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2019年12月14日 (土)

恒温動物考察

 

恒温動物といえば哺乳類だが、鳥類も恒温動物である。哺乳類と進化系統の異なる鳥類は、いつどのように恒温機能を獲得したのだろう?生物の恒温機能獲得の必然を探っていく為の状況整理。

◆鳥類は恐竜が進化した姿

最近の研究により鳥類の祖先が恐竜(獣脚類)であり、鳥類は恐竜の現生系統である事が明らかになっている。

特に1990年代半ば以降、俗に言う「羽毛恐竜」の化石が発見されたことが、それを裏付けている。羽毛は鳥類の体温維持に大きな役割を果たしており、当然ながら羽毛を持った恐竜も体温維持能力は高いと考えられる。

もちろん羽毛を有するから恒温動物であると断定はできないが(後述も参照)、少なくとも恐竜の一部は恒温動物であった可能性が高い。

◆恐竜は恒温動物だったのか?

一方、恐竜の中でも特に巨大なものはその性質上、体温は自然に維持される事になる。むしろ体温を適切に保つためには、余分な体温を放出する事のほうが、より重要な課題になると考えられている。


また「哺乳類・鳥類は恒温動物で、爬虫類等それ以外の動物は変温動物」という従来の見方も妥当ではない。保温に適した羽毛や毛皮を持つ哺乳類・鳥類にも体温変動が激しい種が存在する事が現在では確認されている。

それ以外の動物にも体温が一定の種が存在する事が確認された。鳥類のカッコウ類や哺乳類のナマケモノ類などは体温維持能力が低い。一方で爬虫類のウミガメ類は体温維持能力が高い事が確認されている。

◆中温動物


現在では、体温調節能力を基準として、生物を恒温動物と変温動物に分類することは、大きな意味は無いとされる。恐竜については温度調節機能は少なくとも一部に於いては確実に有していたとみられ、爬虫類と鳥類の中間程度のものではないかとのことから、新たに中温動物という分類も提唱されている。

◆大型恐竜の体温は38度

2015年に、約7100万年~8000万年前に生息していた母親恐竜の体内温度を測定する研究が行われた。

研究チームは、アルゼンチンとモンゴル・ゴビ砂漠で発掘された2種類の恐竜の化石化した卵19個を対象に、その卵殻の化学組成を調べた。うち1種は、首の長い大型の竜脚類「ティタノサウルス」で、陸生動物の中で最大級の部類に入る。

研究チームは、卵殻の主成分である炭酸カルシウムに含まれる希少な同位元素アイソトープの炭素13と酸素18の性質を分析した。これらの同位元素は、温度が低いほど、より密に凝集する傾向がある。

イーグル氏の共同研究者、アラドナ・トリパティ(Aradhna
Tripati)氏は「この技法により、母親恐竜の産卵時の体内温度を知ることができる」と説明。研究の結果、ティタノサウルスの母親恐竜の体温は約38度だったことが分かった。健康な人間の体温は37度だ。

 

 

 

匿名希望

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