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2020年2月 3日 (月)

進化の系統樹曼荼羅

よく目にする進化の系統樹は、進化が直線的に起こるというダーウィン的な発想から生まれてきたものだが、近年の様々なDNA解析からいろんな氷岩がされるようになってきた。

16S
rRNAという遺伝子による枝分かれの時期に着目した直線的な系統樹(ウーズ、ゴガーデン、岩部ら)
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長谷川政美による系統樹曼荼羅
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同、真獣類の系統樹曼荼羅
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線の長さは地質年代に比例し、中央の赤い円は恐竜が絶滅した6500万年を表す。

以下進化生物学者の長谷川政美氏のブログから引用する
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近年さまざまな生物のDNA解析が進み、それらの生物を壮大な生命の樹のなかに位置づけることができるようになってきた。系統樹の表現方法にはさまざまなものがある。矩形の表現法が最も一般的であるが、生物種のすがたを写真や絵で表わそうとすると、たくさんの種を含めることが難しくなる。

別の表現法に、円形系統樹がある。共通祖先を中心に配置し、そこから放射状に生物種が進化してきた様子を表現するのである。枝分かれの順番を中心部で表現すれば、まわりの広いスペースに多くの写真や絵を張り付けることができる。1つの共通祖先から出発して多様な生物が進化してきた様子を図像的に表現するのには、このような方法がよいのではないかと私は考えた。

この表現法は「系統樹マンダラ」と呼ばれる。密教のマンダラ
Mandala
は、たくさんの尊像から成り立っており、それらがある法則や意味に従って配置されてこの世界を表現しているという。系統樹マンダラの場合の配置の法則は、系統関係、つまりダーウィンのいう「変化を伴う継承」である。「Manda」には、サンスクリット語で中心、あるいは円という意味があり、マンダラには中心点に関する対称性がある。密教のマンダラにならって、円形の系統樹、つまり系統樹マンダラにすれば、中心点は共通祖先になり、それぞれの種をどう配置するかを決める規則は、共通祖先から枝分かれを繰り返しながら種が生まれてきたことを表現する系統関係になる。
一つの共通祖先から地質学的には比較的短期間に多様な子孫が進化することを「適応放散
adaptive radiation」というが、まさに放散するように進化する様子を図像的に表現するのに、系統樹マンダラは適している。

 

 

渡辺卓郎

 

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