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2019年12月18日 (水)

「4本足のクジラ」の骨がペルーで発見(水陸両生生活の証拠)

南アジアで、カバや牛などと同じ偶蹄目の陸上ほ乳類から発生したクジラの祖先。

今回のペルーでの発見は、「インドやパキスタン以外で見つかったクジラの化石としては、最も古いもの」で、「このクジラは水中では尾ひれを用いて力強く泳いでいたはずだ。また、陸上では四本の足で歩き回ることもでき」(リンク)、ビーバーやカワウソのような水陸両生生活を送っていたと考えられる。

以下、ハザードラボ・ニュース(2019.4.5)より。
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 南米ペルーの海岸で、約4300万年前に生息していたとみられる4本足を持つクジラの骨が発見された!ひづめのある足の骨には、ビーバーやカワウソそっくりの水かきがついていた可能性が高く、現代のクジラの祖先が水陸両生生活をおくっていたことを裏付ける世界初の発見だという。
 
 生物学専門誌『カレントバイオロジー』に今月4日に掲載された論文によると、ベルギー王立自然科学研究所のオリビエ・ランベール氏が率いる国際調査チームは、ペルー南部ビスコ近郊にあるプラヤメデイアルナ海岸を10年以上かけて発掘した結果、現代のクジラの祖先にあたる4本足を持つクジラの化石を発見した。

■水陸両生動物とよく似ている
 化石は4260万年前の始新世時代のもので、頭蓋骨の大半から下あご、前と後ろ足の一部、大腿骨、尾骨など非常に保存状態が良く、体長は4メートル程度だと推測される。
 
 骨格を組み立てた結果、指とつま先には小さなひづめがついていて、手足や腰の構造は陸生動物によく似ているものの、尾椎と長い尻尾の骨の構造は、カワウソやビーバーなどの水陸両生ほ乳類とも類似していることなどから、ほ乳類であるクジラが、陸上から海へ生息場所を変える過渡期の生き物である可能性が高いという。

■南アジアから北米までどうやって?
 クジラやイルカの祖先は、約5000万年前に現在のインドとパキスタンにあたる南アジアで、カバや牛などと同じ偶蹄目の陸上ほ乳類から発生。
 
 これまでの研究で、北米でクジラ類の4120万年前の部分的な化石が見つかっていることから、自分の体重を支えて地上を移動できる能力を失って、水中へ適応する能力を獲得するよう進化したと考えられているが、クジラの祖先がいつ、どの経路を通って北米に到着したかについてはよくわかっていなかった。

■学名「太平洋まで旅したクジラ」
 研究チームはペルー海岸で発見した化石を「太平洋まで旅したクジラ」を意味する「Perefocetus
pacificus」と命名。従来考えられてきたクジラの祖先は、南アジアからアフリカを経由して北米から南下したという学説を否定したうえで、アフリカ西岸から南大西洋を横断して南米大陸に渡り、そこから南北に分かれてそれぞれの地域で進化したという見解を示した。
 
 研究者のひとり、米ニューヨーク工科大学の進化生物学者ジョナサン・ガイスラーさんは「4本足のクジラの水中移動能力はまったくわかりませんが、このクジラが世界の海に広がって、それぞれ進化を遂げたと考えれば、非常にクールな発見です」と話している。
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リンク

 

 

 

竹村誠一

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