« 過去の「大量絶滅」と現在の空恐ろしい類似点① | トップページ | オゾン層の話……地球のオゾン層の歴史 »

2019年11月 8日 (金)

生物の浅瀬進出と地上進出を可能にしたオゾン層の形成

カンブリア大爆発を可能にした要因は、酸素濃度の上昇にあるがリンク、酸素濃度の上昇はそれに付随してオゾン層を生みだし、それが生物の浅瀬進出や地上進出を可能にしたと考えられる。

オゾン層は紫外線をブロックするという機能を有している。では、そもそも紫外線が何故生物にとって極めて有害であるのか?
いわゆる可視光線は波長がおよそ0.77μm~0.38μm(μm:マイクロメートル=1/1000mm)である。紫外線はそれより波長が短い
、0.3μm
以下の光を指す。
 波長の短い光はエネルギーが大きい。光の粒子は光子と呼ばれるが、この光子が物質に当たると、主にその物質の中の電子と相互作用を起こして、電子にエネルギーを与える。
可視光の光子は紫外線に比べてエネルギーが小さく、殆どが生命の細胞の表面の分子に当たるだけでそのエネルギーを失い、または反射して細胞の中まで到達しないが、紫外線の光子は細胞の中まで到達し、その
DNAを形成する分子の電子を跳ね飛ばし、その結果DNAの一部が切られたり、配列が変えられたりする。 これが紫外線が有害といわれる理由である。
ところでオゾン層は、地球の上空で酸素分子が紫外線により酸素原子となり、酸素原子が酸素分子と結合して形成される。つまり、この危険な紫外線をオゾン層はブロックしてくれているのである。
ところで現在のオゾン層は
、地上から高度15~30km程度のところにある。地球誕生時はこのオゾン層は存在しなかった。ではオゾン層はどの様に形成されたのか?
20数億年前には光合成細菌(シアノバクテリア)が登場するが、このときには酸素濃度は微量でオゾンは僅かに発生するがオゾン層は形成されていない。10億年位前には
酸素分子濃度がある程度高まり(7~8%位?)オゾンの生成も激しくなるが、当時は空中の二酸化炭素濃度も高く、二酸化炭素より形成されるメタンなどはオゾン層を破壊する物質であるため、オゾン層は破壊されてしまう。そのため、オゾン層は形成されない。
その後ある程度酸素濃度が高まった6億年前ごろに、オゾン層は形成されたと考えられるがそれは地表の近くであった。
そのオゾン層は酸素分子濃度が薄いうちは地上に近いところで形成され、酸素分子濃度が濃くなるほど高いところに移動する。なぜなら酸素濃度が薄いうちは酸素分子を分解するエネルギーの高い紫外線が地上近くまで到達し、地上付近で多くのオゾンが生成されるからである。しかし、紫外線とオゾンがともにある環境というのは、逆に非常に酸化性が高く、生物(とりわけ微生物)にとっては厳しい環境である。そのため生物は光があまり届かない、海底にとどまっていたと考えられる。
その後、酸素分子濃度が更に高くなると上空でも酸素量が多くなり、上空でほとんどの紫外線が吸収されオゾン層が形成されることになる。
因みに現在に近い高度でオゾン層が形成されるのは、生物が地上に進出するほぼ4.5億年前である。参考:オゾンの基礎知識
リンク

 

 

 

北村浩司

« 過去の「大量絶滅」と現在の空恐ろしい類似点① | トップページ | オゾン層の話……地球のオゾン層の歴史 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 過去の「大量絶滅」と現在の空恐ろしい類似点① | トップページ | オゾン層の話……地球のオゾン層の歴史 »

Ranking

  • にほんブログ村 科学ブログ 生物学・生物科学へ お勧めサイトランキングへ
2020年10月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

カウンター

最近のトラックバック

無料ブログはココログ