報しか手に入らないが,眼は,
遠くのものまで広い領域の様子を瞬時に捕えることがで
きるので,最も有効な感覚器官であったと考えられる.
このように考えると,Plotnick
et al.(2010)の「カンブ
リア紀の情報革命」は,「光スイッチ説」の拡張にすぎな
いともいえる.しかし一方で,Plotnick et
al.(2010)は,
チェンジャン動物群の体サイズと生物の持つエネルギー
量が,先カンブリア時代からカンブリア紀初めのSFFを
初めとした化石群とは大きく異なっていることに着目し
ており,この点は眼の誕生時期を考察するうえで興味深
い.

 

 

 

 

久里亜

カンブリア紀、眼のある生き物はどのように登場したか?

カンブリア大爆発において、眼のある生物が登場した。
どのようにして登場したのか、なぜそれが他の生物にまで広まったのか。

田中源吾氏の「光スイッチ説」とカンブリア紀の大進化

リンク
より抜粋する。

***********

からくりはこうである.
先カンブリア時代の生物の中に,眼を持つもの
が突然現れた.眼を獲得した動物は,獲物を効率よく探
せる.一方で被食者は,簡単には食べられまいと,硬い
殻や棘を持ったり,堆積物中に潜ったりするようになっ
た.被食者は,さらに精度の良い眼を獲得し事前に捕食
者から逃れることもできるようになった.そこで捕食者
は,さらに精度の良い眼や,速く泳げるひれを獲得した.
こうしたイタチごっこが,カンブリア紀になって様々な
外部形態を持った生物を生み出した(「光スイッチ説」).
実は「光スイッチ説」を初めて世に出したのはParker
(2003)ではない.Parkerはすでに1998年に,バージェ
ス頁岩動物群のいくつかの動物について構造色が保存さ
れていることを報告した論文のなかで,カンブリア紀の
生物の眼の誕生と,それによって引き起こされた軍拡競
争について,短い文章で言及している(Parker,
1998).

(中略)

光を感じる細胞の集まりからヒトの
眼に代表される高度なカメラ眼が進化するのに,1世代1
年として見積もると40
万年もかからない(Nilsson and
Pelger,
1994).つまり,眼は地質学的にみて短い時間で
進化しうる.

(中略)

最古の眼の化石

Parker(2003)は,最初の眼はFallotaspis
のような三
葉虫において,カンブリア紀前期(521
Ma)に誕生した
としている.さらにParker(2003)は,先カンブリア時
代末のエデイアカラ紀(約565
Ma)に,軟体性の三葉虫
が生息しており,複眼の前駆体が存在していたと考えて
いる.
最近出版されたエディアカラ生物群に関する書籍(Books
LLC,
2010)によると,オーストラリアのエディアカラ
丘陵(590 ~ 530 M a) で産出した三葉虫様の生物
Praecambridium
sigillum は,デッキンソニア科に属する
プロアーティキュラータに分類されている. H o u
et
al.(2004)は,チェンジャン動物群を産出するユアン
シャン層の最も下部からは,Parabadiella(三葉虫)や
Bradoriid[
かつてはオストラコーダとされていたが,Hou
et al.(1996,
2010)によって検討された結果,オストラ
コーダと頭部や胴部の付属肢の数,全体の付属肢の数や,
個々の付属肢の形態が大きく異なることから,オストラ
コーダではなく,カンブリア紀に絶滅した節足動物とし
て解釈されている]などの節足動物が発見されている.
Bradoriid
はクモの単眼のような,前方を向いた大きな眼
を1対持ち,立体視ができたことは間違いない.Fallotaspis
やParabadiella
の背側の眼はParker(2003)の言うとお
り前方を向いており,捕食者の眼のように見える.しか
し,この背側の“眼”に見える部分は眼ではなく,実際
の眼はこの眼のような覆いの側面に存在していたという
考えもある(鈴木雄太郎私信).だとすれば,これらの最
初期の三葉虫は,被食者を立体視できる眼を持っていな
かった可能性もある.

***********

 

 

 

 

久里亜 

2019年11月 3日 (日)

酸欠になった古代の大洋

下記,リンクより引用

***************************
ペルム紀末大絶滅の詳細が判明

地球史上最大の大量絶滅は「大絶滅(Great
Dying)」と呼ばれることがある。陸上生命の約70%と海の生命の約95%が死滅したのだから,もっともだ。2億5200万年前のペルム紀末に起こったこのペルム紀-三畳紀大量絶滅(P-T境界大量絶滅)の主犯として,現在のシベリアで起こった激しい火山活動がかねて疑われてきた。最近の研究で,少なくとも海の生物に関しては,絶滅メカニズムの詳細が判明した。世界の海が酸欠となり,生態系全体が窒息したのだ。

水生生物は酸素欠乏で絶滅したのだろうと以前から考えられ,それを裏づけるデータが古代のテチス海で形成された海中の岩から得られていた。しかし,この水域は当時の地球の海の15%ほどにすぎない。そこから海洋全体について決定的なことは何もいえないと,今回の研究を率いたアリゾナ州立大学の地球化学者チャン(Feifei
Zhang)はいう。


地球規模の酸欠の証拠

これに対し「私たちのデータはP-T境界大量絶滅の際に地球規模で海の酸素欠乏が急激に進んだことを示している」とチャンはいう。Geology誌4月号に報告されたこの発見のカギは,岩に含まれるウランを計測して古代の海の酸素濃度を推定する新しい手法だ。この方法によって,大量絶滅時に当時の地球の大部分に広がる大洋「パンサラッサ」の中央で形成された岩石(日本で採集)のなかに,手がかりを見つけることができた。「全地球的な痕跡を見ているところが,この研究の最大の注目点だ」と,独ミュンスター大学の地球化学者ブレンネッカ(Gregory
Brennecka)はいう。

この発見は現代にも関係があるといえる。この古代の酸欠の原因は,シベリアの火山が二酸化炭素を大気中に噴出したために起こった気候変動である可能性が高い。そして現在は人間活動が地球を暖め,数十年前に比べて海の酸素濃度が下がっている。ブレンネッカは将来予測には注意が必要だと断りつつ,「海で大規模な変化が起こると生物が死滅するのは明らかだと思う」という。

***************************
引用終わり

 

 

 

我妻佑磨

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